中国株、国慶節連休前に爆上げ!ついに反転へ?政府支援が後押し 【中国関連ETF 5選】
中国株の代表指数であるCSI300指数が国慶節連休の前日に8.5%急騰し、市場関係者を驚かせた。
通常、大型連休前は手仕舞い売りが出やすい。連休中の予期せぬ出来事の発生に対する警戒感が背景にある。ましてCSI300指数は連休前日までの1週間で16%上昇しており、利益確定売りの圧力は強い。それにもかかわらず、連休前日に急騰したのは、連休明けに一段高を見込んでいる投資家が多いことを示唆する。出来高が前日の2倍に膨らんだことからすると、投資家は乗り遅れることへの恐怖「FOMO」に駆られ、中国株を”爆買い”しているようだ。株高の要因は、中国当局が一連の景気・相場支援策を打ち出したためだ。
振り返ってみるとパンデミック以降、中国株は米国株をはじめとする世界株式に大幅に出遅れており、バリュエーションも低下している。もし、今回の反発がより持続的な上昇の始まりとならば、中国株を本格的に見直す動きにつながる可能性がある。今回は、中国当局が打ち出した景気・相場支援策を確認したうえ、中国株の短中期的な見通しについて展望する。日米上場の関連ETF 5選もピックアップした。
中国株は国慶節連休明けに続伸?
中国本土の代表指数である上海・深セン300(CSI300)指数は、国慶節の大型連休に入る前の9月30日に8.5%上昇した。直近の安値から2割以上上昇したことで、CSI300指数は強気相場入りした。出来高を伴う連休前の上昇は、今年2月上旬や4月末にもみられた。当時、いずれも連休明けに一段高となった。今回は連休前日に出来高を伴う急騰となっている。過去のジンクスや需給要因からすると、連休明け(短期的)に中国株は続伸する可能性がありそうだ。
中国本土の代表指数である上海・深セン300(CSI300)指数は、国慶節の大型連休に入る前の9月30日に8.5%上昇した。直近の安値から2割以上上昇したことで、CSI300指数は強気相場入りした。出来高を伴う連休前の上昇は、今年2月上旬や4月末にもみられた。当時、いずれも連休明けに一段高となった。今回は連休前日に出来高を伴う急騰となっている。過去のジンクスや需給要因からすると、連休明け(短期的)に中国株は続伸する可能性がありそうだ。
中国株高の要因:景気・相場支援策
今回の株高は、中国当局が9月24日から9月30日の間に、一連の景気・株価支援策を発表したためだ。
●金融緩和
主な短中期の政策金利を引き下げ
◇7日物リバースレポ金利:1.7%から1.5%に
◇1年物中期貸し出し制度(MLF)金利:2.3%から2.0%に
◇大手銀行の預金準備率(RRR):10.0%から9.5%に
今回の株高は、中国当局が9月24日から9月30日の間に、一連の景気・株価支援策を発表したためだ。
●金融緩和
主な短中期の政策金利を引き下げ
◇7日物リバースレポ金利:1.7%から1.5%に
◇1年物中期貸し出し制度(MLF)金利:2.3%から2.0%に
◇大手銀行の預金準備率(RRR):10.0%から9.5%に
●不動産支援策
住宅ローンや頭金を引き下げ、主要都市は購入規制を緩和
◇住宅ローン金利を0.5%引き下げ
◇2軒目の住宅購入時の頭金を25%から15%引き下げ
◇主要都市(北京、上海、広州、深セン)では住宅購入に対する規制を緩和
住宅ローンや頭金を引き下げ、主要都市は購入規制を緩和
◇住宅ローン金利を0.5%引き下げ
◇2軒目の住宅購入時の頭金を25%から15%引き下げ
◇主要都市(北京、上海、広州、深セン)では住宅購入に対する規制を緩和
●相場支援策
株式安定化基金の創設を計画
◇証券会社やファンド、保険会社などが中国人民銀行からの流動性を利用して株式を購入できるよう、スワップ・ファシリティーを設立する
◇株式市場への流動性支援は少なくとも8000億元に上る見通しで、さらに5000億元を段階的に追加する可能性がある
(出所:Bloombergや各種報道によりmoomoo証券作成)
株式安定化基金の創設を計画
◇証券会社やファンド、保険会社などが中国人民銀行からの流動性を利用して株式を購入できるよう、スワップ・ファシリティーを設立する
◇株式市場への流動性支援は少なくとも8000億元に上る見通しで、さらに5000億元を段階的に追加する可能性がある
(出所:Bloombergや各種報道によりmoomoo証券作成)
上記のうち、相場支援策は”バズーカ砲”に例えられており、当面、株式市場を押し上げる可能性がある。金融緩和と不動産支援措置は中国経済の回復を支えるとみられるが、効果が表れるまで時間がかかると予想される。今後の経済指標などで景気回復の進展を確認する必要があろう。
なお、中国当局はさらに支援措置を強化し、今年2兆元の特別国債を発行する計画だと、ロイター通信が報じた。それによると、この資金は消費刺激と地方政府の債務問題解決支援に均等に配分される予定だという。景気支援措置が続き、景気回復を示すニュースフローや経済指標が増えれば、中期的に株高は続くかもしれない。
株高が続くなら、キャッチアップ・トレードか
振り返ってみるとパンデミック以降、中国株は米国株をはじめとする世界株式に出遅れており、バリュエーションも大幅に低下している。もし、今回の反発がより持続的な上昇の始まりとならば、中国株はキャッチアップ・トレンドとして注目を集めるかもしれない。他方、景気回復の進展具合が投資家の期待に届かなった場合、株価反転につながる可能性もあるかもしれない。中長期的には景気支援措置の効果が注目される。
振り返ってみるとパンデミック以降、中国株は米国株をはじめとする世界株式に出遅れており、バリュエーションも大幅に低下している。もし、今回の反発がより持続的な上昇の始まりとならば、中国株はキャッチアップ・トレンドとして注目を集めるかもしれない。他方、景気回復の進展具合が投資家の期待に届かなった場合、株価反転につながる可能性もあるかもしれない。中長期的には景気支援措置の効果が注目される。
米国市場では中国株ADRが好調
中国本土市場の株高を受け、10月1日の米国市場では中国株ADRの好調さが目立った。たとえば、10月1日は中東情勢の悪化懸念を受け、ナスダック指数が1.5%下落したが、中国株ADRで構成されているナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は5.5%上昇した。
中国本土市場の株高を受け、10月1日の米国市場では中国株ADRの好調さが目立った。たとえば、10月1日は中東情勢の悪化懸念を受け、ナスダック指数が1.5%下落したが、中国株ADRで構成されているナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は5.5%上昇した。
中国当局が一連の支援策を打ち出した9月24日以降の騰落率ランキング(※)は下記の通りだ。
(※ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数の構成銘柄、騰落率は9月24日から10月1日まで。)
(※ナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数の構成銘柄、騰落率は9月24日から10月1日まで。)
上記で確認してみると、その間、主な中国株ADRの上昇率は3割~7割となった。
◇動画配信大手の $ビリビリ (BILI.US)$ :68%上昇
◇オンライン教育大手の $TALエデュケーション (TAL.US)$ :50%上昇、 $ガオツ・テクエデュ (GOTU.US)$ :41%上昇
◇Eコマース大手の $JDドットコム (JD.US)$ :44%上昇
◇小売りチェーンの $ミニソー・グループ・ホールディングス (MNSO.US)$ :37%上昇、ホテルチェーン大手の $ファージュー・グループ (HTHT.US)$ :31%上昇
◇新興EVメーカーの $シャオペン (XPEV.US)$ :34%上昇、 $ニオ (NIO.US)$ :32%上昇
◇動画配信大手の $ビリビリ (BILI.US)$ :68%上昇
◇オンライン教育大手の $TALエデュケーション (TAL.US)$ :50%上昇、 $ガオツ・テクエデュ (GOTU.US)$ :41%上昇
◇Eコマース大手の $JDドットコム (JD.US)$ :44%上昇
◇小売りチェーンの $ミニソー・グループ・ホールディングス (MNSO.US)$ :37%上昇、ホテルチェーン大手の $ファージュー・グループ (HTHT.US)$ :31%上昇
◇新興EVメーカーの $シャオペン (XPEV.US)$ :34%上昇、 $ニオ (NIO.US)$ :32%上昇
中国株・中国関連ETF
個別銘柄の場合は株価変動率が比較的高く、ETF(投資信託)なら複数の銘柄に分散投資ができよう。
個別銘柄の場合は株価変動率が比較的高く、ETF(投資信託)なら複数の銘柄に分散投資ができよう。
● $NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信 (1309.JP)$
◇主として「野村ChinaAMC China50ETFマザーファンド」を投資対象とし、実質的に、「ChinaAMC China 50 ETF」に投資することで、中国A株市場の株価指数である「上証50指数(税引後配当込み)」の円換算値との連動を目指すETF。
◇主として「野村ChinaAMC China50ETFマザーファンド」を投資対象とし、実質的に、「ChinaAMC China 50 ETF」に投資することで、中国A株市場の株価指数である「上証50指数(税引後配当込み)」の円換算値との連動を目指すETF。
● $iシェアーズ 中国大型株 ETF (FXI.US)$
◇香港証券取引所で取引されている中国の大型および中型株式で構成される指数と同等の投資成果を目指す。
◇上位保有銘柄(9月30日)はフードデリバリー大手の美団やEコマース大手のアリババ、ゲーム・フィンテック大手のテンセントなど。
◇香港証券取引所で取引されている中国の大型および中型株式で構成される指数と同等の投資成果を目指す。
◇上位保有銘柄(9月30日)はフードデリバリー大手の美団やEコマース大手のアリババ、ゲーム・フィンテック大手のテンセントなど。
● $ウィズダムツリー中国株ニューエコノミーファンド (CXSE.US)$
◇発行済株式の政府による保有率が20%未満の中国株へのエクスポージャーの提供を目指す。
◇上位保有銘柄(9月30日)はゲーム・フィンテック大手のテンセントやフードデリバリー大手の美団、Eコマース大手のアリババなど。
◇発行済株式の政府による保有率が20%未満の中国株へのエクスポージャーの提供を目指す。
◇上位保有銘柄(9月30日)はゲーム・フィンテック大手のテンセントやフードデリバリー大手の美団、Eコマース大手のアリババなど。
● $グローバルX 銅ビジネス ETF (COPX.US)$
◇中国は世界最大の銅消費国であり、銅価格は中国の景気動向と連動性が高い傾向がある。
◇ソラクティブ・グローバル・コッパー・マイナーズ・インデックスの価格と利回り(手数料・費用控除前)にほぼ連動する投資成果を目指す。
◇中国は世界最大の銅消費国であり、銅価格は中国の景気動向と連動性が高い傾向がある。
◇ソラクティブ・グローバル・コッパー・マイナーズ・インデックスの価格と利回り(手数料・費用控除前)にほぼ連動する投資成果を目指す。
24年10月2日作成 マーケットアナリスト Julie
出所:Bloombergおよび各種資料をもとにmoomoo証券作成
出所:Bloombergおよび各種資料をもとにmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。
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コメント
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kuwagata house : いや〜っ、中国市場が活況ですね。万科の61%高には恐れ入りました。
Rice001 : 頑張れJAPAN
fatfox : 再開市後には下落すると考えており、追いかけるべきではありません。