■ネオマーケティング<4196>の中長期の成長戦略
2. 成長戦略
中期経営計画の目標達成に向けて、(1)コンサルタントの採用と戦力化、(2)対応エリアの拡大、(3)顧客単価増大の3つの成長戦略に取り組む方針だ。
(1) コンサルタントの採用と戦力化(マーケティングコンサルタント増員)
同社は人材を最重要の経営リソースと位置付けている。特にマーケティングコンサルタントは売上に直結する役割を担っているため、中途採用だけでなく、新卒を戦力化するためのプログラムを充実させて早期の戦力化を目指す。これにより、さらなる競争優位性を獲得する計画だ。
2026年9月末には、マーケティングコンサルタント86人(2023年9月末比49人増)の目標を掲げ、過去と比較して、多くのマーケティングコンサルタントの採用を計画している。そのために採用計画では、中途と新卒をバランスよく採用するとともに、エグゼクティブ人材に対する採用を強化し、リファラル採用※も継続する方針だ。併せて、採用した人材の早期戦力化のための教育体制について、新卒向けの戦力化プログラムや各種研修の充実、リテンション施策としてエンゲージメント維持管理や表彰制度等の活用、フレックス制や選択的テレワーク、副業許可制度等の魅力的な職場環境づくりを計画する。採用後も育成に2~3年を要することから、一時的に1人当たり売上高は減少する見込みだが、新規採用者の戦力化に伴い最終年度は1人当たり売上高の増加を計画する。
※従業員や取引先など、社内外で信頼できる人・先から人材を紹介してもらう方法のこと。
マーケティングコンサルタントの増員は、中期経営計画の目標値達成のカギとなる最も重要な成長戦略である。同社では、2023年9月期に採用強化・定着率向上のための新組織を作り、担当者を増員するなどの体制構築を行い、2024年9月期より積極的な採用活動を推進し、計画達成に向けて動き始めている。同社ではマーケティングコンサルタント数の増加が中期経営計画達成のカギを握ると考えて注力しており、2024年9月期第2四半期の採用は前期末比10%増(同4人増)と順調に進捗している。
(2) 対応エリアの拡大(顧客数拡大)
2026年9月期に取引社数1,270社(2023年9月期比528社増)への増加を目指す。2023年9月期では、取引社数は742社のうち関東地方の顧客が全体の74.3%を占めるが、今後は関東エリア以外の顧客比率の増加も目指す。地方の優良企業には、マーケティング支援を必要としている企業が多数存在するからだ。また、インバウンドの引き合いを増加させるとともに、自社マーケティング強化も計画する。
また、引き続き定期的にWebセミナーを開催することで参加者へのアプローチ、自主調査結果・ホワイトペーパーをダウンロードした見込み客への提案、調査結果を掲載したWebサイト運営を通じて情報発信等の施策を実施し、問い合わせや引き合いを増加させるとともに、顧客数の拡大を図る。2024年9月期第2四半期の顧客数は前年同期比3.2%増(同17社増)と順調に増加し、過去4期のCAGRも3.6%と堅調である。
同社は、東京本社に加え、大阪・仙台・札幌・福岡に営業所を持ち、横浜・沖縄にはカスタマーサポートやコールセンターを担うオフィスを有する。当面は現有の拠点を活用してクライアントを発掘するために、各拠点の人員増強を計画する。ただ、優良な地方企業の開拓をさらに積極化するために、将来的には新たな地方拠点を設置することも考えられる。
(3) サービスメニューの強化・拡充(顧客単価増大)
2026年9月期に顧客単価300万円(2023年9月期比11万円増)の実現を目指す。伴走型サービスを引き続き強化することに加えて、同社自身が実行して成果を上げることができた自社マーケティングのノウハウをBtoB企業向けに提供する計画だ。この新規サービス「顧客起点BtoBマーケティングのコンサルティングサービス」は主に1)コロナ禍においても売上を倍増させた自社マーケティングノウハウ、2)3,000社以上の累計取引実績から得た顧客起点の戦略立案・実行ノウハウ、3)コンサルティングサービスに留まらず各種マーケティングソリューションをワンストップで提供、という特徴がある。2024年9月期第2四半期の顧客単価は、前年同期比2.8%減となったが、過去4期のCAGRは3.5%と堅調を維持している。
同社の戦略は、従来からマーケティングプロセスの開始地点である生活者インサイトの発見において顧客企業と接点を持ち、取引がスタートした後は商品開発やプロモーション・効果測定といった後に続く工程においても顧客企業と伴走し、顧客1社当たりの取引単価を最大化することにある。その実現のために、同社グループの営業担当となるマーケティングコンサルタントがクライアント企業との窓口となり、クライアントが抱えるマーケティング課題に対して、同社が開発した「マーケティングフレームワーク4K」に基づいて最適な解決策を提案している。4Kとは、「インサイトの発見(核心/カクシン)」「商品開発(開発/カイハツ)」「プロモーション(開拓/カイタク)」「効果検証(改善/カイゼン)」の4つのプロセスの頭文字から名付けた独自のビジネスモデルである。
同社では、こうした従来の伴走型サービスの強化を図るとともに、新規サービスの開始によって顧客単価の増大を目指す。既存サービスのアップセル・クロスセルを積極的に行うとともに、従来のマーケティング支援にBtoB企業向け新メニューを構築することで、クライアントとより密接な関係性を築く計画だ。既に、CRMツール導入・運用コンサルティングとして、世界的CRMプラットフォームであるHubSpotの認定パートナーとして活動予定である。また、オウンドメディア・コンサルティングとして、自社マーケティングで実証したナレッジを展開しており、2023年9月期には同社オウンドメディア実績(新規問合せ)は663件の実績を上げている。
以上のとおり、中期経営計画は非常に意欲的な計画であるが、同社の経営方針を明確化し、投資家や従業員が同社の将来像を共有するためにも、中期経営計画の発表は有意義であったと弊社は考える。現在はスタートしたばかりの段階であるが、計画に沿って着々と成長戦略を進めており、今後の進捗状況に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
■Neo Marketing <4196> 的中长期增长战略
2. 增长战略
为了实现中期管理计划的目标,政策是制定三项增长战略:(1)招聘顾问和电力开发,(2)扩大应对领域,(3)提高客户单位价格。
(1)招聘顾问并增强实力(增加营销顾问的数量)
公司将人力资源定位为最重要的管理资源。特别是,由于营销顾问的角色与销售直接相关,因此我们的目标不仅是职业生涯中期的招聘,还包括通过加强项目来增强应届毕业生的实力,从而实现早期的实力发展。因此,该计划旨在获得进一步的竞争优势。
在2026/9年底,我们设定了86名营销顾问的目标(比2023/9年底增加49名),并且我们计划与过去相比雇用更多的营销顾问。为此,在招聘计划中,一项政策是以均衡的方式招聘职业生涯中期和应届毕业生,加强高管人力资源的招聘,并继续进行推荐招聘*。同时,在早期培养受聘人力资源的教育体系方面,我们计划加强针对应届毕业生的能力计划和各种培训计划,利用敬业度维持管理、奖励制度等作为留用措施,并创造弹性系统、选择性远程办公和兼职许可制度等有吸引力的工作环境。由于即使在招聘后培训也需要2到3年的时间,因此预计人均销售额将暂时下降,但随着新员工人数的增加,计划在最后一年增加人均销售额。
*这是一种从公司内部和外部可以信任的人员和合作伙伴(例如员工和业务合作伙伴)那里引进人力资源的方法。
增加营销顾问的数量是最重要的增长战略,也是实现中期管理计划目标价值的关键。该公司在2023/9财年创建了一个新组织,以加强招聘和提高留存率,建立了增加负责人员人数等体系,促进了2024/9财年更积极的招聘活动,并已开始朝着实现该计划迈进。该公司认为,营销顾问人数的增加将是实现中期管理计划的关键,2024/9财年第二季度的招聘进展顺利,与上一财年末相比增长了10%(同样增加了4人)。
(2)扩大覆盖范围(增加客户数量)
我们的目标是在2026/9财年将贸易公司的数量增加到1,270家公司(与2023/9财年相比增加了528家公司)。在2023/9财年中,在742家贸易公司中,关东地区的客户占总数的74.3%,我们的目标是将来提高关东地区以外的客户比例。这是因为有许多优秀的区域公司需要营销支持。此外,除了增加入境查询外,我们还计划加强内部营销。
此外,通过继续定期举办网络研讨会,我们将采取一些措施,例如对参与者的接触,向下载了自愿调查结果和白皮书的潜在客户提出建议,以及通过发布调查结果的网站管理进行信息传播,增加询问和查询,扩大客户数量。2024/9财年第二季度的客户数量稳步增长,与去年同期相比增长了3.2%(增加了17家公司),过去4个财年的复合年增长率也稳定在3.6%。
除东京总部外,该公司还在大阪、仙台、札幌和福冈设有销售办事处,并在横滨和冲绳设有负责客户支持和呼叫中心的办事处。目前,我们计划增加每个基地的人员,以便利用现有基地来发现客户。但是,为了进一步积极发展优秀的区域企业,可以想象,未来将建立新的区域基地。
(3)服务菜单的增强/扩展(提高客户单价)
我们的目标是在2026/9财年实现300万日元(与2023/9财年相比增加了11万日元)的客户单价。除了继续加强配套服务外,该计划还将向BtoB公司提供公司自己实施并取得成果的内部营销专业知识。这项新服务 “基于客户的BtoB营销咨询服务” 的主要特点是:1)内部营销专业知识即使在 COVID-19 疫情期间也使销售额翻了一番;2)从3,000家或更多公司的累积交易记录中获得的基于客户的战略规划和执行专业知识;3)一站式提供咨询服务以外的各种营销解决方案。截至2024/9财年第二季度的客户单价比去年同期下降了2.8%,但过去4个时期的复合年增长率一直保持强劲,为3.5%。
该公司的战略是与客户公司建立联系点,以发现消费者洞察力,这传统上是营销过程的起点,并在交易开始后陪同客户公司进行产品开发和促销/效果评估等后续流程,从而最大限度地提高每家客户公司的交易单价。为了实现这一目标,负责公司集团销售的营销顾问充当客户公司的联系人,根据公司开发的 “营销框架4K”,为客户面临的营销问题提出最佳解决方案。4K是一种独特的商业模式,以 “发现洞察力(核心/角度)”,“产品开发(开发/KaiHatsu)”,“推广()” 四个过程的首字母命名。开拓/改善),” 和 “效果验证(改进/改善)”。
该公司旨在加强此类传统的伴侣服务,并旨在通过启动新服务来提高客户单位价格。该计划旨在积极向上销售和交叉销售现有服务,并通过使用传统营销支持为BtoB公司构建新的菜单,与客户建立更紧密的关系。我们已经计划作为全球CRM平台HubSpot的授权合作伙伴,提供CRM工具介绍/运营咨询。此外,作为自有媒体咨询公司,我们正在积累经过内部营销验证的知识,公司自有媒体业绩(新查询)在2023/9财年创下了创纪录的663起案例。
如上所述,中期管理计划是一项非常雄心勃勃的计划,但我们认为,中期管理计划的发布对于明确公司的管理政策并向投资者和员工分享公司的未来愿景是有意义的。目前,我们才刚刚起步,但我们正在根据计划稳步推进增长战略,我想密切关注未来的进展。
(由FISCO客座分析师国茂树撰写)