■中長期の成長戦略
C&Gシステムズ<6633>は、2020年の初頭に2025年12月期を最終年度とする中長期事業方針を発表した。その後、コロナ禍の影響を受け足踏み状態となっていたが、現時点ではこの事業方針は変えておらず今後も継続して以下のような施策を進める予定だ。定量的目標である「2018年12月期~2025年12月期のCAGR5%、2025年12月期の経常利益率20%、ROE15%以上」についても変わっていない。
● 中長期事業方針の概要
(1) 基幹収益源の拡張
(2) CAD/CAM適応領域の拡大
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開)
(4) 研究開発の推進
以前は6つの方針を掲げていたが、上記の4つに集約した。この方向性を要約すると次のようになる。
(1) 基幹収益源の拡張
(基幹収益源の拡張)
持続的成長への経営基盤を確立するため、主に以下の3つの施策でこの目標達成を目指す。
a) 保守事業による安定した収益構造の維持・拡張:継続的なバージョンアップによる保守更新率向上
2023年12月期の保守更新率は95.4%であり、少なくともこのレベルは維持する。
b) シェア拡大:OEM強化及び同業他社、生産財メーカーへのCAD/CAMエンジンの提供
2022年10月よりNDES社へのOEM供給を開始した。その他の同業他社にもOEM供給を継続し、新たなOEM先開拓も継続する。
c) 国内+海外戦略強化
海外拠点及び海外技術代理店の拡充(ASEAN地域)
技術サポート/ユーザーカスタマイズの地域完結型事業モデルの構築(その一環としてベトナム・ハノイに2023年2月ベトナムテクニカルセンターを開設)
並行して技術代理店を拡大及び販路拡大に注力
このほか、CAMのマルチプラットフォーム化拡大、積層造形(金属/樹脂)分野の強化に継続して取り組んでいく。
(2) CAD/CAM適応領域の拡大(Parts CAM)
金型加工で培った高精度なCAD/CAM資産を部品加工市場へ投入し、販売を拡大する。既に部品加工市場向けCAMシステム「Parts CAM」を2020年2月から本格販売しているが、今後はCAD/CAM事業領域から部品加工市場、量産市場など金型周辺市場へ拡大する。
(3) 技術の深耕(IoT分野への事業展開):「AIQ」
「AIQ(アイク)」を、新たな収益の柱として強化する。「AIQ」は、製造工程管理のデジタル化ニーズに応えるべく、IoTを活用し各種データや工程状況をデジタルデータ化してシステム上で活用するものだ。製造業におけるIoT活用が注目されるなか、「AIQ」は金型・部品製造の生産・工程管理をスマート化する同社独自のソリューションとして注目されている。同社では、金型製造業以外にも市場を拡大する計画だ。
「AIQ」のバージョンV16.1では、量産管理強化による生産計画支援機能を搭載し、インボイス制度への対応も実施した。さらに2023年12月にバージョンV16.2でAIによる類似画像検索機能が追加され、これにより製品画像を生産実績の検索条件として指定することが可能となった。
(4) 研究開発の推進
北九州学研都市内「技術開発交流センター」に研究開発部門を設置したが、目的は同社の事業領域に関連する研究及び独自技術に関する基礎研究/応用研究の推進にある。特に「AI」「IoT」「形状認識」などの3分野の技術と同社の主力製品である「CAM-TOOL」「EXCESS-HYBRID II」「AIQ」との連携を図ることで、ユーザーの「工場稼働の高効率化」「エネルギー省力化」「人材不足解消」「熟練工の技術伝承支援」「高齢化対策」などに貢献することを目指す。
研究の成果としては、2023年12月にリリースした「AIQ」最新バージョンおいて「AIによる類似画像検索」機能を搭載し製品画像を生産実績の検索条件として指定可能としたほか、2024年2月にリリースした「EXCESS-HYBRID II」最新バージョンにて「類似ボディ検索機能」など、具体的な機能として搭載を開始している。
また、AI推進に関連して、2024年4月にリリースした「CAM-TOOL」最新バージョンでは、産学連携での共同研究にて開発したAIによる切削条件算出機能を搭載するなど、同社ではAIを活用した高付加価値機能の既存製品への搭載を順次進めている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
中長期的增長戰略
C&G系統<6633>在2020年初提出了將2025年12月期作爲最後一年度的中長期業務方針。儘管受到冠狀病毒的影響而陷入停滯狀態,但目前爲止,該業務方針並未改變,並計劃繼續推進以下措施。定量目標「2018年12月期至2025年12月期的CAGR增長率爲5%,2025年12月期的經常利潤率爲20%,ROE大於15%」也沒有發生變化。
●中長期業務方針概述
(1) 擴大核心收益源
(2) 擴大CAD/CAM適用領域
(3) 深化技術(開展物聯網領域的業務)
(4) 推進研發
以前提出了6個方針,但現在將其歸納爲上述4個方針。總結這一方向性如下所示。
(1) 擴大核心收益源
(擴大核心收益源)
爲確立可持續增長的經營基礎,主要通過以下三個措施來實現這一目標
a) 維持和擴大保守業務的穩定收益結構:通過持續版本升級提高保守更新率
2023年12月期的保守更新率爲95.4%,至少要保持這個水平。
b) 擴大市場份額:加強OEM並向同行同業和生產資料製造商提供CAD/CAM引擎
從2022年10月開始向NDES公司提供OEM供貨。繼續向其他同業公司供應OEM產品,並繼續開拓新的OEM合作伙伴。
c) 國內+境外戰略強化
境外基地和境外技術代理店的擴充(東盟地區)
構建區域自給自足的技術支持/用戶定製業務模式(作爲其中一部分,於2023年2月在越南河內設立越南技術中心)
同時致力於擴大技術代理商和銷售渠道的擴展
除此之外,繼續努力實現CAM多平台化拓展,加強層疊成型(金屬/樹脂)領域
(2) 擴大CAD/CAM適用領域(部件CAM)
將通過部件加工市場投入所培養的高精度CAD/CAM資產,擴大銷售。雖然已經從2020年2月開始全面銷售面向部件加工市場的CAM系統「部件CAM」,但未來將從CAD/CAM業務領域擴展至部件加工市場、量產市場等模具周邊市場
(3) 深耕技術(向物聯網領域拓展業務):「AIQ」
將「AIQ(アイク)」作爲新的收入柱加強推動。爲了滿足製造工藝管理數字化需求,「AIQ」利用物聯網將各種數據和工藝情況數字化並在系統上應用。在製造業中,「AIQ」被視爲智能化金型和零部件製造的同公司獨特解決方案。該公司計劃在金型製造業之外擴大市場。
在"AIQ"的V16.1版本中,增加了生產計劃支持功能,用於增強量產管理,並進行了對發票制度的配合。此外,在2023年12月的V16.2版本中,新增了基於AI的相似圖像搜索功能,通過該功能可以將產品圖像作爲生產實績的搜索條件指定。
(4) 推進研發
在北九州學研都市內設立了研究開發部門的"技術開發交流中心",其目的是推動與該公司業務領域相關的基礎研究和應用研究。特別是通過與"AI"、"物聯網"、"形狀識別"等3個領域的技術以及該公司的主力產品"CAM-TOOL"、"EXCESS-HYBRID II"、"AIQ"的協作,旨在爲用戶的"工廠運營高效化"、"節省能源"、"解決人才不足問題"、"熟練工技術傳承支援"、"應對老齡化"等方面做出貢獻。
作爲研究成果,我們在2023年12月發佈的"AIQ"最新版本中,增加了"基於AI的相似圖像搜索"功能,可以將產品圖像作爲生產實績的搜索條件指定;此外,在2024年2月發佈的"EXCESS-HYBRID II"最新版本中,增加了"相似車身搜索"等具體功能。
此外,與AI推進相關,我們還在2024年4月發佈的"CAM-TOOL"最新版本中,增加了通過產學合作研究開發的基於AI的切削條件計算功能,該公司正在逐步將基於AI的高附加值功能整合到現有產品中。
(作者:日經FISCO客座分析師 寺島昇)