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現物取引における差金決済の禁止について

差金決済とは、有価証券の受渡しをせずに、売却金額と買付金額との差額の授受により決済することです。
現物取引において、同じ取引日(受渡日)に同じ資金、同じ銘柄の日計り取引は、差金決済とみなすため取引できません。また、受渡日前に日計り取引で得た金額を他口座に出金・移動した場合も、差金決済が発生する場合があります。
【金融商品取引法第161条の2に規定する取引およびその保証金に関する内閣府令第10条第1項】により、証券会社が株式現物取引の差金決済を受け付けることは法令で禁止されています。
※当社の米国株取引においては、アフターマーケット終了の日本時間午前10時まで(米国夏時間の場合は、日本時間午前9時まで)を同一取引日と判定します。
(注意)米国株取引で多通貨設定がOFFの場合
買付時に米ドル余力のみで計算するため、多通貨設定OFFの場合、円余力があってもエラー買付不可となることがあります。
円・米ドルで十分に資金があるのにエラー買付不可となる場合は、多通貨設定ONにして再度お試しください。

差金決済となる具体例

例1:米国株A銘柄の「買い→売り→買い」の日計り取引をする場合

取引前の買付余力が10米ドル

番号

日付

銘柄

売買

株数

単価

約定金額

取引の可否

T日 A 買い 10株 1 米ドル 10 米ドル
T日 A 売り 10株 1.5 米ドル 15 米ドル
T日 A 買い 10株 1.2 米ドル 12 米ドル ×
差金決済
T日 B 買い 10株 1.2 米ドル 12 米ドル

取引前の買付余力10米ドルを利用して、「①買い→②売り」までは可能です。その後の「③買い」の取引は差金決済となります。 そのため、同じ取引日(同じ受渡日)で「①買い→②売り」の②の売却代金15米ドルは、「③買い」には利用できません。また、サーフィントレードは可能なため、別銘柄Bへの「④買い」は可能です。

「③買い」を行うためには、追加で新たに12米ドルの準備が必要です。円・米ドル関わらず同様のルールとなります。

 

例2:以前から保有している米国株A銘柄を「売り→買い→売り」の日計り取引をする場合

取引前:A銘柄を10株保有、買付余力は5米ドル
番号 日付 銘柄 売買 株数 単価 約定金額 取引の可否
T日 A 売り 10株 1 米ドル 10 米ドル
T日 A 買い 10株 1.5 米ドル 15 米ドル
T日 A 売り 10株 1.2 米ドル 12 米ドル ×
差金決済

T日以前に買付したA銘柄は、同じ取引日(同じ受渡日)において、「①売り」および「②買い」までは可能です。その後の「③売り」の取引は差金決済となるため取引できません。
「③売り」を行うためには、追加で新たに「②買い」代金の15米ドルの準備が必要です。日本株の現物取引も同様のルールとなります。