3月15日、BofAはFUTUの「買い」レーティングを維持し、目標価格を62.8ドルとするリサーチレポートを発表した。
主なポイントは以下の通り:
1. 23年第4四半期の全体的な利益は予想に届かなかったが、基本的なトレンドは堅調。
(1) 業績低下の原因
取引量の減少:香港市場の低迷と米国の主要ハイテク銘柄の売買高減少により、取引量が減少したことが業績低下の大きな要因となった。投資家は、市場の上昇を利用して頻繁な売買を行うよりも、バイ・アンド・ホールド戦略を採用したようだ。
平均遊休現金残高の減少:1日の平均遊休現金残高の減少も同社の業績に悪影響を及ぼした。
(2) 底堅い成長基調:
新規有料顧客の力強い成長:全体的な財務状況は期待外れだったものの、FUTUは第4四半期に5万9,000人の新規有料顧客を獲得し、優れた顧客獲得能力を示した。
顧客資産の着実な増加:純資産流入は全地域で堅調に推移し、予想の477億香港ドルを上回り、投資家の持続的な関与とプラットフォーム内での資産増加を示した。
(3) 自信を示す自社株買いプログラム:
FUTUは、5億米ドルの自社株買いプログラムを発表し、同社の長期的価値と資本の効率的な運用に対する自信を示した。
2. 2024年の持続的な成長見通し:
既存市場の強化と新興市場での事業拡大の加速、CACの厳格管理、日本株式市場や暗号資産(仮想通貨)取引開始などによって、持続的な事業成長を目指す。
(1) 新規有料顧客目標:2024年の新規有料顧客数は、楽観的な予想を上回る35万人に達する見込み。
(2) 顧客獲得コスト(CAC)削減:2024 年度の顧客獲得コスト(CAC)は前年比 10-20%減を見込んでいる。日本のCAC上限規制やシンガポールで確立したブランド力によるマレーシア市場でのコスト削減が寄与している。
投資判断:買いレーティングを維持 短期的な業績不振にもかかわらず、アナリストは、海外市場における積極的な事業展開と新商品投入の持続可能性を考慮し、FUTUの「買い」のレーティングを再表明した。海外市場の勢いと新商品が、同社の今後の成長を牽引する重要な要因となるだろう。
リスク:
予想以上の厳しい規制。
米国・香港市場の大幅な調整。
競争の激化。