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株式新聞・25年相場アンケート(4)グロース注目銘柄とパフォーマンス

株式新聞 ·  01/06 14:36

市場関係者に聞いた東証グロース市場の注目銘柄は、2年連続でGENDA<9166.T>となった。アミューズメント施設「GiGO」を展開する。得票数がばらける傾向は続いているが、GENDAの積極的なM&A(企業の合併・買収)による成長戦略が多くの市場関係者から評価を得ている。

<GENDAが2連覇>

GENDAは2023年7月に上場。金融業界出身の女性社長が率いる企業で、M&Aのほかにも積極的なIR(投資家向け広報)で株式市場へのアピールを続けている。令和の時代に少なくなったギラギラしたグロース企業であり、市場関係者は結局、アグレッシブなタイプのベンチャーを好むようだ。株価は継続的な手掛かり材料の浮上で上昇トレンドが続いており、時価総額はグロース市場2位。名実ともに代表的なグロース銘柄となり、今年も派手なIRで市場関係者の関心を集め続けそうだ。

トライアルホールディングス<141A.T>とタイミー<215A.T>が同率2位で4票を獲得した。トライアルは九州地盤のディスカウントストアで、24年3月に上場。グロースらしさはないが、積極出店を続ける、小売セクターでは希少な好成長銘柄。収益規模や時価総額、流動性を考慮するとステージアップも近そうだ。

タイミーは7月に上場。スキマバイトサービスを手掛ける、時流に乗るベンチャーとして注目されている。業績成長スピートに加え、働き手不足問題や年収の壁問題などを背景にテーマ性が注目される一方、裏バイト問題など懸念材料も抱える。人材サービス関連としては破格の評価を得ており、25年もグロース市場のスター銘柄として注目を集め続けるだろう。(画像クリックで拡大版にジャンプ)

<4位3銘柄は材料性抜群>

4位に並んだ3銘柄はそれぞれが強力テーマの中核銘柄。アストロスケールホールディングス<186A.T>は、スペースデブリ(宇宙ごみ)の除去や人工衛星の寿命延長のサービスなどを手掛ける宇宙ベンチャー。ここ2年で専業企業が続々上場している宇宙関連の中でも注目度が高い銘柄だが、業績は大赤字が継続。期待とともにリスクも特大な銘柄だ。

Heartseed(ハートシード)<219A.T>は、重症心不全患者を対象とした再生医療等製品を手掛ける、iPS細胞由来の治療製品の開発を進める再生医療ベンチャー。pluszero(pzero)<5132.T>はAI(人工知能)ソリューションを展開する。ともに強力テーマに乗る銘柄だ。

市場関係者が選んだグロース注目銘柄

順位 銘柄―票数

1位 GENDA―5

2位 トライアル、タイミー―4

4位 アストロスケ、ハートシード、pzero―3

7位 Finate、eWeLL、アルファポリ、INTLP―2

<24年上位銘柄のパフォーマンスは?>

24年の人気上位銘柄では、GENDAが2.3倍と抜群のパフォーマンスを残した。積極的なIRで投資家の関心を集め続けており、この値動きもアンケート連覇の原動力の一つとなった。同率トップだったサンウェルズ<9229.T>は7月にプライムへの上場区分変更を行ったが夏以降、相場が一変。診療報酬過剰請求問題の浮上で業績悪化、決算延期などを経て信用問題に発展している。足元、24年年初の3分の1以下の水準で推移している。

提供:ウエルスアドバイザー社

これらの内容は、情報提供及び投資家教育のためのものであり、いかなる個別株や投資方法を推奨するものではありません。 更に詳しい情報
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