-先天性プロテインC欠乏症は血液凝固を抑制する働きがあるプロテインCの先天的欠乏により血栓症を発症するまれな疾患
-先天性プロテインC欠乏症に起因する静脈血栓塞栓症、電撃性紫斑病の治療及び血栓形成傾向の抑制を効能又は効果として先天性プロテインC欠乏症の患者さんに新しい治療選択肢を提供
当社は、本日、「セプーロチン静注用1000単位」(乾燥濃縮人プロテインC、以下「セプーロチン」)について、先天性プロテインC欠乏症に起因する静脈血栓塞栓症、電撃性紫斑病の治療及び血栓形成傾向の抑制を効能又は効果として発売しましたのでお知らせします。
セプーロチンは、主に日本人の4~27歳の先天性プロテインC欠乏症患者さん5例を対象とした国内臨床第1/2相試験(NCT04984889)および非日本人の先天性プロテインC欠乏症患者さんを対象とした2つの海外臨床第2/3相試験(IMAG-098試験、400101試験)から得られた有効性および安全性のエビデンスに基づいて2023年4月28日に厚生労働省に製造販売承認申請を行い、2024年3月26日に製造販売承認を取得しました。
当社のジャパン ファーマ ビジネス ユニット希少疾患事業部長である百合田剛史は「先天性プロテインC欠乏症は重篤な場合、長期的な後遺症が残ったり、最悪の場合、死に至ることもある疾患です。世界46カ国で承認されているセプーロチンを日本における新たな治療選択肢として提供し、もし自分の子どもが先天性プロテインC欠乏症だったらという気持ちを従業員一同が持ちながら、患者さんやご家族の皆さんに少しでも貢献できるよう尽力してまいります」と述べています。
<先天性プロテインC欠乏症について>
先天性プロテインC欠乏症は、肝臓で産生されて血液凝固を抑制する働きがあるプロテインCが先天的に欠乏していることにより血液凝固亢進状態となり、ときに致死的な血栓症を発症するまれな疾患です。特に新生児から乳幼児では、脳梗塞、脳静脈洞血栓症などの重篤な頭蓋内病変がしばしば生じ、さらには電撃性紫斑病や硝子体出血などの重篤な症状を急速に発症し、長期的な後遺症が残ることが多い疾患です。
<「セプーロチン静注用1000単位」(乾燥濃縮人プロテインC)について>
セプーロチンは、ヒト血漿を分画して精製し、ウイルスの除去および不活化処理を施した静脈内注射用の乾燥濃縮人プロテインC製剤です。有効成分であるプロテインCは、内因性プロテインCと同様に、血管内皮細胞表面のトロンビン/トロンボモジュリン複合体によって活性化プロテインCに変換されることで抗凝固作用を発揮します。そのため、セプーロチンは、先天性プロテインC欠乏症患者さんの静脈血栓塞栓症および電撃性紫斑病の治療、並びに血栓形成傾向の抑制に有用と考えられます。海外では、重度先天性プロテインC欠乏症の治療薬として、欧州では2001年7月、米国では2007年3月に製造販売承認を取得しており、2024年7月現在世界46カ国で承認されています。
日本におけるセプーロチンの製品概要
販売名 | セプーロチン静注用1000単位 |
一般名 | 乾燥濃縮人プロテインC |
効能又は効果 | 先天性プロテインC欠乏症に起因する次の疾患の治療及び血栓形成傾向の抑制 〇静脈血栓塞栓症 〇電撃性紫斑病 |
用法及び用量 | 本剤を添付の注射用水全量で溶解し、緩徐に静脈内に投与する。 〈急性期治療及び血栓形成傾向の抑制における短期補充(周術期、抗凝固療法開始時等)〉 通常、初回は100~120国際単位/kgを、次回以降3回は60~80国際単位/kgを6時間毎に投与し、その後は45~60国際単位/kgを6時間又は12時間毎に投与する。なお、患者の状態に応じて、投与量及び投与頻度を適宜増減する。 〈血栓形成傾向の抑制における長期補充〉 通常、45~60国際単位/kgを12時間毎に投与するが、短期補充に用いる用法及び用量から開始することもできる。なお、患者の状態に応じて、投与量及び投与頻度を適宜増減する。 |
薬価 | 558,108円 |
<武田薬品について>
武田薬品工業株式会社(TSE: 4502/NYSE: TAK)は、世界中の人々の健康と、輝かしい未来に貢献することを目指しています。消化器系・炎症性疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー(がん)、ニューロサイエンス(神経精神疾患)、ワクチンといった主要な疾患領域および事業分野において、革新的な医薬品の創出に向けて取り組んでいます。パートナーとともに、強固かつ多様なパイプラインを構築することで新たな治療選択肢をお届けし、患者さんの生活の質の向上に貢献できるよう活動しています。武田薬品は、日本に本社を置き、自らの企業理念に基づき患者さんを中心に考えるというバリュー(価値観)を根幹とする、研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーです。2世紀以上にわたり形作られてきた価値観に基づき、社会における存在意義(パーパス)を果たすため、約80の国と地域で活動しています。 詳細についてはをご覧ください。
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<将来に関する見通し情報>
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<医療情報>
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