■ピー・ビーシステムズ<4447>の業績動向
1. 2024年9月期の業績動向
2024年9月期の業績は、売上高が前期比7.1%増の3,107百万円、営業利益は同20.1%増の362百万円、経常利益は同22.5%増の362百万円、当期純利益は同24.5%増の255百万円と、売上高と通期営業利益は過去最高を更新し、その他段階利益についても前期比大幅増で着地した。売上高については、SaaS事業者向け大型案件獲得が大きく貢献し、3期連続の増収を達成した。シトリックスソフトウェアをバンドルした大型案件が寄与したほか、サイバー攻撃やBCP(事業継続計画)対応のハイブリッドクラウド基盤の構築案件も好調だった。なお、地域別売上構成については九州近郊が40.76%、首都圏が59.24%となっている。
期初計画(売上高3,200百万円、営業利益347百万円、経常利益346百万円、当期純利益237百万円)に対しては、売上高は2.9%減と若干届かなかった。要因は、エモーショナルシステム事業部で計画した実機販売やメタバース案件が、期待通りに進捗しなかったことを理由に売上計画を大幅に下回ったことである。一方、営業利益は計画比4.4%増、経常利益は同4.7%増、当期純利益は同7.9%増と各段階利益は計画をやや上振れた。利益面については、セキュアクラウド事業において高付加価値製商品の販売が増加したことに加え、人員増に伴う内製化で製造コスト最適化を実現したことが貢献した。なお、期末従業員数は前期比11人増の65人と純増しており、注視していた人財の定着についても順調と言える。
2. 2024年9月期の財務の状況
2024年9月期末の資産合計は前期末比892百万円増の2,872百万円、負債合計は同717百万円増の1,436百万円、純資産合計は同174百万円増の1,436百万円となった。現金及び預金が206百万円減少した一方、受取手形、受掛金及び契約資産の増加(992百万円)があった。これは、大型案件が第4四半期にずれ込んだ影響である。ほかには、買掛金の増加(802百万円)、商品及び製品の減少(27百万円)、長期借入金の減少(24百万円)があり、また当期純利益による利益剰余金の増加(255百万円)や自己株式の取得による減少(80百万円)があった。これにより2024年9月期末時点の自己資本比率は50.0%と前期末比13.7ポイント減少したが、2024年3月期の東京証券取引所プライム市場の情報・通信業平均値31.4%(日本取引所グループ)と比較して高水準にあるほか、流動比率も目安の200%水準を保っていることから特段の懸念はない。
主力事業では高機能製品が伸長、エモーショナルシステム事業は苦戦も来期に向け手応え
3. 2024年9月期のセグメント別業績動向
2024年9月期のセグメント別業績は、セキュアクラウドシステム事業の売上高が前期比8.8%増の3,060百万円、セグメント利益が同31.9%増の395百万円、エモーショナルシステム事業の売上高が同46.7%減の47百万円、セグメント損益が33百万円の損失(同1百万円の利益)となった。
セキュアクラウドシステム事業では、遅れていた大型案件の期末検収を完遂したことで、通期で予定通り進捗し、増収継続を達成した。2024年9月期にシトリックスのライセンス販売を含む売上規模10億円の大型案件を受注し、大半を売り上げた。同案件で数億円程度の受注残があり、2025年9月期への貢献も見込まれている。「2025年の崖問題」では基幹システムを中心に、OSサポート切れの対応だけでなく、付随するハード更新需要が多く、機会を確実に捉えて業績に貢献した。サーバーのほかネットワーク機器全般に関しては、高機能な通信機器への切り替え需要が続いており、2024年9月期の高付加価値製商品(売上総利益率25%以上)の売上高は、前期比21.5%増の650百万円と伸長した。なお、同社はこの傾向は数年続くと見込んでおり、2025年9月期の計画にも加えている。クラウド基盤に関しては、引き続き同社の強みである高度なSI技術を要するハイブリッドクラウドの提案に注力した結果、付随するハードウェアの売上高は同41.8%増の835百万円と大きく業績に貢献した。ほかにも、近年課題とされるサイバー攻撃やBCP(事業継続計画)に対応するレジリエンス関連ソリューションや、同社拠点の九州周辺エリアでは、半導体関連企業向け案件のほか、地場の食品製造業向け基幹システムマイグレーション案件等を受注するなど、顧客層の幅を広げ、顧客ニーズにフレキシブルに対応している。
エモーショナルシステム事業については、第2四半期に沖縄県与那原大綱曳資料館での360度3Dシアター稼動や、「超体験 NHKフェス 2024 in SHIBUYA」でのMetaWalkers採用等がみられたほか、エンターテイメント領域を中心に既存顧客からのストック収入が寄与したが、小型案件が中心となったほか、計画した実機販売やメタバース案件が計画通りに進まなかったこともあり、減収赤字転落となった。一方、2024年9月期に展開を計画した企業向けのメンタルトレーニング商材については、顧客の関心は高かったものの、期待していた水準の需要獲得には結びつかなかった。その結果、前期比、計画比ともにビハインドの着地となった。ただ、本社ショールームに加え、東京支社にMetaWalkersデモ機を配置し、顧客接点を拡大したことで同社としては今まで以上に手応えをつかんでいるようだ。圧倒的に首都圏での需要が多いため、デモ環境を整備した効果は絶大で、顧客の声から潜在ニーズを読み取り即座に反映して改良を加えるなど、技術的側面での期待も大きい。また、MetaWalkersはスタンダードとアドバンスドの2つのシステムラインナップを揃えるが、アドバンスドに映像処理をGPU対応する大幅改良を加え、高画質化を実現した。ほかにも、360度カメラで撮影した映像を5G接続により、リアルタイムで投影するライブ対応オプションの開発も完成しており、本社のショールームでの体験が可能となった。
なお、受注残については、セキュアクラウドシステム事業において前期比22.0%減の771百万円となった。SaaS事業者向けの高付加価値ハードウェアを2024年9月期第4四半期に受注したほか、製造業向けシトリックス製品の販売や、食品製造業の基幹システムマイグレーション案件を獲得した。ストックビジネスでは、サイバー攻撃関連で安定的に受注を確保している。エモーショナルシステム事業については前期比23.7%増の12百万円と受注残を積み上げた。この結果、両事業合計での2024年9月期末受注残高は前期末比21.5%減の784百万円で着地した。ただ、前期比で大幅減に見えるものの、2025年9月期に入ってから既に、地方公共団体のインフラネット案件やカスタマイザー部門でも新規案件を受注するなど、好調な滑り出しを見せているようであり、弊社としても特段懸念視はしていない。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
■BB 系统的性能趋势 <4447>
1。截至2024/9财年的业绩趋势
至于截至2024/9财年的财务业绩,销售额较上一财年增长7.1%,达到31.07亿日元,营业利润增长20.1%,达到3.62亿日元,普通利润增长22.5%,达到3.62亿日元,净收入增长24.5%,至2.55亿日元;销售和全年营业收入创历史新高,其他阶段的利润也比上一财年大幅增长。在销售方面,收购SaaS业务的大型项目做出了巨大贡献,销售额连续第三年实现增长。与Citrix软件捆绑在一起的大型项目提供了捐助,与网络攻击和BCP(业务连续性计划)兼容的混合云基础设施建设项目也表现良好。请注意,九州郊区的销售结构按地区划分为40.76%,东京都市区的销售结构为59.24%。
销售额略低于最初的计划(销售额为32亿日元,营业收入为3.47亿日元,普通利润为3.46亿日元,净收入为2.37亿日元)。原因是,情感系统部计划的实际机器销售和元宇宙项目远未达到销售计划,因为它们没有按预期取得进展。同时,营业利润较该计划增长了4.4%,普通利润增长了4.7%,净收入增长了7.9%,每个阶段的利润都略高于计划。在利润方面,除了增加安全云业务中高附加值产品的销售外,还通过内部制造实现制造成本优化,同时增加投入的人员。此外,本财年末的员工人数净增65人,比上一财年增加了11人,可以说,一直受到密切关注的人力资源保留情况也进展顺利。
2。截至2024/9财年的财务状况
2024/9财年末的总资产较上一财年末增加了8.92亿日元至28.72亿日元,总负债增加了7.17亿日元至14.36亿日元,净资产总额增加了1.74亿日元至14.36亿日元。虽然现金和存款减少了2.06亿日元,但应收票据、应收账款和合同资产(9.92亿日元)却有所增加。这是由于大型项目将进入第四季度。此外,应付账款增加(8.02亿日元),产品和产品减少(2700万日元),长期贷款减少(2400万日元),净收入产生的留存收益增加(2.55亿日元),以及收购库存股而减少(8000万日元)。结果,截至2024/9财年末的资本充足率比上一财年末下降了13.7个百分点,但除了与2024/3财年东京证券交易所主要市场的信息和通信行业平均值31.4%(日本交易所集团)相比,流动性比率处于较高水平外,还保持了约200%的水平,因此没有特别令人担忧。
主营业务的高性能产品正在增长,情感系统业务陷入困境,但下一财年反应良好
3.截至2024/9财年按细分市场划分的业绩趋势
截至2024/9财年,安全云系统业务的销售额比上一财年增长了8.8%,达到30.6亿日元,分部利润增长了31.9%,至3.95亿日元,情感系统业务的销售额下降了46.7%,至4700万日元,分部损益为3,300万日元(利润100万日元)。
在安全云系统业务中,通过完成对延迟的大型项目的最终检查,整个财年按计划取得进展,销售额持续增长。我们收到了销售规模为10亿日元的大型项目的订单,包括2024/9财年的Citrix许可证销售额,并销售了其中的大部分订单。同一项目还有约数亿日元的订单积压,预计2025/9财年的捐款也将到来。在 “2025 Cliff Problem” 中,不仅对缺乏操作系统支持做出了回应,而且对以核心系统为中心的相关硬件更新的需求也很大,它们通过可靠地抓住机遇为业务业绩做出了贡献。除服务器外,切换到高功能通信设备的需求仍在继续,2024/9财年的高附加值产品(毛利率为25%或以上)的销售额比上一财年增长了21.5%,达到6.5亿日元。此外,该公司预计这种趋势将持续数年,并将其添加到其2025/9财年的计划中。在云基础设施方面,由于继续专注于需要先进SI技术的混合云提案,这是该公司的强项,相关硬件的销售额同期增长了41.8%,达到8.35亿日元,这为业务业绩做出了巨大贡献。此外,应对网络攻击的弹性相关解决方案和BCP(业务连续性计划)(这是近年来一直存在的问题),在公司所在的九州地区,除了针对半导体相关公司的项目外,我们还扩大了客户群的范围,例如接收当地食品制造行业的核心系统迁移项目等订单,并灵活地响应了客户需求。
关于情感系统业务,除了第二季度在冲绳县与那原大引博物馆运营的360度3D影院以及在 “涩谷2024年超级体验NHK音乐节” 上采用的MetaWalkers外,来自现有客户的股票收入主要在娱乐领域,但小型项目占据了中心位置,计划中的实际机器销售和元宇宙项目没有按计划进行,因此销售下降了亏损。同时,尽管客户对计划在2024/9财年部署的公司的心理训练产品表现出浓厚的兴趣,但这并未导致需求获取达到预期水平。结果,我们落后于上一财年和计划比率。但是,除了总部陈列室外,MetaWalkers的演示机也已在东京分公司放置,客户联系点也有所扩大,因此该公司似乎比以往任何时候都更了解这一回应。由于大都市区的需求非常高,因此准备演示环境的效果是巨大的,技术方面的期望也很高,例如从客户的声音中读取潜在需求,立即反映这些需求并进行改进。此外,MetaWalkers有两个系统阵容,即标准和高级,并且在高级版本中增加了支持GPU视频处理的重大改进,并实现了更高的图像质量。此外,实时兼容选项的开发也已完成,该选项用于使用5G连接实时投影使用360度摄像机拍摄的图像,现在可以在总部展厅进行体验。
请注意,安全云系统业务的积压订单为7.71亿日元,比上一财年下降22.0%。除了在2024/9财年第四季度收到SaaS业务的高附加值硬件订单外,还收购了用于制造业的Citrix产品和食品制造行业的核心系统迁移项目的销售。在股票业务中,与网络攻击有关的订单得到稳定的保护。至于情感系统业务,我们已经积累了1200万日元的订单积压,比上一财年增长了23.7%。结果,两家企业在2024/9财年末收到的订单总余额为7.84亿日元,比上一财年末下降了21.5%。但是,尽管与上一财年相比似乎急剧下降,但我们似乎已经表现出良好的开端,例如自进入2025/9财年以来,地方公共机构的基础设施网络项目和定制部门的新订单,我们公司并不特别担心。
(作者:FISCO 分析师村濑智和)