3月FOMC内容の解読:年内3回利下げ見通しの維持で懸念払拭→テック株、金、仮想通貨に有利
3月のFOMC結果を受けて、20日の米国株式市場、とりわけ半導体テック株は再び活気を取り戻し、ベンチマーク3指数は揃って続伸で相場を終えた。肝のFOMC内容だが、さほどサプライズがあったわけではなく、パウエル議長スピーチすら前回のFOMCと大した変化がなかった。但し、現地投資家らはドットチャートで示された年内3回利下げ見通しの維持などを好感し、半導体や地方銀行などリスクオン株を物色。今回のFOMCにてパウエル議長のスピーチ、更新されたドットチャートからいくつかの重要ヒント・手掛かりを得ることができたから、当面、とりわけ、年初に想定したシナリオ通りQ2の米国株式市場は概ね上昇トレンドを継続するとみている。
パウエル議長のスピーチ及びドットチャートからの手掛かり:
1) ドットチャートではFOMCメンバーらによる2024、25、26年末時点の金利見通し平均値はそれぞれ4.6%、3.9%、3.1%となっており、昨年12月末時点予想の4.6%、3.6%、3.2%に比べ、25と26年の引き上げが見られた。しかし、ドットチャート全体における大きな変化が見られず(12月末比)、何より年内3回利下げとの見通し維持が市場に大いなる安心感を与える。
1) ドットチャートではFOMCメンバーらによる2024、25、26年末時点の金利見通し平均値はそれぞれ4.6%、3.9%、3.1%となっており、昨年12月末時点予想の4.6%、3.6%、3.2%に比べ、25と26年の引き上げが見られた。しかし、ドットチャート全体における大きな変化が見られず(12月末比)、何より年内3回利下げとの見通し維持が市場に大いなる安心感を与える。
2) パウエル議長はインフレが目標である2%への低下進行において更なる統計やデータで実証を行い、インフレ抑制の確信を得る必要があるとインフレとの戦いがなお途上にあることを強調。また、スピーチのなかでは雇用成長への見方に対して前回FOMCでの「鈍化」から「力強い」に変えた。但し、パウエル議長は雇用統計が堅調さをキープしても、年内利下げ開始を影響することがなく、年内利下げ開始との方針を改めて示した。
3) なお、若干サプライズを受けたのがQT(アセットバランスの縮小)のペースダウンはすでに「近い」との発言にあった。パウエル議長は地方銀行のリスク再燃を受けて流動性不足に伴う混乱の発生を避けたいとみられ、米FEDが米国内におけるクレジットリスクの上昇を意識しはじめる根拠である。つまり、米資本市場における流動性状況は下期に向けて緩和することへ。
FEDは来年以降の見通しについて若干微調整(タカ派寄り)を行ったものの、年後半に向けてややハト派寄りのスタンス、方向性はすでに鮮明になりつつあると見える。当面、半導体をはじめハイテク株が引続き優勢を保つ公算にあるほか、米ドル安(対円以外の通貨)の進行で金価格、ビットコインなど仮想通貨に有利だとみられる。
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