企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が発表した3月の全米雇用報告によると、非農業部門雇用者数は18.4万人増、市場予想が14.8万人増。2月から伸び鈍化予想に反し、昨年7月来で最大の伸びとなった。前期が14万人から15.5万人に上方修正。全体的な雇用増は旺盛な労働需要を示唆した。同じ職場で働き続けた労働者の賃金は平均で前月比5.1%上昇。2月と同じ伸びとなった。一方、転職者の平均賃金は10%跳ね上がった。
金曜日の米雇用統計を前に、市場はFRBの利下げ期待を後退させているが、今回のデータはそれを正当化する内容となった。粘り強いインフレ指標と、いくつかの好調な製造業の指標が、FRBは利下げに時間をかけるのではないかと投資家を心配させているが、本日のADP雇用統計も同様となった。
ADPのチーフエコノミスト、Nela Richardson氏は発表文で「3月は賃金の上昇だけでなく、賃金上昇を記録した部門も驚いた。転職者の賃金が最も上昇したのは、建設業、金融サービス業、製造業の3部門だった。インフレは沈静化傾向にあるが、賃金は財とサービスの両方で過熱しつつあることが今回のデータに示された」と指摘。
ADP雇用統計の予想外の伸び拡大を受け、米10年債利回りは4.36%台から4.39%台まで上昇。ドル円は151.89円まで本日高値を更新した。
3月は、レジャー・接客業が牽引し、7月以来最大の雇用増となった。雇用が減少した 専門サービス業を除き、全産業で雇用が増加した。
民間給与計算代行業者大手のAutomatic Data Processing(ADP)社が、自身の持つ全米約50万社、約2400万人のデータを元に発表する雇用調査レポートにおける、月ごとの雇用者数の増減。2006年5月に始まった比較的新しい経済指標。市場の注目度が高い労働省による雇用統計のうち、非農業部門雇用者数(NFP)の民間部門との相関性が高いとされており、雇用統計の先行指標として注目される。
moomooニュース ー Sherry
出所:Investing、ADP® National Employment Report、MINKABU
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