■会社概要
新日本空調<1952>の主要事業は、空調設備を主とした建築設備の設計・施工管理であり、1930年に米国Carrier Global Corporation<CARR>と提携、東洋キヤリア工業(株)として設立されたのが起源である。戦前には、南満州鉄道の特急「あじあ号」に世界初の全列車空調を施工、また関釜連絡船「興安丸」に世界初の全船空調の施工などの実績がある。
戦後は、1957年に日本原子力研究所(茨城県東海村)に日本初の原子炉空調を施工し、1968年には日本初の超高層ビルである「霞が関ビルディング」の空調設備を施工した。1969年に東洋キヤリア工業の工事事業部が分離独立し、新日本空調(株)(SNK)となった。
その後も国内の建設需要の高まりにより業績を伸ばすと同時に2003年には中国に現地法人 新日本空調工程(上海)有限公司」(現 新日空(中国)建設有限公司)を、2008年にはスリランカに現地法人SHIN NIPPON LANKA (PRIVATE) LIMITEDを、2010年にはシンガポールに現地法人SHIN NIPPON AIRTECH (SINGAPORE) PTE.LTDを設立、2024年には香港に新日空(香港)建設有限公司を設立して海外展開も加速させている。
株式については1990年に東京証券取引所(以下、東証)市場第2部に、1993年には同第1部に上場し、現在は東証プライム市場に上場している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)