インフレーションと賃金は「先に鶏がいたか卵がいたか」という問題です。
物価上昇によって賃金が上昇するのか、賃金が上昇して物価が上昇するのか、両方あるかもしれません。データを見ると、2つの要素には明らかな関係があります。
以下は1965年以降の年率平均賃金の増加と連続12か月間の物価上昇の対比です:
図：賃上げがインフレに勝る（インフレ率と昇級率の差、ライトブルーは昇給、ダークブルーはインフレ率、点線は平均レベル、灰色は昇給率がインフレ率に伍していない2つの差）
大部分の場合、賃金の増加は物価の増加よりも速いが、常にそうであるわけではない。1965年以降、賃金の増加は常にインフレ率を上回っており、その期間は60%未満に過ぎません。
現時点で、賃金が物価を下回る最悪の時期は1970年代でした。
1973年から1976年までの36か月間、実質賃金はインフレ率を下回った。その後、1978年末から1982年末まで、実質賃金は50か月連続でマイナス成長を記録した。
時間の長さだけでなく、違いの幅もあります。最も悪かった時期である1980年には、インフレ率が賃金の増加を7%以上上回っていました。
驚くべきことに、1980年代半ばから90年代半ばにかけて、長期間にわたって賃金の増加がインフレ率を下回っていました。1984年から1995年夏までの88%の期間で、物価上昇率は所得増加率よりも速かったです。
あまり経済的な痛みを引き起こさなかったため、その時期が経済的苦境を引き起こした時期についてはあまり話されませんが、少なくとも1970年代よりもマシだったかもしれません。
今回の場合、2021年から2023年1月の23か月間のうち、21か月の賃金増加率がインフレ率を下回りましたが、現在、賃金増加率が14か月連続でインフレ率を上回っています。。
良いニュースは、賃金増加率がインフレ率を上回っていることです。多くの家庭にとって悪いニュースは、経済平均水準とは全く異なる生活を送っている人がいることです。
転職した人の賃金増加率は、現在の雇用主にとどまっている人よりもはるかに高く、以下に示すとおりです:
図：昇格追跡（昇給の中央値3ヶ月移動平均、毎時データ）（赤線は転職していない人、黒線は転職した人）
いつものように、いくらかの人はより良く、他の人は遅れています。
この関係に関する問題は、賃金増加が一人一人が勝ち取ってきたものであり、物価上昇は窃盗であると人々が考えることにあります。これは、過去数年間の経済人気が低下した重要な原因の1つです。
人々は、高いインフレに非常に批判的ですが、記帳のもう一面について議論することなしに、インフレの影響を論じることはできません。賃金も常に増加しており、これが経済の耐性を保つための重要な要因です。
同様に注意すべきは、パンデミック開始時に賃金増加が大幅に飛躍したことです。これはある種の神話であり、データで大幅な上昇（後に下落）を見る唯一の理由は、収入の低い人々が解雇されたためです（サービス業に注目してください）。