株式分割とは?エヌビディアの株式分割で何が変わる
米半導体大手エヌビディア(NVDA)が、日本時間5月23日の早朝に2025年第1四半期決算を発表しました。
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同社は業績の好調さと将来の見通しを背景に、株主価値の増大を目的とした1対10の株式分割を発表しました。この発表を受けて、株価は約6%上昇しました。株式分割は、2024年6月7日(金)の権利付最終取引日に実施される予定です。
本記事では、エヌビディアの例をもとに、株式分割とは何か、企業や投資家にとってのメリットとデメリット、そして株式分割後の株価への影響について解説します。
株式分割とは何か?
株式分割とは、企業が一株あたりの価格を下げるために株式数を増やす手法です。株主の保有株数は増えますが、企業の資本金や時価総額は変わらず、取引のしやすさを向上させることが目的です。通常、業績の良い時期に行われ、取引しやすい価格によって新規投資家が集まることが期待されます。
例として、アップル(Apple Inc.)は2020年に4対1の株式分割を実施しました。分割前に一株400ドルだった株価が、分割後には100ドルに調整されました。これにより、より多くの個人投資家がアップルの株を購入しやすくなりました。
株式分割のメリットは?
株式分割は企業の成長と業績の良さを反映する戦略的な選択であり、企業と個人投資家双方にメリットをもたらします。通常、株式分割を行う企業は業績が好調で、将来の成長が期待されています。このことは、投資家にとって企業への信頼と見なされることが多いです。
「企業が株式分割で享受できるメリット」
株式分割を行うと、株価が手ごろになり新しい投資家が市場に参加しやすくなります。これにより、取引量が増え、企業の知名度向上とブランド価値の拡大が見込まれます。バンク・オブ・アメリカの研究によると、株式分割を実施した企業は分割後の一年間で平均25.4%の株価上昇を達成し、S&P500指数の11.9%の上昇を大きく上回る傾向にあります。
「個人投資家が株式分割で享受できるメリット」
株式分割が株価を下げ、少額からの投資が可能になることで、市場参入のハードルが低くなります。分割後に株価が上昇すれば、保有株の価値が増し、利益を得るチャンスが生まれます。また、株式分割により流動性が向上し取引が活発になることで、売買のタイミングが取りやすくなります。株式分割は単なる株数の増加ではなく、投資家にとっては企業の将来性への信頼と利益の可能性を象徴する動きと言えます。
株式分割のデメリットは?
株式分割の影響は会社ごとに異なり、常に株価上昇を約束するわけではないことを理解することが重要です。
企業側では、株価が手頃になることで短期的な投資家が増え、市場のボラティリティが高まるリスクがあります。また、株式の管理や株主総会の運営に関わるコストが増加し、株価の大幅な下落が企業イメージに悪影響を与える可能性も考えられます。
投資家にとっては、端株が発生することで流動性が低下し、市場での売買が困難になる場合があります。株価の安定性が失われることで、投資リスクが高まることもありますし、特に初心者投資家は株式分割のプロセスに戸惑うことがあるでしょう。これらの点を踏まえ、株式分割の決定は慎重に行い、投資家は市場の動向を注視することが求められます。
例として、 テスラ(TSLA.US)は、2022年8月の分割後には約40%の下落が見られましたが、2020年の分割後には1年で株価が150%以上増加しました。
アップル(AAPL.US)も2014年の分割後に株価は一時的に大きく下がりましたが、その後約5倍に跳ね上がりました。しかし、2020年の分割では約30%の上昇に留まりました。
アルファベット A(GOOGL.US)は、2022年7月の分割後に約60%上昇し、アマゾン ドット コム(AMZN.US)も同年の分割発表後に約50%上昇しています。これらの例から分かるように、株式分割は市場に様々な反応を引き起こす可能性があるため、投資家は慎重な判断が求められます。
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エヌビディア株式分割の概要・スケジュール
銘柄 | エヌビディア(NVDA) |
コーポレートアクション | 株式分割(1:10) |
権利付最終日 | 米国時間2024年6月7日(金) |
権利落ち日(新株割当) | 米国時間2024年6月10日(月) |
エヌビディアの株式分割はいつですか?
エヌビディア(NVDA)の株式分割(1:10)は、2024年6月7日(金)を権利付最終日として実施されます。
分割後、いつエヌビディアの取引できますか?
新しい分割後株価での取引は、2024年6月10日(月)17:00(日本時間)から開始されます。
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2024年6月7日予定のエヌビディア株式分割がもたらす影響は?
NVIDIA(NVDA.US)が2025年度第1四半期の決算報告を受けて、株式をより取得しやすくするために、1株を10株に分割する計画を2024年6月7日に実施すると発表しました。今回の分割により、従業員や個人投資家がエヌビディア株をより手頃な価格で購入できるようになることが狙いです。
NVIDIA(NVDA.US)のリアルタイム株価を確認:2024/12/22
エヌビディアは、2021年に1株を4株にする株式分割を実施しました。この分割が発表された時、株価は約600ドルでしたが、実際に分割が行われる前には最高835ドルまで上昇しました。その後の数年間で、エヌビディア株はさらに価値を増し、2024年5月31日の時点で株価は1105ドルに到達しています。投資家は、2024年の株式分割が長期的な成長トレンドにどのような影響を与えるか注目しています。
ダウ工業株30種平均(ダウ平均)への採用可能性を大きく高める
株式分割により、エヌビディアの株価は約100ドルへ調整され、ダウの株価加重平均方式によるバランスに適合します。これにより、以前は株価が高くダウ平均への採用が難しいとされたエヌビディアが、より採用しやすい位置へと移行します。良好な企業評判と持続的な成長に加え、業界代表性のあるエヌビディアは、ダウ構成銘柄として理想的な候補と見なされています。専門家の間では、エヌビディアが2023年後半から2025年にかけてダウ平均の構成銘柄に選ばれる可能性があると見ています。
エヌビディアが牽引する米国株の株式分割ブーム?
株式分割予定の可能性が高い米国株一覧
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のレポートでは、S&P 500に含まれる株価が500ドルを上回る36社が、今後の株式分割の主要な候補であるとしています。特にハイテク企業が目立ち、さらに旅行業界の大手や製薬会社も候補リストに名を連ねています。
AVGO ブロードコム:半導体大手、通信・データセンター向け製品を提供。
NFLX ネットフリックス:ストリーミングサービスの先駆者、オリジナル作品が豊富。
AMD アドバンスト マイクロ デバイシズ:CPUとGPUの開発で知られる半導体企業。
NOW サービスナウ:クラウドベースのITサービス管理ソフトウェアを展開。
BKNG ブッキング ホールディングス:オンライン旅行予約サイト大手、世界的に展開。
CMG チポトレ メキシカン グリル:ファストカジュアルなメキシカン料理チェーン。
AZO オートゾーン:自動車部品・アクセサリーの販売に特化した小売業者。
LLY イーライ リリィ:イノベーションに注力するグローバル製薬会社。
REGN リジェネロン ファーマシューティカルズ:バイオテクノロジー企業、治療薬を開発。
一方で、エヌビディアの株式分割はダウ平均採用の可能性を高めるかもしれません。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのアナリストは、2000年代初頭と1990年代末に比べて株式分割が減少していると指摘。エヌビディアの場合、株式分割により株価が下がり、ダウの加重平均方式による偏りを解消し、採用の可能性が高まります。アナリストはエヌビディアがダウの要件を満たしていると見ており、今年後半か来年にダウの構成銘柄に選ばれる可能性があると予想しています。
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