■インターネットインフィニティー<6545>の中期的な経営方針
2024年8月、同社として初となる中期経営計画を公表した。これまでも「事業計画及び成長可能性に関する事項」として中長期的な成長戦略を公表していたが、今回改めて中期経営計画の形でまとめた。基本的な戦略等に変更はないが、2025年問題に加えて、介護人材の不足が深刻化する2040年問題の解決に向けて、成長拡大と新規事業の展開を目指すことを強調した。
中期的な経営方針として同社は、レコードブック事業をはじめとする既存事業を成長させ、既存事業から生み出したキャッシュを新規事業の創出に重点投資することで、成長スピードを加速させることを掲げている。IIF Vision2030で掲げたビジョン「リアル×テクノロジーで『健康な未来』を創造する」の下、「超高齢社会における課題解決」を重要なミッションとし、テクノロジーを活用しながら既存事業の競争力向上と新規事業の創出に注力する。具体的には、AI等を活用したソリューションの開発、リアルで蓄積したデータの活用、介護現場のDXを推進する。これにより、既存事業の競争力と収益性を高めるとともに、業績拡大スピードを加速し、企業価値をさらに向上させる。加えて、外部要因に左右されにくい安定収益基盤の構築にも引き続き注力する。自社内で介護保険外の新規事業を立ち上げるとともに、既存事業の成長に寄与する領域へはM&Aを積極的に検討し、収益基盤の多様化を推し進める考えだ。これらにより、最終年度である2028年3月期に売上高7,395百万円、営業利益980百万円、親会社株主に帰属する当期純利益574百万円、ROE22.0%、売上高営業利益率13.3%の達成を目指す。
同社は2023年6月、コロナ禍の収束を機に「中期ビジョン2025」「中期戦略における重点戦略」について再度整理を行い、新たにIIF Vision2030を策定した。その後、2024年6月には足元の業績動向などを考慮し、利益計画及び成長戦略を最新版にアップデートした。主にレコードブック事業と在宅サービス事業、並びに連結ベースの売上高と営業利益の業績見通しを上方修正した。また、2026年3月期からは、新規事業も業績の拡大に寄与する見通しとした。既存事業の着実な成長と新規事業の創出によって売上高が伸長するなか、各事業の収益性をさらに高める戦略だ。中長期的に高齢化というトレンドは継続することが想定され、同社のヘルスケアサービスに対する需要は堅調に推移することが予想される。さらに、足元ではレコードブック事業の稼働率が向上していることに加えて、収益性の高いWebソリューション事業の業績も好調である。コロナ禍の影響を一定程度受けたものの、2025年3月期以降はコロナ禍前の成長スピードに回帰する見込みだ。中期経営計画の数値目標に関しては、既存事業と新規事業を分けて検討することによって計画の精度をあげている。同社はこれまでの成長投資によって、レコードブック事業を中心に、安定して売上と利益をあげることができる事業ポートフォリオを構築してきた。そのため、既存事業の数値計画は精度の高いものとなっており、連結ベースの業績計画達成の確度も高いと弊社は見ている。
また、M&Aを含めた構造改革も引き続き推進する。既述のとおり、2023年3月期には2件のM&Aを実行した。今後は、2040年問題の課題である介護人材不足、労働力不足を解決すべく、介護事業者の生産性向上に資するDXソリューションの提供に向けたM&Aの実行を目指す。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
■互联网无限<6545>的中期经营方针
2024年8月,该公司首次公布了中期经营计划。此前,该公司已公布了关于"业务计划及成长可能性"的中长期成长战略,但此次再次以中期经营计划的形式进行了总结。基本的战略等没有变化,但强调了解决2025年问题和护理人力不足愈加严重的2040年问题、追求增长扩大和新业务展开。
作为中期经营方针,该公司表示将发展包括纪录册业务在内的现有业务,通过对现有业务产生的现金进行重点投资于新业务的创立,从而加速增长速度。在IIF Vision2030中提出的愿景"通过真实×科技创造"健康的未来""的框架下,将"在超高龄社会中解决问题"作为重要的任务中心,利用科技提高现有业务的竞争力并专注于新业务的创造。具体来说,将推动利用AI等开发解决方案、利用真实积累的数据、推广护理现场的DX。通过这些措施,既提高现有业务的竞争力和盈利能力,又加速业绩扩大速度,进一步提升企业价值。此外,继续致力于构建不易受到外部因素影响的稳定收益基础。该公司将在自内部成立护理保险外的新业务,并积极考虑在有助于现有业务成长的领域进行并购,推进收益基础的多样化。通过这些努力,目标在2028财年(最后一年)实现营业收入7395百万元,营业利润980百万元,归属于母公司股东的当期净利润574百万元,ROE22.0%,营业收入营业利润率13.3%。
该公司在2023年6月,借助疫情结束的机会,对"中期愿景2025"和"中期战略中的重点战略"进行了再次整理,并新制定了IIF Vision2030。之后,在2024年6月,考虑到当前的业绩动态等,将利益计划及成长战略更新为最新版本。主要上调了纪录册业务和居家服务业务以及合并基础的营业收入和营业利润的业绩预测。此外,从2026年3月期开始,预期新业务也将为业绩的扩大做出贡献。随着现有业务的稳步增长和新业务的创造,营业收入也将持续增长,提高各业务的盈利能力。中长期来看,高龄化的趋势预计将持续,该公司医疗保健服务的需求预计将保持稳定。此外,当前纪录册业务的运行率有所提高,且盈利能力高的网络解决方案业务的业绩也很好。虽然受到疫情影响一定程度,但预计在2025年3月期后将回归到疫情前的成长速度。关于中期经营计划的数字目标,通过对现有业务与新业务进行分开考虑,从而提高计划的准确性。该公司通过以往的成长投资,围绕纪录册业务,已经构建了能够稳定产生营业收入和利润的业务组合。因此,现有业务的数字计划准确度很高,我们认为合并基准的业绩计划达成的可能性也很高。
此外,包括并购在内的结构改革也将继续推进。如前所述,2023年3月期内已实施了2项并购。今后,旨在解决2040年问题中的护理人力不足和劳动力不足,执行为护理经营者提高生产力而提供的DX解决方案的并购。
(作者:富士客座分析师清水阳一郎)