米商務省が先ほど発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月比、前年比ともに伸びが減速した。インフレ圧力が緩和したことを示し、米連邦準備理事会(FRB)が7月に利上げを再開する可能性が低くなった。
2カ月ぶりの鈍化となったが物価目標の2%を大幅に上回る水準で、米連邦準備理事会（FRB）は慎重に利上げの停止時期を見極める。
PCE価格指数は前月比0.1%上昇、前年比3.8%上昇。予想は前月比0.1%上昇、前年比3.8%上昇。前期は前月比0.4%上昇、前年比4.4%上昇だった。
食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前月比0.3%上昇、前年比4.6%上昇。予想は前月比0.3%上昇、前年比4.7%上昇。前期は前月比0.4%上昇、前年比4.7%上昇だった。
個人消費支出(PCE)は前月比0.1％増。予想は0.2％増だった。増加ペースは4月の0.6％から鈍化したものの、5カ月連続プラスとなった。自動車などモノへの支出が減った一方、医療や旅行といったサービスへの支出が拡大した。
個人所得は前月比0.4％増。市場予想は0.3％増。
FRBは13〜14日の米連邦公開市場委員会（FOMC）で利上げを見送った。2022年3月から計5%の利上げですでに金融環境は引き締まっており、今後は時間をかけて利上げの到達点を探る考えだ。