日経平均は3日ぶりに反落。前日比158.80円安(-0.40%)の39321.87円(出来高概算14億3000万株)で前場の取引を終えている。
6日の米国株式市場は大幅続伸。ダウ平均は1508.05ドル高の43729.93ドル、ナスダックは544.29ポイント高の18983.46で取引を終了した。大統領選挙通過で不透明感払拭に買われ、寄り付き後、大幅高。規制緩和などが企業の収益増につながるなど第2次トランプ政権のプロビジネス策への期待に買いが加速し、終日堅調に推移。景気にも楽観的な見解や連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ期待に相場は終盤にかけ、上げ幅を拡大し、過去最高値を更新し終了。
米国株の大幅上昇を受けて、東京市場も買い優勢で取引を開始した。寄付き後に日経平均は39884.01円まで上昇したが、トランプ氏勝利は既に前日の急騰で織り込まれていたことから、買い一巡後の日経平均は一気に39000円割れ寸前まで下落する場面も見られた。上下に振れる荒い展開となったが、トヨタ自<7203>がしっかりだったことなどから、前引けにかけては下げ幅を縮小する展開となった。決算銘柄なども物色されたことから、前場のプライム市場の売買代金は3兆円台に乗せた。
日経平均採用銘柄では、純利益見通しを下方修正したミネベアミツミ<6479>が大幅安となったほか、上期純利益が市場予想に届かなかったことでニトリHD<9843>も売られた。また、昨日決算を材料に買われたバンナムHD<7832>も反落。スクリーンHD<7735>、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>など半導体株が売られた。このほか、ファーストリテ<9983>、ディスコ<6146>、中外製薬<4519>、HOYA<7741>などが下落した。
一方、京王<9008>は、業績及び配当予想の上方修正や自社株買いなどを材料に大幅高となったほか、ダイキン<6367>、東武<9001>、東海カーボン<5301>も決算が材料視されて上昇。このほか、ヤマハ発<7272>、デンソー<6902>、太平洋セメント<5233>、コニカミノルタ<4902>、ディー・エヌ・エー<2432>、東京ガス<9531>などが買われた。
業種別では、精密機器、医薬品、小売、非鉄金属の4セクターのみ下落した一方、輸送用機器、保険、繊維、鉄鋼、銀行などが上昇した。
日経平均は一部の値がさ銘柄が下落したことで前日比マイナスとなったが、TOPIXはしっかりしていることから、後場の日経平均は切り返す可能性はあろう。決算発表銘柄に関心が向かうなか、ファーストリテや半導体株の動向に注目したい。
取引時間中の決算発表銘柄は下記の通り、12時台には、五洋建設<1893>、13時台には、東洋紡<3101>、クラボウ<3106>、王子HD<3861>、三井化学<4183>、OKI<6703>、14時台には、安藤ハザマ<1719>、富士フイルム<4901>、NTT<9432>、15時には、キリンHD<2503>、アルフレッサ<2784>、帝人<3401>、花王<4452>、資生堂<4911>、日本製鉄<5401>、フジクラ<5803>、TOWA<6315>、ローム<6963>、太陽誘電<6976>、マツダ<7261>、ニコン<7731>、東京建物<8804>、東京メトロ<9023>、西武HD<9024>、富士ソフト<9749>などが予定されている。