金曜日（6月28日）、現物金は1オンスあたり2,326.47ドルで堅調に推移している。アメリカの重要なインフレ報告書が予想をほぼ満たしたことで、9月までに金利の引き下げが行われる可能性が高まり、黄金は一時的に近1週間ぶりの高値である2339.58ドルまで上昇した。しかし、インフレ鈍化幅が限られていたため、大きな波紋は打たなかった。
先週金曜日、米国の消費者物価指数（CPI）、生産者物価指数（PPI）と併せて、最も重要視されているインフレ指標であるアメリカの個人消費支出（PCE）物価指数が5月に前月比で横ばいとなり、前年同月比では2.6％増加し、4月の2.7％増加とほぼ変わらなかった。PCE報告書は基本的に予想に合致した。個人消費支出が上昇しなかったことが示されたこの極めて注目されたデータに加えて、先月に若干の沈滞が見られたCPI、PPIのデータが加わり、アメリカのインフレは鈍化傾向にあることが示された。したがって、市場では、FOMCが9月に利下げした後、12月に再び利下げすることが期待されるようになった。シカゴ市場取引所のFedWatchツールによると、先行き9月のFOMC利下げの可能性が現在68％に評価されており、インフレデータが公表される前は64％だった。利下げ期待の程度がやや高まったことで、少しの支えを与えた。しかし、PCE物価指数が予想通り減少したため、ドルに対する利空の威力は限られた。また、先週金曜日は、他のデータ報告書が示すとおり、米国の中西部企業活動が予想よりも良い結果を示し、5月の35から、先月以上に高い47.4にまで上昇した。同時に、ミシガン大学による6月の消費者信頼指数68.2は予想よりも良く、ニューヨーク市場の終盤でドルに支えを与えた。しかし、黄金市場の多数派が期待したポジティブな報告にもかかわらず、後半は落ち込んだ。現在、投資家は来週の非農業職業報告書に注目し、ウォールストリートのエコノミストたちは、6月の米国非農業職業岗位が19.5万人増加することを予測している。5月には27.2万人増加していた。有名な機関分析では、雇用市場が悪化しない限り、FOMCは7月にも手を動かさないとの見方がされている。そうなれば、短期的には、黄金市場が前向きになるのは容易ではない。
出典：イーグル通貨交換
テクニカル的には、日足チャートから見ると、先週月曜日に小さな反発があった後、火曜日から水曜日にかけて下落し、木曜日に反発して陽線が挟まった後、金曜日に小幅な上昇となったが、十字線で終了した。上下どちらかに傾く局面はまだ続いている。全体的に見ると、金価格は下降トレンドの中で動いており、価格はチャネル上部の抵抗線に近い位置にある。テクニカル指標のMACDは、まだ交差状態が続いており、RSIも均衡線付近で鈍化し、方向性が不明瞭である。現在、2326ドルは日足のブレイクラインの中央に位置し、金にとって初期の抵抗を形成している。この位置を突破し、さらに6月21日の高値2368ドルを突破できれば、金は近期の下落トレンドを脱することになります。一方、下に進む場合は、過去2週間の低値点の1つである2293ドルの下回ると、2277ドルの5月3日の低値点がサポートとしてテストされることになる。
中国銀行広東省支店 王剛
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