IBDレースへの参加拡大
7月8日、バイオ医薬品大手のイーライリリーは、Morphic Therapeuticとの合意に達したことを発表し、57ドル/株の価格でMorphicを現金買収することになった。金曜日の終値に比べて79%のプレミアムがつき、取引総額は約32億ドルになる見込み。この取引は2024年第3四半期に完了する予定。
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この発表の影響で、Morphicの株価は米国の取引開始後急騰し、55.74ドルまで急上昇し、昨年9月以来の最高値となり、時価総額は27.92億ドルになった。一方、イーライリリーの株価は1%弱上昇した。
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免疫学は、イーライリリーの主要な分野であり、同社のCEOであるデイブ・リックスは、新しい技術を買収するためにより多くの取引を行うことを約束している。Morphicの株主にとって、この買収は転機となるものであり、昨年9月、同社の臨床試験データが期待外れだったため、株価が下落した後である。
買収の中心的な要素: 経口のインテグリン抑制剤パイプライン
Morphicは、慢性的な深刻な疾患の治療に使用される経口インテグリン治療法を開発しているバイオ医薬品企業である。
Morphicの最も成熟したプロジェクトは、選択的経口α4β7インテグリン小分子阻害剤であり、炎症性腸疾患(IBD)の治療に使用される。この分子(MORF-057)は、クローン病の2次試験と2つの潰瘍性大腸炎の2次試験で評価されている。
さらに、Morpicは、自己免疫性疾患、肺高血圧症、線維症、およびがんの治療に使用される他の分子の前臨床パイプラインを開発中である。
注射や点滴治療に比べ、経口インテグリン阻害剤はより便利で患者が服薬しやすい治療法を提供することができる。
Morphicの買収は、イーライリリーが今年初めて公表したバイオテクノロジーの買収である。昨年、同社はDice Therapeutics、Sigilon、Versanis Bio、Point Biopharmaなどを買収した。今年早くも、イーライリリーは、Aparitoという名前のヘルステックの新興企業を買収した。
イーライリリーはIBDの経口療法を期待している。
イーライリリーは、経口療法が潰瘍性大腸炎などの疾患の早期介入に新しい可能性を開拓し、より重篤な病気に苦しむ患者の助けとなる可能性を提供すると考えている。
Morphicは、イーライリリーとの戦略的協力により、MORF-057がさらに多くのIBD患者に利益をもたらすことになると考えている。MORF-057は、良好な耐性と有効性を有する経口小分子α4β7阻害剤であり、IBDの治療に新しい可能性をもたらすことができる。