日本が先行!「ダイヤモンド半導体」関連銘柄は? ”究極”の性能生かし宇宙通信や量子コンピューター分野で実用化へ
次世代パワー半導体として期待される「ダイヤモンド半導体」の実用化への動きが注目されている。ダイヤモンドは従来の半導体材料であるシリコンや炭化ケイ素、窒化ガリウムなどに比べ、高温や高電圧での動作性において格段に優れた性質を持つことから「究極の半導体材料」とも呼ばれる。省エネ性や放射線耐性も高く、EV(電気自動車)、量子コンピューター、航空宇宙分野での用途が見込まれている。
日本が開発をリード!
日本のダイヤモンド半導体の開発は産学連携により、世界に先行している。佐賀大は23年4月、世界で初めてダイヤモンドを使った半導体デバイスを組み込んだ電子回路を開発。同年末には、早稲田大学発スタートアップのパワーダイヤモンドシステムズがダイヤモンド半導体に大電流(6.8アンペア)を流すことに成功。また、北海道大などによるスタートアップ、大熊ダイヤモンドデバイスは、原子力発電所の廃炉に使う機器向けダイヤモンド半導体を開発している。
日本のダイヤモンド半導体の開発は産学連携により、世界に先行している。佐賀大は23年4月、世界で初めてダイヤモンドを使った半導体デバイスを組み込んだ電子回路を開発。同年末には、早稲田大学発スタートアップのパワーダイヤモンドシステムズがダイヤモンド半導体に大電流(6.8アンペア)を流すことに成功。また、北海道大などによるスタートアップ、大熊ダイヤモンドデバイスは、原子力発電所の廃炉に使う機器向けダイヤモンド半導体を開発している。
材料となる人工ダイヤモンドの関連銘柄は?
実用化にはコストの高さや基盤・ウエハーにするための加工の難しさが課題となるが、材料となる人工ダイヤ製造や研磨の技術進展が解決に貢献するとみられる。人工ダイヤは児童労働や環境破壊が問題となっている天然ダイヤに比べると安価で、ESGの観点からも市場拡大が見込まれている。国内の人工ダイヤ関連銘柄は以下の通り。
実用化にはコストの高さや基盤・ウエハーにするための加工の難しさが課題となるが、材料となる人工ダイヤ製造や研磨の技術進展が解決に貢献するとみられる。人工ダイヤは児童労働や環境破壊が問題となっている天然ダイヤに比べると安価で、ESGの観点からも市場拡大が見込まれている。国内の人工ダイヤ関連銘柄は以下の通り。
22年東証グロース市場に上場した産業技術総合研究所発ベンチャー。人工ダイヤモンドの原料である種結晶を国内で唯一製造し、海外の人工宝石メーカーや大学研究所、デバイス企業、工具メーカーなどに販売する。23年3月期までの業績は絶好調だったが、今期はイスラエルの紛争や日本の輸出貿易管理令改定を受けて輸出が4~6月の間停止し、主力の宝石向け販売が大きく打撃を受けた。7月からは輸出許可が得られ、正常化。デバイス向けが急伸中。24年3月期は2億6500万円の赤字見通しで株価も下落が続いているが、四季報は25年3月期での黒字転換を予想。3月22日、ダイヤモンド量子デバイス開発に適した製品発売をリリース。
◆ $住石ホールディングス (1514.JP)$
東証スタンダード上場。傘下のダイヤマテリアルが工業用人工多結晶ダイヤモンドの製造販売を手掛ける。製品の「SCMファインダイヤ」はセラミックスなどの難加工材の精密加工用途。こうした新素材も手掛けるが、ホールディングス全体では石炭事業の売り上げが9割以上を占めており、オーストラリア炭鉱からの配当金が利益の柱。24年3月期連結業績は減収増益見込み。
東証スタンダード上場。傘下のダイヤマテリアルが工業用人工多結晶ダイヤモンドの製造販売を手掛ける。製品の「SCMファインダイヤ」はセラミックスなどの難加工材の精密加工用途。こうした新素材も手掛けるが、ホールディングス全体では石炭事業の売り上げが9割以上を占めており、オーストラリア炭鉱からの配当金が利益の柱。24年3月期連結業績は減収増益見込み。
◆ $住友電気工業 (5802.JP)$
東証プライム上場。電線首位。24年3月期連結業績は増収増益見込み。傘下のアライドマテリアルが、合成ダイヤモンド単結晶「スミクリスタル」を製造販売。地球上の物質の中で最高の熱伝導率を有するとしている。半導体レーザ用途。
東証プライム上場。電線首位。24年3月期連結業績は増収増益見込み。傘下のアライドマテリアルが、合成ダイヤモンド単結晶「スミクリスタル」を製造販売。地球上の物質の中で最高の熱伝導率を有するとしている。半導体レーザ用途。
加工技術が期待される企業は?
ダイヤモンドは地球上で最も硬い物質とされ、ダイヤモンドの砥粒でしか研磨することができない。半導体デバイスとする際の加工には、非常に高い技術が必要だ。以下はダイヤモンド半導体の加工における技術開発の進展が期待される銘柄だ。
ダイヤモンドは地球上で最も硬い物質とされ、ダイヤモンドの砥粒でしか研磨することができない。半導体デバイスとする際の加工には、非常に高い技術が必要だ。以下はダイヤモンド半導体の加工における技術開発の進展が期待される銘柄だ。
東証スタンダード上場の精密研磨材メーカー。ダイヤモンド半導体の歩留まりを改善し、量産化を支援する「エッジ研磨加工サービス」を提供する。同社は「この特殊な研磨加工を行える企業は世界的に見てもまだ少なく、国内外の半導体メーカーからのニーズが急増している」(21年9月7日付リリース)としている。受託研磨が低調で24年3月期連結は赤字転落見通しだが、四季報は25年3月期での黒字転換を予想。チャートでは24年初からゴールデンクロスが発生。
東証プライム上場。研究施設向けの実験装置メーカー。単結晶ダイヤモンド基盤を高能率かつ損傷を与えずに研磨する「プラズマ援用研磨法」開発に成功。24年6月期連結売上高予想は前期比37.8%増の26億3000万円、純利益予想は50.4%増の3億5800万円。
◆ $旭ダイヤモンド工業 (6140.JP)$
東証プライム上場。ダイヤモンド工具最大手。ダイヤモンドの硬度を生かし、用途に合わせたオーダーメイド工具を生産する。電子・半導体向け売上高が全体の約4割、輸送機器向けが2割。24年3月期連結業績は減収減益見込み。四季報によると、25年3月期は内外でパワー半導体関連がけん引する。
東証プライム上場。ダイヤモンド工具最大手。ダイヤモンドの硬度を生かし、用途に合わせたオーダーメイド工具を生産する。電子・半導体向け売上高が全体の約4割、輸送機器向けが2割。24年3月期連結業績は減収減益見込み。四季報によると、25年3月期は内外でパワー半導体関連がけん引する。
大企業もダイヤモンド半導体開発に出資
大きな資本を持つ企業もダイヤモンド半導体に注目し、積極的に出資している。 $トヨタ自動車 (7203.JP)$と $デンソー (6902.JP)$の共同出資による会社ミライズテクノロジーズは23年5月、工業用宝石の精密加工技術を持つオーブレーと共同で次世代の車載向けダイヤモンド半導体の開発を目指すと発表した。 $西日本フィナンシャルホールディングス (7189.JP)$は傘下のファンドが上段記載のスタートアップであるパワーダイヤモンドシステムズに出資している。
大きな資本を持つ企業もダイヤモンド半導体に注目し、積極的に出資している。 $トヨタ自動車 (7203.JP)$と $デンソー (6902.JP)$の共同出資による会社ミライズテクノロジーズは23年5月、工業用宝石の精密加工技術を持つオーブレーと共同で次世代の車載向けダイヤモンド半導体の開発を目指すと発表した。 $西日本フィナンシャルホールディングス (7189.JP)$は傘下のファンドが上段記載のスタートアップであるパワーダイヤモンドシステムズに出資している。
ダイヤモンド半導体関連銘柄リスト
―moomooニュースKathy
出所:日本経済新聞、四季報、ブルームバーグ、moomoo
出所:日本経済新聞、四季報、ブルームバーグ、moomoo
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コメント
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182711463 : ダイヤの種結晶はEDPの一択でしょうね
tetsu_77 : ダイヤモンド半導体により驚嘆できる性能があるのかな?
カレー党 182711463 : 同感です
でもEDPに中々上がる気配がないんですよねぇ