22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■トランプトレードを意識した選別物色に
■サーティワン、2Q営業利益 89.0%増 15.21億円
■前場の注目材料:岩谷産業、子会社で設備検査成績書に不正
■トランプトレードを意識した選別物色に
22日の日本株市場は、不安定な相場展開のなか、目先的なボトムを探る動きになりそうだ。19日の米国市場は、NYダウが377ドル安、ナスダックは144ポイント安だった。マイクロソフトのウィンドウズ端末で障害が発生し、世界の経済活動に混乱がもたらされるとの警戒感から持ち高調整の動きが強まった。決算発表が本格化するなか、決算内容を見極めたいとする手控えムードも強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比380円安の39660円。円相場は1ドル157円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時39570円まで売られ、節目の4万円を明確に下放れる形となった。マイクロソフトのシステム障害は原因が特定され、サービスは回復したとの発表を受けて、買い戻しの動きは入りやすいだろうが、4万円水準での戻り待ち狙いの売りも意識されやすいところだろう。19日の日経平均株価は朝方に39824円まで売られ、その後は25日線が位置する4万円を挟んでの膠着だった。同線を下放れてくることで、4万円水準が上値抵抗線として意識されてきそうだ。
また、バイデン米大統領は、11月の大統領選から「撤退する」と表明した。後継候補としてカマラ・ハリス副大統領を支持している。トランプ前大統領の再選の可能性が高まるなか、トランプ氏の今後の発言に相場は大きく左右させられる可能性があるだろう。バイデン政権からの政策転換によって、物色対象も大きく変化してくる可能性があるだろう。そのため、トランプトレードを意識した選別物色に向かわせやすいと考えられる。
そのため、資源関連や防衛関連などへの資金流入が意識されやすい。そのほか、日米決算発表が本格化するなか、業績を手掛かりとした物色が意識されやすくなるだろう。足もとで持ち高調整の動きが強まっている半導体株の底打ちを見極めることも重要になりそうだ。ただし、トランプ氏の発言に大きく振らされやすい展開が見込まれるなか。ポジションを傾けにくくさせよう。そのため、短期的な値幅取り狙いのトレードが中心になりそうである。
■サーティワン、2Q営業利益 89.0%増 15.21億円
サーティワン<2268>は発表した2024年12月期第2四半期業績は、売上高が前年同期比26.1%増の141.98億円、営業利益は同89.0%増の15.21億円だった。人気キャラクターとのコラボ商品やキャンペーンが好評だった。原料調達コストや製造原価の低減で売上原価の伸びを抑えた。
■前場の注目材料
・活発な自社株買い
・米国のインフレ沈静化期待
・東証による企業価値向上の要請
・岩谷産業<8088>子会社で設備検査成績書に不正
・大林組<1802>シンガポールに開発拠点、建設ロボティクス推進
・横浜ゴム<5101>タイヤ設計AI支援、特性改善を効率化
・川崎重<7012>カワサキモータース、「水素バイク」初の公開走行、鼓動感そのまま
・トヨタ自<7203>豊田章男会長「実証都市を始動」
・千代化建<6366>燃料電池車に輸入水素供給、シンガポールで実証
・NTT<9432>独自LLM「ツヅミ」、650社超から導入相談
・KDDI<9433>サーマルカメラ搭載ドローンで夜間警備、太陽光発電所向け
・NEC<6701>仮想パソコン環境向上、リモート業務快適に
・菊水HD<6912>菊水電子工業、試験複合機発売、10kV出力で耐電圧・絶縁抵抗など3種
・AGS<3648>システム障害検知・通知、クラウドサービス提供開始
・積水化<4204>コスモ石油などと、ペロブスカイト実証、石油設備に設置
・三井化学<4183>DX成果着々、研究開発・生産を効率化
・三菱地所<8802>3Dプリントで木質建築物、グループの三菱地所設計がシステム
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・07:45 NZ・6月貿易収支(5月:+2.04億NZドル)
・10:15 中・1年物ローンプライムレート(現行3.45%)