どちらの結果も市場予想通りだった。 市場では12月FOMCでの追加利下げ観測がやや高まっている。
米10月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.6%上昇、市場予想の2.6%と一致、これは9月の2.4%上昇から、インフレ率がやや上昇したことを示している。伸びは7カ月ぶりに加速。前月比は0.2%上昇、市場予想の0.2%上昇と一致、前期が0.2%上昇。
エネルギーと食品を除く米10月のコア消費者物価指数(CPI)は前年比3.3%上昇、市場予想の3.3%と一致、伸び率は前月から変わらなかった。前月比は0.3%上昇、市場予想の0.3%と一致、前期が0.3%上昇。
内訳:インフレ緩和の兆しの中、住居費がCPIの上昇に依然大きく寄与
ここ数ヶ月減少していたエネルギーコストは、10月は横ばいであったが、食品指数は0.2%上昇した。前年同月比では、エネルギーは4.9%下落したのに対し、食品は2.1%上昇した。他の分野でインフレ緩和の兆しが見られるにもかかわらず、住宅価格は依然として消費者物価指数(CPI)の上昇に大きく寄与している。総合指数の約3分の1を占める住居価格は10月にさらに0.4%上昇し、9月の2倍、前年比で4.9%の上昇となった。労働統計局(BLS)の報告によれば、このカテゴリーは全項目CPIの伸びの半分以上を占めている。中古車の価格も上昇し、前月比2.7%上昇。内訳は以下の通り。
アナリストのChris Anstey氏によると、米連邦準備制度理事会(FRB)にとって朗報がある。住宅コストを除いた「スーパーコア」と呼ばれるサービス指数の10月の上昇率は0.31%で、過去3カ月で最も小さい上昇幅となった。この数値は、今年の平均である0.35%をわずかに下回っている。
米CPI発表後、FRBが12月に25ベーシスポイント利下げする確率は79%に上昇。
CME「フェド・ウォッチ」によると、FRBが12月までに据え置く確率は20.9%、25ベーシスポイントの利下げを実施する確率は79.1%(CPI発表前はそれぞれ37.9%、62.1%)。
ゴールドマン・サックスのアナリスト、Lindsay Rosner氏は、「一連の異常に高い秋のデータが続いた後、今日のデータはFRBの利下げペースが鈍化するとの懸念を和らげた」と述べた。
「消費者物価指数にサプライズはないので、今のところFRBは12月に追加利下げに踏み切るだろう。しかし、潜在的な関税やトランプ政権の他の政策を巡る不確実性を考えると、来年はまた別の話だ」とモルガン・スタンレーのEllen Zentnerは言う。「市場はすでに、FRBが2025年に利下げを行う回数は従来予想よりも少なくなり、早ければ1月に一時停止する可能性を考慮している」
市場反応
10月米消費者物価指数(CPI)発表後の市場反応は、株式先物上昇、米国債利回り低下とともにドル売りとなっている。米長期金利が4.37%台まで低下。ドル円は発表前の154.96円付近から154.39円付近まで下落。
米労働省労働統計局(BLS)が、都市部の消費者が購入する商品やサービスの価格の変化を調査して指数化したもの。変動が激しい食品とエネルギー価格を除いたコア部分の指数も同時に発表される。米国のインフレターゲットの対象は個人消費支出(PCE)デフレータであり、日本を含め多くの国でインフレターゲットの対象とされているCPIではない。しかし、発表時期が対象月の翌月15日前後と、対象月の翌月末もしくは翌々月初めとなるPCEデフレータに比べて2週間程度早く、変化の傾向が似ているため、市場の注目度は物価関連指標の中で最も高い。計測期間中の代替品の扱いの違いなどから、PCEデフレータに比べると水準は若干高く出ることが多い。
ーmoomooニュースSherry
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