タクマ<6013>は25日、同社が2015年に納入した「真庭バイオマス発電所」に実証装置を設置し、24時間連続してCO2の分離回収を行うオンサイト実証試験を開始したと発表。ごみ処理施設やバイオマス発電施設などの排ガスに含まれるCO2を独自の非水系吸収液を用いた化学吸収法により省エネルギーで分離回収するシステムの早期実装に向けて開始する。
同社が主力とするごみ処理施設やバイオマス発電施設などの燃焼排ガスは、ガス量が多い一方でCO2濃度が低いことが特徴である。このような排ガスからCO2を高純度で回収するためには、吸収液を用いた化学反応によりCO2を吸収し、その後高温で加熱することでCO2を放散・回収する化学吸収法という手法が適しているが、加熱の際に多大な熱エネルギーを必要とすることからプロセスの省エネルギー化が課題とされている。
同社は2018年から、国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)と共同で、従来の吸収液より低温でCO2を放散できるなどの特長をもつ新規の非水系吸収液の開発を進めている。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業における技術調査や、同社播磨工場での吸収液評価試験を行うなど、これまでも本システムの実用化に向けた取り組みを進めてきた。
今回のオンサイト実証試験では、実際に稼働している出力10MWのバイオマス発電施設において、排ガス中のCO2を1日あたり0.5トン規模で分離回収する装置を新設した。実施期間は本年7月から2025年6月までの1年間を予定しており、9月後半からは装置の24時間連続稼働を実施している。排ガス性状の変動に適時に対応するための制御応答性や、高いエネルギー効率で稼働するための運転条件などを検証し、排ガスに含まれるCO2のうち90%を分離回収できる技術の確立を目指す。
タクマ<6013>于25日宣布,公司在2015年交付的“真庭生物质发电厂”安装了验证装置,并开始进行24小时连续CO2分离回收的现场验证试验。为了尽早实施利用独特的非水系吸收液进行的化学吸收法,从垃圾处理设施和生物质发电设施等排放的废气中省能源地分离回收CO2。
公司主力的垃圾处理设施和生物质发电设施等的燃烧废气,虽然气体量大,但CO2浓度低。这种废气要高纯度回收CO2,适用化学吸收法,通过吸收液的化学反应吸收CO2,随后再通过高温加热放散和回收CO2。但加热时需要大量热能,因此节能化的过程成为了课题。
自2018年起,公司与国立研究开发法人产业技术综合研究所(AIST)共同推进具有低温下可以放散CO2等特点的新型非水系吸收液的开发。此外,在国立研究开发法人新能源·产业技术综合开发机构(NEDO)的委托项目中进行技术调查,并在公司播磨工厂进行吸收液评价试验等,至今也在为该系统的实用化不断努力。
此次的现场验证试验在实际运行的输出10MW的生物质发电设施中,新增了每天分离回收0.5吨规模的CO2装置。实施期限预计为今年7月到2025年6月为期1年,并从9月下旬开始进行装置的24小时连续运行。为了及时响应废气性质的变化,验证控制响应性和高能源效率运转条件等,旨在确立能够对废气中90%的CO2进行分离回收的技术。