8月6日（火）、現物金価格は0.6％下落し、オンス当たり2,389.37ドルで終了しました。ドルの回復や債券利回りの上昇により、金価格は下落しましたが、9月の米国利下げ期待と中東の地政学的な緊張局面の悪化が金価格の下落幅を抑制しました。黄金は、範囲震盪調整の動きを維持しています。
8月6日（火）、米ドル指数は0.2％上昇し、米ドル/日本円レートも今月初めて下落基調を脱し、一定の回復を示しました。また、10年債利回りも上昇し、米国10年債利回りは、月曜日の後半に比べて、3.78％から3.89％に上昇しました。この市場の変化により、黄金は高水準で利益を出し続けている範囲で揺れ動く状況にあります。次に、黄金がさらに高いレベルに上昇するかどうかは、米連邦準備制度理事会（FRB）が9月に緊急降息を行うかどうか、さらには9月以前に行うかどうかにかかっています。先週のFRB会議で、パウエル議長は、採用の減速や失業率の上昇が労働市場の「正常化」現象であると再び強調しました。しかし、この点について投資家らは完全に納得していないようです。7月の雇用統計の弱さは、経済の後退の懸念を深め、FRBが労働市場を損なうことなくインフレを制御するために利下げを行うのではなく、経済状況が急速に悪化した場合に利下げを行い、さらにはそれ以上の超えた利下げを行う可能性があることを示唆しています。市場は、FRBが追求してきた経済の柔軟性が実現されない可能性があると懸念しています。経済が後退することを防ぐため、FRBが予想を上回る大規模な利下げを実行する場合があれば、ドルはさらに下落することになり、その結果、金は引き続き支持を受けて上昇することになるでしょう。FRBが利下げを段階的に行い、小幅に調整する場合でも、金に対する影響はそれほど大きくないと予想されます。
出典：イーグル通貨交換
技術面では、金価格の動向はいくつかの重要なサポートおよびレジスタンスレベルを示しています。現在、金価格は50日移動平均線の近くで強力なサポートを受けており、この移動平均線は現在、2365-2364ドル/オンスの範囲にあります。この水準は、ショートトレーダーにとって重要なポイントであり、短期的には金価格の転換点となる可能性があります。金価格がこのサポートラインの上に安定することができれば、短期間に反発が見られる可能性があります。しかし、金価格がこの領域を下回ることがあれば、下降トレンドが続く可能性があり、さらに下落して2342ドル/オンスの領域、または100日移動平均線まで下がる可能性があります。上昇側では、2430ドル/オンスの水準が短期的なレジスタンスになる可能性があります。金価格がこのレベルを突破できれば、次の障害は2448-2450ドル/オンスのレベルにあります。金価格がさらに上昇し、2468-2469ドル/オンスの領域を突破すると、歴史的最高値を記録した7月（約2483-2484ドル/オンスの範囲）に挑戦することができます。そして、次の重要な心理的な節目として、2500ドル/オンスがあり、この節目を超えると金価格がさらに上昇する前提が出来るでしょう。
中国銀行広東省支店 王剛
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