■中長期の成長戦略
アップルインターナショナル<2788>は、今後縮小傾向が続くと予想される国内市場は慎重なスタンスで安定成長を図る一方、中古車流通市場が発展し続ける海外市場、特に東南アジアに経営資源を傾斜する方針を掲げている。中古車輸出事業では、アフターコロナでも解消されない日系メーカーの供給不足を部分的に補うことで消費者ニーズに応え、業績を拡大する成長戦略を採っている。また、東南アジアの自動車市場において、後述するような市場の変化を前提としてリスクを回避し、事業を発展させる。
1. 世界のEVシフトの状況
(1) 世界の電気自動車(EV)市場の動向
国際エネルギー機関(IEA)は、2022年の世界のEV新車(乗用車)販売台数(BEVとプラグインハイブリッド車(PHEV)の合計)が前年比55%増の1,020万台と初めて年間1,000万台を超えたと発表した。地域別では、中国が前年比80%増の590万台、欧州が15%増の260万台、米国が55%増の99万台となった。中国の割合が60%近くを占めた。同年の新車販売台数に占めるEV比率は、中国が29%、欧州が21%、米国が8%であった。
世界の高速充電器(出力220キロワット超)の設置の9割、76万ヶ所が中国に集中している。中国には、2023年末時点で公共の充電器が272万基ある。中国の業界団体では、2024年に4割増を予想している。2024年2月に、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は、2024年中に同国内の高速道路のサービスエリアや国道沿いにEVの急速充電器を10万基設置する計画を発表した。設置する充電器は、最大出力250キロワットの急速充電器と600キロワットの超急速充電器になる。グループ企業が、新たに最大出力600キロワットの全液冷式超急速充電器を開発した。車載電池80キロワット時、航続距離600キロメートルのEVの場合、理論上では約8分でフル充電できる計算となる。実際には電池の残量や温度の影響を受けるため必ずしもこの通りにはならないが、世界的にも最高水準になる。EVの車載電池の性能向上により、超急速充電器の開発が可能になった。米テスラが中国で設置している急速充電器「スーパーチャージャー」は最大出力が250キロワットにとどまる。中国での設置は11,000基を超えたが、主にテスラ車向けとなる。ファーウェイの急速充電器は、テスラ車を含む全てのEVに対応する。
英国の市場調査会社によると、2023年の世界のEV販売台数は1,360万台、前年比31%増加した。内訳は、BEVが950万台、PHEVが410万台であった。BEVの地域別伸び率は、米国とカナダが50%増、欧州が27%増、中国が15%増であった。12月単月では、過去最高の150万台を記録した。2024年も3割程度の成長が見込まれている。
世界のEV販売台数の増加は、主に中国メーカーが牽引した。中国汽車工業協会は、2023年の自動車輸出台数を前年比57.9%増の491万台と発表した。同年における日本の自動車輸出台数は同16.0%増の442万台であった。半導体不足の緩和による生産の回復と円安により、日本の輸出台数は2年ぶりに増加したが、輸出台数世界一の座を中国に奪われた。中国の2020年の輸出台数が100万台であったことから、3年間で5倍弱に急増したことになる。2023年の輸出台数のうち4分の1がEVなどの新エネルギー車(NEV)となる。同工業会は、2024年の輸出台数を前年比12%増の550万台と見込んでいる。中国メーカーは自動車運搬船の輸送力がボトルネックとなっているため、大型自動車専用船の確保を急ぐ。2023年12月に、7,000台の駐車スペースを持つ中国初の大型自動車専用RORO船が上海で就航した。RORO船は、コンテナ船よりも走行速度が速く、目的地までの所要時間が短い。自動車が自走して積み込まれるため、荷役時間を大幅に短縮できる。積み替え作業などが不要となり、陸路と海上の複合一貫輸送が可能となる。BYDは、2024年1月に運航を開始した自動車船を含め、今後2年内に8隻の自動車専用船を確保する計画だ。
中国政府は、2009年からNEV振興策を採ってきた。国家戦略として、自動車産業の高度化と新たな経済成長の牽引役として国際競争で優位に立つために、省エネルギー車、新エネルギー車の拡大に尽力した。核心技術である動力電池を構成する正極材、負極材、セパレーター、電解液の主要4部材など、電池の高性能化のための素材開発を強化した。電池産業集積エリアの建設を通じて、生産規模の拡大を図り、自動車用電池メーカーと主要4部材の中核企業を育成した。企業には、NEVや車載電池製造に不可欠な鉱物資源であるリチウム、ニッケル、コバルト、白金などの確保を奨励した。NEV普及策としては、充電設備建設のための奨励金の支給、購入者への補助金の支給、車両取得税の免除、公共機関によるNEV調達の段階的拡大、自動車企業の平均燃料消費量の管理制度導入などが盛り込まれた。
中国のEV市場では、約300社がしのぎを削り、過度な価格競争に発展している。2023年の中国の自動車生産台数は前年比11.6%増の3,016万台、販売が同12.0%増の3,009万台であった。中国は不動産不況などにより消費が低迷しているが、生産過剰が輸出圧力を生むことになる。
(2) 欧米ではEVシフトの見直し
欧米では、ガソリン車・ディーゼル車の新車販売を禁止する計画が見直されている。欧州連合(EU)は、2035年までにエンジン車の新車販売を禁止する方針だった。ドイツ、イタリアや中東欧諸国の要望を受け、合成燃料「e-fuel(イーフューエル)」を使うエンジン車は2035年以降も新車販売を認めることで合意した。英国は、2030年にガソリン車・ディーゼル車の販売を禁止する計画を、2035年に延長した。
米環境保護局(EPA)は、2023年4月に、乗用車とトラックの二酸化炭素(CO2)排出量を2032年までに2026年比で平均56%減らすよう義務付ける規則案を公表した。この規則に基づけば、新車販売に占めるEVの割合は2030年までに60%、2032年までに67%に高まると試算されていた。全米自動車労働組合(UAW)は規制強化のペースを緩めるよう要請、大手自動車メーカーも達成困難とした。そのため、当初案が見直され、2030年のEV比率が60%以下の水準となることが想定されている。
自動車が自国の基幹産業である欧米では、中国製EVの短期間に洪水のように押し寄せる輸出の拡大に危機感を強め規制措置を講じている。フランス政府は、2024年からEVの購入補助金制度の適用から石炭火力発電による電力を使用して生産されたEVを対象外とする。フランスメーカーであっても、中国での生産分は購入補助金の対象から外れる。原子力発電や再エネ発電による電力を用いて生産されたEU製、さらにフランス製のEVであればあるほど、多額の購入補助金が交付される。米国は、バイデン政権がインフレ抑制法(IRA)の下で国産EVの優遇を図っている。トランプ前政権も国内市場保護策を重視していた。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
中长期的增长战略
苹果国际(2788)未来预测国内市场将继续缩小,因此采取了谨慎的姿态来稳定增长,同时,海外市场,特别是东南亚的二手车流通市场,继续发展,并倾斜经营资源。在二手车出口业务方面,采取增长战略,以部分弥补日系制造商在消费者需求方面的供应短缺,并扩大业绩,响应消费者的需求。此外,在东南亚汽车市场上,考虑市场变化并回避风险,发展业务。
1.世界电动汽车(EV)变革情况(1)世界EV市场趋势国际能源署(IEA)宣布,在2022年,全球EV新车销量(乘用车)(BEV和插电式混合动力车(PHEV)的总和)首次超过1000万辆,同比增长55%。按地区分类,在中国,销量较去年增长80%至590万台,在欧洲,销量增长15%至260万台,在美国,销量增长55%至99万台。中国占新车销量的比重接近60%。该年度新车销售中,中国的EV比率为29%,欧洲为21%,美国为8%。
世界高速充电器(功率超过220千瓦)的设施90%,即76万个,聚集在中国。截至2023年底,中国有272万个公共充电器。中国行业团体预计到2024年将增长40%。 2024年2月,中国通信设备巨头华为技术有限公司宣布,将在该国高速公路服务区和国道沿线安装10万个急速充电器以支持EV,充电器安装在最大输出功率为250千瓦的快速充电器和600千瓦的超级快速充电器上。集团公司研发了新的最大输出功率600千瓦的全液冷超级快速充电器。对于搭载了80千瓦小时的车载电池,行驶里程为600千米的EV,理论上可在约8分钟内充满电。但实际上需要考虑电池的剩余电量和温度等因素,不一定完全如此,这是世界的最高水平。随着EV车载电池性能的提高,超级快速充电器的开发变得可能。美国特斯拉在中国安装的快速充电器“超级充电器”的最大输出功率仅为250千瓦。中国已经安装了超过11000个充电站,主要面向特斯拉车辆。华为的快速充电器适用于所有EV,包括特斯拉车辆。
国际能源机构(IEA)发布消息称,全球2022年电动汽车(轿车)的新车销量(BEV和插电混合动力车(PHEV)总计)首次超过年轻1000万辆,比去年增长55%,达到1020万辆。按地区划分,中国比去年增长80%,达到590万辆,欧洲增长15%,达到260万辆,美国增长55%,达到99万辆。中国的份额接近60%。同年新车电动汽车销售占比为中国29%,欧洲21%,美国8%。
根据英国市场调研公司的数据,2023年全球EV的销售额将增长31%,达到1360万辆,BEV占950万辆,PHEV占410万辆。BEV的地区增长率为,美国和加拿大增长50%,欧洲增长27%,中国增长15%。12月单月创下了150万辆的历史最高记录。预计2024年也将实现30%左右的增长。
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世界EV销售量的增加主要由中国制造商带动。中国汽车工业协会发布,2023年汽车出口量较去年增长57.9%,达到491万辆。而同年日本汽车出口量为同16.0%增长的442万辆。由于半导体短缺得到缓解,生产得以恢复,再加上日元汇率走弱,日本出口量回升至两年来的最高点。然而,出口量却被中国夺去了世界第一的称号。2020年中国出口量为100万辆,因此在3年内增长了近5倍。其中,2023年四分之一的出口量将为新能源汽车,如电动汽车等。同协会预计2024年出口量将达到550万辆,较去年增长12%。由于中国制造商的汽车运输船的货运能力遭遇瓶颈,它们正在加紧确保大型汽车专用船只的供应。2023年12月,中国首艘具有7,000个停车位的大型汽车专用RORO船在上海投入使用。与集装箱船相比,RO-RO船速度更快,所需时间更短。汽车自驾上船,因此可以大大缩短装卸货时间。无需移载等作业,实现了陆上和海上混合一体的运输。BYD计划在今后两年内确保八艘专供汽车的船,其中包括2024年1月开始运营的汽车船。
自2009年起,中国政府就采取了新能源汽车推动政策。作为国家战略,它致力于扩大节能汽车和新能源汽车的应用范围,促进汽车产业的高度化,推动新经济增长。为了提高电池的性能,例如构成动力电池的正极材料、负极材料、隔膜和电解液等核心技术,中国加强了材料的研发。通过建立电池产业集聚区,扩大生产规模,培育了汽车电池制造商和主要四部件的核心企业。企业鼓励保证了重要矿物资源 如锂、镍、钴、白金——这是NEV和车载电池制造所不可或缺的矿物资源。NEV的推广政策包括提供奖励金以建设充电设施,向购买者提供补贴,免除车辆购置税,提高公共机构的NEV采购步伐,引入管理汽车业平均燃料消耗量样条曲线等措施。
在中国的电动汽车市场上,大约有300家公司在竞争,导致过度的价格竞争。2023年中国的汽车生产量为前年比增长11.6%的3016万辆,销售量为同比增长12.0%的3009万辆。尽管中国的消费低迷,但生产过剩将产生出口压力。
(2) 欧洲审视EV转型
欧洲正在重新审视禁止出售汽油车,柴油车的计划。欧盟的方针是到2035年禁止销售内燃机汽车。受到德国、意大利和东欧国家的要求,同意让使用合成燃料“e-fuel(e-fuel)” 的发动机车在2035年后继续销售。英国计划在2030年禁止销售汽油车和柴油车,但将此规划延长至2035年。
美国环保局于2023年4月发布了一项新规,则要求乘用车和卡车的二氧化碳(CO2)排放量到2032年下降56%,达到2026年的平均水平减少。根据这一规定,预计到2030年新车销售中电动汽车的比例将达到60%,到2032年将达到67%。全美汽车工人联合会(UAW)要求放缓管制强制步伐,一些主要汽车制造商认为目标达成有困难。因此,最初的计划已经得到修订,预计到2030年,电动汽车比率将低于60%。
作为汽车的基本工业,中国制造电动汽车的扩大出口已引起欧美的危机感,迫使他们采取了监管措施。法国政府计划从2024年开始,将以煤制电使用石油发电的电动汽车排除在购车补贴范围之外。即使是法国制造,其在中国制造的部分也将被排除在购车补贴之外。对于使用核动力或再生能源发电的欧盟制造或法国制造的电动汽车,可以获得更多的购车补贴。拜登政府正在通过扼制通胀法案(IRA)来支持美国本土生产的电动汽车。特朗普政府也非常重视保护国内市场。
(作者: FISCO研究员 瀬川健)