第二の争点として、NuviaがArmから得ていた技術をQualcommのチップ製造に転用することの是非が問われた。具体的には、もともとデータセンター向けプロセッサ用に許諾された技術をクライアントデバイス向けに使用することの適法性が争われた。この点についても陪審団は、Qualcommの既存のArm命令セットアーキテクチャライセンスが、子会社であるNuviaが開発した技術もカバーするとするQualcommの主張を認めた。
しかし、第三の争点となったNuvia自体のライセンス違反の有無については、陪審員間で意見の一致を見ることができなかった。特に焦点となったのは、2021年のQualcommによる買収時に、Nuviaが保持していたArmとのライセンス契約が自動的に継承されるのか、あるいは再交渉が必要だったのかという点である。この判断の不一致により、裁判官は再審理の可能性を示唆することとなった。