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25MA乖離率 間違った使い方をしていませんか?

売られ過ぎ買われ過ぎの指標として皆さんは何を使っているでしょうか?
RSIRCIストキャスティクスといったオシレーター系がメジャーどころですが、25日移動平均線(25MA)との乖離率=「25MA乖離率」も良く使われます。
そして、アナリストや解説者といったプロでも間違った解説をしてしまっているのが「25MA乖離率」です。
25MA乖離率 間違った使い方をしていませんか?
25MA乖離率では
・+5%以上で買われ過ぎ
・-5%以下で売られ過ぎ
と一般的に言われます。
ですので、25MAとの乖離が+5%以上になると買われ過ぎでそろそろ天井、-5%以下になると売られ過ぎでそろそろ底打ちと解説されます。
本当にそうでしょうか?
例えば以下の2つの事例を考えます。
Aパターン:
2ヶ月間ずっとレンジで、25MA乖離率も-1%から+1%程度でほとんど横ばいが続いている。
そこから急激に下げ始めて、直近2日で4%も下げてしまった・・・
これで25MA乖離率は-5%になった。
Bパターン:
直近2ヶ月の間で2500円上昇して3000円下落し、また2000円戻ったけど1500円下げてきた。昨日今日の2日で4%下げて、これで25MA乖離率は-5%になった。
AもBもどちらも現状の25MA乖離率は-5%です。どちらも同様に「売られ過ぎ」でしょうか?
ここで重要なのは日々の終値の「バラツキ具合」です。
Aは小幅レンジ相場が続き、25MA乖離率のバラツキも-1%から+1%程度で非常に値動きが小さい相場です。一方でBは同じレンジ期間でも上下3000円、5000円から6000円幅で2往復するジェットコースター相場であり、25MA乖離率も-5%から+4%まで大きな波を打っているようなパターンです。
つまり今日の25MA乖離率が同じでも、Aに比べてBは遥かに「バラついている」「バラツキ度合いが大きい」相場だということです。
これをボラティリティと言います。
25MA乖離率にもボラティリティがあるわけです。
Aパターンは直近バラツキが小さい=ボラが小さい地合いで一気に乖離率が-4%まで跳ね上がったわけですから、これは圧倒的に売られ過ぎです。
一方Bパターンはバラツキが大きい=ボラが大きい地合いで、-5%は日常茶飯事という地合いです。売られている水準には間違いありませんが、今が特別「売られ過ぎ」ではありません
よってBパターンで「25MA乖離率が-5%で売られ過ぎなので、そろそろ底打ちしてもおかしくないです」なんて解説は間違っているということになります。
さて、それでは執筆時点の日経平均先物 2024年7月26日はどうなっているでしょうか?
25MA乖離率 間違った使い方をしていませんか?
現状25MA乖離率は-5.35%。昨日の25日は-5.89%でした。なので-5%以下なので売られ過ぎ、もう下げ止まるといった解説がされたわけです。
しかしさらに前の日である24日の25MA乖離率の-2σは白字のところ、-2.69%です。つまり24日に25MA乖離率が-2.7%を下抜いた時点で「売られ過ぎ」の地合いでした。-5%までは売られ過ぎではない・・・という判断は間違っています。
そして相場はいつも過熱してオーバーシュートします。25日の-5.89%は売られ過ぎだけど、オーバーシュート期間でどこまで下がるか分からない期間です。こんなところで下げ止まりの判断をしてはダメだということです。
ではいつ下げ止まりを判断するのか。
これは25MA乖離率が-2σの上、つまり緑のバンド内に戻ってきた時です。
4/23の黄色の矢印のところです。
では再度7/26の状況を見てみましょう。
7/26の朝10時時点では37950円まで反発して戻ってきています。しかしまだ25MA乖離率は-2σの上に戻ってきていません。
少なくとも26日の終値まで引き付けて、25MA乖離率の-2σ近辺まで来たら打診ロングという判断になります。
日柄的には26日だと相当急反発してこないと、25MA乖離率が-2σの上に戻ってこないことも分かると思います。そして再度ボラが上がる方向=下落方向に動いてもおかしくない地合いだとも言えます。
このように相場の判断は、データの「バラツキ具合」=「ボラティリティ」⇒標準偏差の考え方が重要です。
単純な固定値+5%、-5%というのは単なる経験則であり、データ的には大した根拠になっていないという部分を知っておくと判断を間違えないと思います。
もちろん相場に絶対はなく、あくまで確率論、統計学の話ですので、-5%・+5%で相場が反転することもあるでしょう。が、それでも長期で投資をするなら、データ的に有意で1%でも確度の高いところにベットしていかなくてはなりません。
間違ったテクニカル手法でベットしていると、いずれトータルでは負けていくので注意したいところです。
免責事項:このコミュニティは、Moomoo Technologies Inc.が教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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