メリル・リンチ・ピアス・フェルナンド証券のリサーチレポートによると、香港の商業不動産の貸出リスクや不良貸出カバレッジ率の低さを考慮し、恒生銀行（00011）の格付けを「買い」から「市場下回る」に一気に引き下げました。米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げを予想しているため、2024年から2025年の利益予測は12%から16%下方修正され、目標株価は103.5香港ドルから11%下げた91.6香港ドルに修正されました。
レポートによると、同社は上半期の純利益が前年比0.7％増の96億元で、同社の予想を0.6％上回り、市場予想を6.7％上回りました。核心利益は前年比1％増の129億元で、同社の予想を3.7％下回りました。不良貸出比率は過去最高水準となる2.83％から、5.32％に急上昇しています。一級資本比率（CET1）は、16.6％で前年末比1.6ポイント下落し、株式の自己株式買戻し計画の持続可能性が低下しています。同行は、恒生香港商業不動産の9.6％の不良貸出比率は、同行が慎重に分類したことを反映していると考えていますが、FRBの利下げのペースが予想より遅れた場合、または香港の経済がさらに悪化した場合、その信貸コストが上昇する可能性があるため、心配しています。