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エヌビディアの決算次第では米国株が日本株をけん引する可能性も

先週の振り返り
植田日銀総裁の発言で安心感が先行
先週の $日経平均株価 (.N225.JP)$ は週間で301.60円高(+0.79%)の38364.27円と上昇。グロース市場指数は+4.63%、グロース市場250指数は+5.16%と新興市場の上昇が目立った。38000円台を回復した日経平均は、暴落前の8月1日以来の水準まで値を戻したが、プライム市場の売買代金は4兆円台を割り込むなど商いは減少。投資価格別売買高では38000円台のボリュームが圧倒的に多いことから日経平均の上値は重くなった。市場が注目していた23日の植田日銀総裁の閉会中審査では「引き続き金融市場は不安定な状況にある」「当面はその動向を極めて高い緊張感をもって注視していく」と述べたほか、「(内田日銀副総裁の金融政策の考えと)違いはない」と説明したことから、為替市場、株式市場ともに安心感が先行。週末の日経平均は38300円台で取引を終えた。
今週の見通し
29日に日経平均は75日線を突破する可能性も
米国時間28日(東京時間は29日未明)、半導体大手 $エヌビディア (NVDA.US)$ の24年5-7月期決算が発表される。2月の決算発表時は、市場期待を超える強い決算内容だったことで、 $東京エレクトロン (8035.JP)$ など半導体株の刺激材料となり、2月22日に日経平均はバブル時の史上最高値を更新。歴史的な上昇の原動力となった。エヌビディアは6月に史上最高値(取引時間ベースで140.76ドル)をつけた後、下落基調を強めていたが、8月5日の取引時間中の安値90.69ドルをボトムに反発。足元130ドル水準まで値を戻しており、決算発表への期待感は高まっている様子。値がさ半導体株への影響力が非常に大きい銘柄のため、8月29日に日経平均は38600円台に位置する75日移動平均線を上回る可能性もある。一方、ジャクソンホール会合でパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は、「政策を調整すべき時が来た」と発言。米国市場はこの発言を受けて主要3指数は前日比1%超の上昇で米金利は低下した。為替は一時1ドル143円台と円高ドル安傾向が強まっており、日本株は「米国株高だが円高」という外部環境を受けてやや手掛けにくい状況だ。エヌビディア決算発表までは38000円水準でのもみ合い継続か。
米景気リセッション入りの警戒感は残る
パウエルFRB議長は、9月会合での利下げ幅は明言しなかったが「強い労働市場を支えるためにできることを何でもする」とも語った。つまり9月上旬に発表される雇用関連の経済指標が市場予想を大きく下回る内容となった場合、0.50%利下げ実施も十分ありうるということだ。年内3回(0.75%)の利下げ実施を市場は既に織り込んでいるが、一度に0.50%の利下げ実施となれば、8月上旬同様、市場はリセッション入り(ハードランディング)を強く意識する可能性はある。米主要3指数の史上最高値更新となれば日本株の刺激材料となるが、ソフトランディング期待とハードランディング懸念が交錯していることや、エヌビディア決算などを控えていることで今週から来週にかけては米国市場に翻弄される東京市場となりそうだ。
今週の注目銘柄
25期連続で増配を続ける企業として9月中間配当狙いの買いが向かいやすいと考える。25年3月期当期利益は過去最高を見込んでおり、長期投資目線でも面白い。
エヌビディアの決算次第では米国株が日本株をけん引する可能性も
今後、日米金利差縮小の思惑から為替は円高傾向を強めると想定。円高メリット銘柄の同社を注目したい。足元上昇基調を強めておりトレンドは強いと考える。
エヌビディアの決算次第では米国株が日本株をけん引する可能性も
戻り基調を強めているグロース市場の主力銘柄の一角として注目する。8月1日から5日にかけて空けたマドを埋めたことで、6月末につけた上場来高値水準を意識したリバウンドに期待したい。
エヌビディアの決算次第では米国株が日本株をけん引する可能性も
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