■投資口価格の状況
平和不動産リート投資法人<8966>の投資口価格は、2017年以降おおむね上昇傾向にあったが、2020年3月にコロナ禍に伴う社会全体の景気・企業業績への不安に伴い大きく下落した。その後は、コロナ禍対策の進展や景気回復期待もあり投資口価格は大きく回復した。ただ、最近は金融政策や景気、不動産賃貸市況などに先行き不透明感があることで、投資口価格はおおむね横ばいで推移してり、国内株に対して出遅れ感が強い状態が続いている。一方で長期的な視点では、スポンサー変更発表の2009年10月以降、東証REIT指数は横ばい~緩やかな上昇に留まっているのに対し、同REITの投資口価格は大きく上昇している。
同REITでは、「NEXT VISION II」の達成に向けて投資主還元を重点戦略の柱の1つに掲げており、「潤沢な内部留保の還元」「フリーキャッシュの活用」「流動性の向上」「含み益の顕在化」などを目指す。すなわち、「潤沢な内部留保」を将来の分配金支払い原資として還元するほか、「フリーキャッシュを活用」して物件取得や借入金返済に充てることで分配金の巡航水準を向上させ、また十分な余剰資金があり効果が大きいと判断した際には自己投資口の取得を実施する。また「流動性の向上」としては、Global Index組入による認知度向上とAA格への向上を実現し、投資口流動性の向上を目指す。さらに「含み益の顕在化」としては、資産入替によって潤沢にある含み益を顕在化させ、ポートフォリオの質の改善とともに実現益を内部留保の拡充及び分配金向上に活用する。2024年5月期には14期連続での譲渡益を計上し、含み益の顕在化による投資主還元を強化しており、目標とする分配金3,800円に向けた取り組みを進めている。弊社では、目標の達成に向けた意欲的な取り組みや順調な成果が投資家に理解されるに従い、同REITに対する投資家の評価もさらに高まると考える。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
投资份额价格的情况
和平不动产房地产投资信托基金<8966>的投资份额价格,自2017年以来一般呈上涨趋势,但在2020年3月,由于新冠疫情引发的社会整体经济和企业业绩不确定性,价格大幅下跌。此后,随着新冠疫情控制措施的进展和经济复苏的预期,投资份额价格大幅反弹。然而,最近,在金融政策、经济和房地产租赁市场等方面存在不明确性,投资份额价格大体上为横盘走势,并且相对于国内股市的表现滞后。另一方面,从长期的角度来看,在2009年10月公布赞助商变更以来,东证REIT指数一直保持横盘~缓慢上涨,而同一REIT的投资份额价格大幅上涨。
在同一房地产投资信托基金中,重点战略之一是实现投资者回报,以实现“NEXT VISION II”的目标,包括追求“丰富的内部留存比率”的回报,利用“自由现金”的活用,提高分配基金水平,当存在足够的剩余资金且效果显著时,执行按股份购买自身投资份额。此外,将通过Global Index的组合、提高知名度和提高信用评级,实现“提高流动率”的目标,并通过资产交替,将丰富的含义利益展现出来,将实现改善资产组合质量以及将实现盈利内部留存和分配增加的利用。在2024会计年度,将连续14年实现投资收益,并通过将显示的利益用于增加内部留存和提高分配基金向目标分配金3800日元的努力来加强投资者回报。在我们公司看来,随着旨在实现目标的积极努力和顺利成果得到投资者的理解,我们认为同一房地产投资信托基金的投资者评价将进一步提高。
(作者:富士客座分析师国重希)