■要約
スペースシャワーSKIYAKIホールディングス<4838>は、2024年4月1日付でスペースシャワーネットワークとSKIYAKIが経営統合し、持株会社体制へ移行・商号変更した。両社のコンテンツとテクノロジーを融合させた新しいエンタテインメントカンパニーとして、アーティスト・クリエイターとともに次世代エンタテインメントを創造することを目指している。
1. 事業ポートフォリオ最適化を目的としてコンテンツとソリューションに再編
同社は経営統合後のセグメント区分について、事業ポートフォリオ最適化やシナジー創出を目的として再編し、コンテンツセグメント(スペースシャワーネットワークのイベント事業、ライブハウス事業、アーティストマネジメント事業、レーベル・エージェント事業、有料放送事業、オンデマンド事業、インフィニアのエンタテインメントカフェ事業)、及びソリューションセグメント(SKIYAKIのプラットフォーム事業、ファンクラブ事業、EC・MD事業、セップのアライアンス事業、映像制作事業、SPACE SHOWER FUGAのディストリビューション事業)としている。あらゆる音楽エンタテインメント関連事業を展開していることが同社の特徴・強みである。なお2025年4月1日付(予定)で一部子会社間の事業承継・吸収合併などの再編を行う。
2. 2025年3月期中間期は費用増加で減益だが、売上面順調でEBITDA増益
2025年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比18.6%増の10,581百万円、営業利益が同15.0%減の581百万円、経常利益が同14.2%減の582百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同23.8%減の323百万円だった。利益面は経営統合(SKIYAKIを新規連結)に伴って顧客関連資産の減価償却費、のれんの償却費負担、人件費、諸経費などが増加したため営業減益だった。ただし売上面は経営統合により大幅増収と順調だった。そして減価償却費などを除くベースのEBITDA(営業利益+減価償却費+のれんの償却額)は同12.2%増の915百万円だった。セグメント別には、コンテンツは売上高が同9.1%増の5,757百万円、営業利益が同18.1%減の539百万円、EBITDAが同12.1%減の672百万円、ソリューションは売上高が同32.4%増の4,824百万円、営業利益が74百万円(前年同期は4百万円)、EBITDAが275百万円(同30百万円)だった。
3. 2025年3月期通期は大幅増収増益予想
2025年3月期通期の連結業績予想は前回予想(2024年8月9日付の公表値)を据え置いて、売上高が前期比21.3%増の19,578百万円、営業利益が同24.4%増の769百万円、経常利益が同25.5%増の777百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同45.1%増の406百万円としている。大幅増収増益予想としている。経営統合による増収効果で統合関連一時費用を含めたコスト増加を吸収する見込みだ。なお11月8日付で投資有価証券売却益102百万円の計上を発表、11月13日付で構造改革実施を発表している。この構造改革が2025年3月期連結業績に与える影響については精査中としている。中間期の進捗率は売上高が54.0%、営業利益が75.6%、経常利益が74.9%、親会社株主に帰属する当期純利益が79.6%と順調である。SKIYAKIとの経営統合効果により好業績が期待できると弊社では考えている。
4. 中期経営計画「Ignite 2027」で成長基盤強化と収益性向上を推進
同社は2024年11月13日付で、新たな中期経営計画「Ignite 2027」(2026年3月期~2028年3月期)を発表した。コンテンツとテクノロジーの融合を通じて成長基盤のさらなる強化と収益性の向上を図り、次代のエンタテインメントの創造に取り組む。経営目標値には、最終年度2028年3月期の売上高24,000百万円、営業利益1,600百万円(営業利益率7%)、EBITDA2,200百万円、ROE10%超、営業キャッシュ・フロー(2026年3月期~2028年3月期の3年間の累計)4,400百万円を掲げている。株主還元については、本中期経営計画期間中は最低配当を年間13.00円とする累進配当を行い、連結配当性向35%~45%を目標とする。また連結総還元性向45%~60%を目標に、年間200百万円を上限として自己株式取得を機動的に実施する方針とした。
■Key Points
・スペースシャワーネットワークとSKIYAKIが経営統合
・あらゆる音楽エンタテインメント関連事業を展開していることが特徴・強み
・2025年3月期中間期は費用増加で減益だが売上面順調でEBITDA増益
・2025年3月期通期は大幅増収増益予想
・中期経営計画「Ignite 2027」で成長基盤強化と収益性向上を推進
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
■摘要
空间淋浴SKIYAKI控股有限公司<4838>将在2024年4月1日与空间淋浴网络及SKIYAKI进行经营整合,转为控股公司体制并更改商号。作为新兴的娱乐公司,旨在融合两家的内容和科技,与艺术家和创作者共同创造下一代娱乐。
1. 以优化业务组合为目的,对内容和解决方案进行重组
该公司在经营整合后的细分领域中,为了优化业务组合和创造协同效应进行重组,设立了内容细分(空间淋浴网络的活动事业、现场音乐厅事业、艺术家管理事业、唱片及代理事业、付费电视事业、点播事业、Infinite的娱乐咖啡事业)以及解决方案细分(SKIYAKI的平台事业、粉丝俱乐部事业、电子商务及MD事业、Sep的联盟事业、视频制作事业、SPACE SHOWER FUGA的发行事业)。公司展现了其涉足各种音乐娱乐相关事业的特点与优势。预计将在2025年4月1日(计划)进行部分子公司间的业务承继及吸收合并等重组。
2. 2025年3月期中间期由于成本增加而盈利下降,但在营业收入方面走势良好且EBITDA盈利增加
2025年3月期第二季度累计(中间期)合并业绩显示,营业收入同比增长18.6%至105.81亿日元,营业利润同比下降15.0%至5.81亿日元,经常利润同比下降14.2%至5.82亿日元,归属于母公司股东的中间净利润同比下降23.8%至3.23亿日元。由于经营整合(新增加SKIYAKI)所带来的客户相关资产的折旧费用、商誉的摊销费用、人工费用、杂费等增加,因此营业出现了减益。然而,由于经营整合的关系,营业收入大幅增长且表现良好。剔除折旧费用等的基础EBITDA(营业利润+折旧费用+商誉摊销额)同比增长12.2%至9.15亿日元。按细分来看,内容的营业收入同比增长9.1%至57.57亿日元,营业利润同比下降18.1%至5.39亿日元,EBITDA同比下降12.1%至6.72亿日元,而解决方案的营业收入同比增长32.4%至48.24亿日元,营业利润为7.4亿日元(去年同期为0.4亿日元),EBITDA为27.5亿日元(同比30亿日元)。
3. 预计2025年3月期的全年将大幅增收增益
2025年3月期的全年合并业绩预测保持在之前的预估(2024年8月9日的公布值),预计营业收入将比上期增长21.3%至195.78亿日元,营业利润将增长24.4%至7.69亿日元,经常利润将增长25.5%至7.77亿日元,归属于母公司股东的当期净利润将增长45.1%至4.06亿日元。预计将实现大幅增收增益。预计经营整合带来的增收效果将吸收整合相关的一次性费用所带来的成本增加。此外,于11月8日宣布计入投资有价证券出售收益10.2亿日元,并于11月13日宣布实施结构改革。关于该结构改革对2025年3月期合并业绩的影响,尚在精査中。中间期的进度率为营业收入54.0%、营业利润75.6%、经常利润74.9%、归属于母公司股东的当期净利润79.6%,表现良好。我们认为由于与SKIYAKI的经营整合效应,预计会有良好的业绩。
4. 中期经营计划「Ignite 2027」旨在加强增长基础和提高盈利能力
该公司于2024年11月13日发布了新的中期经营计划「Ignite 2027」(2026年3月期~2028年3月期)。通过内容与科技的融合,进一步加强增长基础和提升盈利能力,致力于创造下一代娱乐。经营目标包括,最终年度2028年3月期的营业收入为24,000亿日元,营业利润为1,600亿日元(营业利润率7%),EBITDA为2,200亿日元,ROE超出10%,经营现金流(2026年3月期~2028年3月期的三年累计)为4,400亿日元。关于股东回报,在本中期经营计划期间,最低分红将设定为每年13.00日元,并实施累进分红,目标是合并分红派息比率为35%~45%。同时,目标合并总回报比率为45%~60%,计划灵活地实施最高200亿日元的股票回购。
■关键点
・Space Shower Network与SKIYAKI进行经营合并
・展现了开展各类音乐娱乐相关业务的特点和优势
・2025年3月期中期由于费用增加导致减少利润,但营业上顺利,EBITDA增加
・预计2025年3月期全年将大幅增加收入和利润
・中期经营计划「Ignite 2027」旨在加强增长基础和提高盈利能力
(撰写: FISCO特约分析师 水田雅展)