■事業内容
4. 家庭教師事業
サクシード<9256>は、対面型とオンライン型の2方式で「家庭教師のサクシード」を展開している。これまで首都圏と関西圏において対面型の家庭教師の紹介事業をメインに行ってきたが、コロナ禍におけるオンラインニーズに対応するため、オンライン型家庭教師という新しいサービスを創出した。対面型の家庭教師サービスでは、主要大学のある首都圏や関西圏に講師が集中し、その他の地域では紹介可能な講師が限られてしまう傾向があった。オンライン型の家庭教師サービスでは、全国の生徒に対して、同社の7万人超の登録講師のなかから、例えば地方に住む東大理系を目指す生徒に対して現役の東大理学部の講師を紹介するなど、生徒の希望にピンポイントで合致した選りすぐりの家庭教師を紹介できるようになった。このため、大都市圏以外のエリアでの家庭教師のクオリティ格差やミスマッチングの解消につながっており、教育の地域格差という社会課題の解決策にもなっていると思われる。
一方都市部でも、コロナ禍を経てオンラインによる教育への違和感がなくなったうえ、お茶出しや交通費の負担など講師訪問時の家庭の負担が極小化されるため、オンライン型家庭教師サービスを積極的に選択する生徒や保護者が増えてきた。講師側から見ても、通勤する必要がなく時間を効率的に使えるオンライン型家庭教師のメリットは大きく、対面型で1人の生徒を担当する時間で、オンライン型であれば2人の生徒の担当も可能である。また同社にとってもメリットがあり、登録者を有効利用できるだけでなく、本部のテレマーケティング部門が問い合わせなどを一括で対応することで、各地にコスト負担の大きい拠点を出さずに全国展開できるようになった。さらに、生徒の居住地に縛られないため、離島や遠隔地のみならず赴任などにより海外で生活する生徒・保護者までもターゲットにできる。このように、オンライン型家庭教師は、生徒・保護者、家庭教師、同社の三者三得になるため、オンライン型家庭教師のニーズは今後も伸びていくと予測される。
首都圏と関西圏で集中的に展開していた対面型家庭教師のサービスについては、コロナ禍においてリアルからオンラインへのシフトを強めたものの、コロナ禍後にリアルに回帰する動きが見られたこと、拠点を持たずにエリアを開発する仕組みが見えてきたこと、自社の人材サービスを活用できるため採用に困らないことから、中部圏から九州、そして全国へと積極展開する方針をとった。しかし、2024年3月期に全国展開へ向けて様々な広告を打ったことによる広告効果の散逸に加えて、多様化するニーズに対応しきれなかったことで、在籍生徒数が減少したため、広告戦略を見直すとともに内部体制も整備し直した。当面はオンライン型と対面型のバランスを取った運営を進めていく考えだが、インターネットビジネスであるためクリティカルポイントを超えると急速な収益拡大が見込まれるオンライン型を中心に、対面型でも全国展開に向けたマーケティング活動を継続する方針である。
人材の共有、自社マーケティング、きめ細かいマッチングが強み
5. 同社の強み
同社の強みは、教育サービスと人材サービスのシナジーにあり、主として人材の共有、募集サイトを機動的に制作できる自社内のマーケティングチーム、求職者・求人企業双方のニーズに合致したきめ細かなマッチングの3点にある。人材の共有によるシナジーは、人材サービスと教育サービスでそれぞれ必要とする人材を一括募集して募集費を抑制し、学校教員の募集サイトで集めた登録者に対して学童保育の仕事を斡旋するなど、事業領域を横断した人材の共有を図っている。この結果、人材全体を強化できるだけでなく、教育サービスで競合する他社学習塾への人材紹介も可能としている。
自社内にマーケティングチームを擁しているため、教育関連に絞り込んだうえでさらに専門性の高い職種に特化した多彩なオウンドメディアやLP※など募集サイトを機動的に制作・展開することで、同じ業種や職種でも、様々な違いのある求職者や求人企業の個別ニーズに対応している。さらに、担当者が登録者から詳細をヒアリングすることで、職種にまで細分化された専門性の高い多量な人材データベースを構築できる。このため、業種単位で募集している他社人材サービスのように学習塾と講師を単に引き合わせるだけでなく、様々な求職者と求人企業のニーズに対し、迅速かつ機動的で正確なマッチングが可能となる。例えば、学力重視の進学塾へは御三家(中高一貫名門三校の俗称)の問題を初見で解くような学力の高い講師を、雰囲気重視の補習塾には明るい雰囲気の面倒見の良い講師を紹介するというような、ベストフィットなマッチングが可能である。結果として、講師の退職率が極めて低くなるというメリットが生じるほか、人材データベース自体を新たな事業展開にも活用できる。
※LP(Landing Page):様々な切り口から求職者を集める数ページのミニサイト。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■业务内容
4. 家庭教师业务
SaKSid<9256>以面对面和在线两种方式展开“家庭教师的SaKSid”业务。虽然到目前为止我们一直主要在首都圈和关西圈进行面对面家庭教师推介业务,但是在考虑到疫情后在线需求的情况下,我们创立了在线类型家庭教师服务。在面对面的家庭教师服务中,讲师主要集中在首都圈和关西圈等主要大学所在地,而在其他地区只有数量有限的讲师可供推介。在在线类型的家庭教师服务中,我们可以从全国超过70,000名注册讲师中推介精选的家庭教师,以最符合学生要求的方式,为目标学生提供好的辅导员,例如,为在农村学习并寻求进入东大理系的学生提供现役东大理学部讲师等。这导致了云教育服务异地化的质量差异和不匹配问题得以解决,也成为解决教育区域差距的社会问题的方法。
在城市地区,疫情后,人们不再对网络教育产生抵触情绪,加上面对家庭访问时饮茶和交通费等家庭负担被大幅减少,因此越来越多的学生和家长选择在线家庭教师服务。对于讲师来说,比起面对面家庭教师服务,他们无需通勤,更加高效率,能够在担任一个学生时同时担任两个学生。对于公司来说,它不仅能够有效利用注册用户,而且由于总部的电话营销部门能够集中应对询问等问题,因此无需在各地建立高昂的支点,就可以全国展开业务。此外,由于它不受学生居住地的限制,所以不仅能够针对离岛和偏远地区的学生和家长,而且能够将海外驻留的学生和家长作为目标。因此,由于网络家庭教师是让学生、家长、家庭教师和公司三者共同受益的业务,因此预计将来在线家庭教师的需求将会持续增长。
针对过去主要集中在首都圈和关西圈进行面对面家庭教师推介业务的疫情,虽然加速转向在线,但发现疫情后局面逐渐转回面对面,另外,也因为出现了可以无需有大型支点就能开展业务的模式,以及可以利用公司人力资源而无需担心招聘难以开展业务等原因,在中部到九州和全国开展业务。然而,由于在2024年的3月期间进行了针对全国展开推广活动,这造成了广告效果的散逸,同时由于无法满足多样化的需求,引起了在籍学生人数的下降,因此我们将审核广告策略,并在公司内进行整体规划。虽然计划在短期内维持面对面和在线之间的平衡,但由于其是互联网生意,因此在线类型有可能超越关键点,营收迅速扩大,将实现以在线家庭教师服务为中心,以面对面类型为全国性推广活动的方针。
4. 教师家教业务
5. 该公司的优势
该公司的优势在于教育服务和人才服务的协同作用,主要包括人才的共享,自主制作人才招聘网站的敏捷的营销团队,和符合求职者和招聘企业需求的细致繁琐的配对。通过人才共享实现优势的协同作用,通过人才服务和教育服务同时进行批量招聘工作并控制招聘费用,以学校教师的招聘网站为例,招收了许多注册人员,然后为学童保育工作推荐现役教师,实施横跨业务领域的人才共享。这样可以不仅增强人才的整体实力,而且可以将人才介绍给其他与教育服务竞争的公司学习。
由于企业拥有营销团队,可以将招聘网站制作和发布提高到更高的专业水准,同时限定在教育领域。这样,即使是在同一行业和职业范畴内,也可以满足各种求职者和求职企业的特定需求。此外,通过让负责人从注册者那里听取详细信息,还可以建立专业化数据量大且已分配到职业类别中的人才数据库。这意味着,与那些只是把学习班和教师向相同行业引入的其他公司的人才服务不同,可以满足各种求职者和求职企业的需求,并且可以迅速、机动性强且准确地进行匹配。例如,对于注重学术成就的升学班级,可以介绍那些可以解决三大学的(三所中学名称的通称)问题的高成就力的教师。而对于重视氛围的补习班级,则可以介绍那些乐观开朗且善于照顾的教师,实现最佳匹配。这样,获得一个显著的优点就是导致教师的离职率极低,同时人才数据库也能被用于新业务的拓展。
※LP(着陆页):收集求职者的数页迷你网站,从不同的角度集齐求职者。
(作者:华富证券客座分析师宫田仁光)