■CRI・ミドルウェア<3698>の業績動向
4. 2025年9月期の業績見通し
同社は2025年9月期の業績見通しについて、売上高3,360百万円(前期比6.1%増)、営業利益384百万円(同4.2%増)、経常利益394百万円(同2.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益312百万円(同2.5%増)と着実な成長を見込んでいる。
日本経済は、海外経済が緩やかな成長を続けるなか、緩和的な金融環境などを背景に、所得増加から支出拡大への前向きな循環メカニズムが徐々に強まると見られている。また、企業収益は、内外需要が緩やかに増加していくなかで、改善傾向をたどると見られている。このような環境下、同社は引き続き、成長が見込める事業や市場を見据えた研究開発体制を整備し、事業基盤の拡大とグループシナジーの創出に注力していく考えである。また、オンラインコミュニケーションミドルウェア「CRI TeleXus」の技術開発に継続的な投資を行うとともに、リアルタイム処理技術や動画・静止画に係る技術を集約した新製品の研究開発も推進する方針である。TeleXus関連以外の重点施策としては、中国や欧米など海外ゲーム市場のインフラを再構築して海外での事業展開を加速するほか、「CRI Glassco」や「CRI SOLIDAS」「CRI Clovis」といった新製品の拡販、クラウドソリューションの新製品立ち上げに向けた研究開発投資の開始などを推進する予定である。
セグメント別の業績見通しでは、ゲーム事業の売上高1,840百万円(前期比9.7%増)、エンタープライズ事業の売上高1,520百万円(同2.0%増)を見込んでいる。ゲーム事業からエンタープライズ事業へのシフトをさらに進めるが、各分野で過渡期となることに加え、エンタープライズ事業についてはやや保守的な前提となっているように思われる。
ゲーム事業の重点施策として、ミドルウェア/ツールでは新製品「CRI Clovis」の拡販に注力、ヤマハ<7951>の立体音響「Sound xR」とのアライアンス効果により「CRIWARE」の採用を増やしていく計画である。特に、推し活やコミュニティゲームが活性化するなかボイスチャットへのニーズが高まっていることを受け、「CRI TeleXus」の採用タイトルの増加に向け営業を強化する予定である。これにより、ミドルウェア/ツールの売上高1,460百万円(前期比15.1%増)を見込む。ミドルウェア/ツールのうち、海外は、中国市場・欧米市場ともに同社の映像ミドルウェアへのニーズが強く、ドアノック商材として前面に押し出して攻勢をかける方針である。また、直販力を磨くが、当面は複数の販売代理店と契約を締結し、中国と北米は直販と代理店、欧州は代理店中心の営業で再拡大を目指す。この結果、ミドルウェア/ツールのうち海外の売上高280百万円(同77.6%増)を見込む。音響制作は、中国現地法人を持つ地の利や現地コネクションを最大限に生かし、日本の声優需要が高い中国企業からの受注増加に注力する計画である。また、コロナ禍で中断していたイベントを再開することで、ツーファイブの知名度向上を目指す。これにより音響制作の売上高380百万円(同6.9%減)を見込む。
エンタープライズ事業の重点施策として、組込み分野は選択と集中を進め、遊技機の玉貸出機事業を終了して経営資源を成長分野にシフト、新製品「CRI SOLIDAS」の拡販やカラオケの業務分野の受注増を目指す。また、注力中の「CRI TeleXus」で非ゲーム向けも強化するが、既に様々な問い合わせを受けており、第3四半期には大型案件の契約を予定している。この結果、組込み分野は売上高800百万円(前期比7.4%増)を見込む。モビリティ分野では、音声製品「CRI ADX-AT」と高単価なグラフィック製品「CRI Glassco」が2024年9月期にともにソフトウェア投資を完了した。このため、「CRI ADX-AT」が利益回収期入りしてライセンス収入が伸び、遅れて「CRI Glassco」も回収期入りする見込みである。そのためにも、「CRI Glassco」の採用車種拡大を推進する計画である。これにより、モビリティ分野の売上高380百万円(同48.2%増)を見込む。クラウドソリューション分野では、受託していた複数の大型システム開発案件が一部完了したのを機に、売上高への影響は大きいが、受託業務の受注量を調整し、戦略的に許諾ビジネスへシフトしていく方針である。そのため、2026年9月期でのリリースを目指し、リアルタイム処理技術と動画・静止画に係る技術を集約した新製品の研究開発投資を開始する。このため、クラウドソリューション分野の売上高340百万円(同30.5%減)を見込む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
■CRI・中間件<3698>的業績動態
4. 2025年9月期的業績展望
該公司預計2025年9月期的業績展望爲:營業收入33,600百萬元(同比增長6.1%),營業利潤3,840百萬元(同比增長4.2%),經常利潤3,940百萬元(同比增長2.8%),歸屬於母公司股東的淨利潤3,120百萬元(同比增長2.5%),實現穩步增長。
日本經濟在境外經濟持續溫和增長的背景下,隨着寬鬆的金融環境,收入增加向支出擴大的積極循環機制逐漸增強。同時,企業收益預計在內外需求溫和增長中呈現改善趨勢。在這樣的環境下,公司將繼續建立面向可預期增長的業務和市場的研發體系,專注於擴大業務基礎和創造群協同效應。此外,公司將持續投資於在線通信中間件「CRI TeleXus」的技術開發,並推進彙集實時處理技術及視頻、靜態圖像相關技術的新產品研發。除了與TeleXus相關的重點措施外,還將重建中國和歐美等境外遊戲市場的基礎設施,加速境外業務拓展,計劃推動「CRI Glassco」、「CRI SOLIDAS」、「CRI Clovis」等新產品的推廣,以及啓動雲解決方案的新產品研發投資。
按部門劃分的業績預測中,預計遊戲業務的營業收入爲1,840百萬元(同比增長9.7%),企業業務的營業收入爲1,520百萬元(同比增長2.0%)。雖然在進一步推進遊戲業務向企業業務的轉型,但各個領域都處於過渡期,似乎企業業務也顯得略爲保守。
作爲遊戲業務的重點措施,在中間件/工具方面將注重新產品「CRI Clovis」的推廣,並計劃通過與雅馬哈<7951>的立體聲響「Sound xR」建立聯盟效果,增加「CRIWARE」的使用。特別是在推動態和社區遊戲活躍的背景下,語音聊天的需求增加,因此計劃加強針對「CRI TeleXus」的採用標題數量的銷售工作。由此,預計中間件/工具的營業收入爲1,460百萬元(同比增長15.1%)。在中間件/工具中,境外市場方面,中國市場和歐美市場對公司的影像中間件需求強勁,計劃將其作爲門檻產品進行推進。此外,將磨練直銷能力,但在短期內將與多個經銷商簽訂合同,力爭在中國和北美進行直銷和經銷商業務,在歐洲以經銷商爲中心開展再擴張。預計因此中間件/工具中境外營業收入爲280百萬元(同比增長77.6%)。音響製作方面,利用在中國擁有當地法人及連接的優勢,計劃專注於增加來自日本聲優需求較高的中國企業的訂單。此外,通過重新啓動因疫情而中斷的活動,旨在提高TwoFive的知名度。由此,音響製作的營業收入預計爲380百萬元(同比減少6.9%)。
作爲企業業務的重點措施,嵌入式領域將進一步推進選擇與集中,結束遊藝機的玉貸出業務,將經營資源轉向增長領域,目標是新產品「CRI SOLIDAS」的銷售推廣和卡拉OK業務領域的訂單增長。此外,在重點關注的「CRI TeleXus」中也將加強非遊戲方向的業務,已經收到了各種詢問,計劃在第3季度簽訂大型項目合同。預計因此嵌入式領域的營業收入爲800百萬元(同比增長7.4%)。在移動性領域,音頻產品「CRI ADX-AT」和高單價圖形產品「CRI Glassco」將在2024年9月期完成軟件投資。因此,「CRI ADX-AT」將進入收益回收期,許可收入將增長,而「CRI Glassco」也預計會晚些進入回收期。爲此,計劃推動「CRI Glassco」車種的擴大。因此,預計移動性領域的營業收入爲380百萬元(同比增長48.2%)。在雲解決方案領域,正在進行的多個大型系統開發項目部分完成,這對營業收入的影響較大,但計劃調整受託業務的訂單量,戰略性地向許可業務轉型。因此,計劃在2026年9月期發佈,開始集成實時處理技術和視頻、靜態圖像相關技術的新產品研發投資。這使得雲解決方案領域的營業收入預計爲340百萬元(同比減少30.5%)。
(作者:華富證券客座分析師宮田仁光)