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まりーさんの見解

まりーさんの見解
今月は先月と似ている。8月1日、経済の停滞を恐れた米株相場は予想より悪かった雇用統計にショックを受け、翌月曜、パニッククラッシュを起こした。その後株価は回復したが、9月に入ってまた相場はナーバスになってる。今後の鍵を握るのは木曜のBroadcomの決算と金曜の雇用統計。今日はそのプレビュー

9月初めの動きはトレンドを示す

機関投資家、特にヘッジファンドは月末や月初にその月のストラテジーを決めてポートフォリオをリバランスすることが多い。

ファンドは業績を月毎に投資家に報告しなければならないからだ。

特に9月は夏休みが明けて、プレーヤーたちが全員デスクに戻ってくる。

歴史的にも9月は1年で1番成績の悪い月だし、今後の4ヶ月で今年のボーナス額が確定するので、ストラテジーを変えてくるファンドも少なくない。

だから、9月頭の数日の動きは9月10月のトレンドを示唆することがよくある。

セクターローテーション

9月頭の2日間のトレンドを一言で表すと「セクターローテーション」だと思う。

このグラフを見るとわかるように、9月に入ってテクノロジー株は株はたった2日で5%近く下げたけど、生活必需品(XLP)、公共事業(XLU)、不動産(XLRE)は上がっている。
まりーさんの見解
次に成績がいいのはヘルスケア(XLV)と金融(XLF)。

半導体やテクノロジー株が9月に入って大幅に下げているのに気を取られて、気がついていなかったかもしれないけど、XLUとXLFは年初から20%以上上げてテクノロジー(XFK)の9.3%の2倍以上の成績を上げてる。
まりーさんの見解
セクターローテーションについては先週末の投資ミーティングでも詳しく話したんだけど、このチャートを見るとわかるように、テクノロジー株は7月初旬までダントツのリーダーだった。でも今は下から数えた方が早い。

ではなぜテクは売られているのか?

テクが売られる理由①利確

なんだかんだ言って、テク株が上がりすぎたからそろそろ利確、が一番の理由だと思う。

ヘッジファンド界のカリスマ達のトレードを見ると2022年末や2023年頭にテク株を買ったファンドが多い。

となるとテクのリーダー株は2倍3倍4倍になってる。利確するのはリスク管理の観点でも理に適っている。

テクが売られる理由②利下げが来る

これから利下げが来る。短期金利が下がると有利なのはまずストレートに不動産。

金融はイールドカーブがポジティブになると有利なので、高いレベルから短期金利が下がるのは大歓迎。

公共事業株はボラが低い上に配当が高いので金利が下がると比較的に魅力的になる。不況に一番強いのも公共株。不況になっても電気や水道は止めない。さらにAIで電力需要が飛躍的に上がるのでその恩恵を受けるかもしれない。だから2024年一番成績のいいセクターなのだ。

逆に、マグ7は借金が全くない。だから金利が下がっても業績的にはあまり有利にはならない。

利益の出ていない新興テク株は金利が下がると有利かもしれないけど、キャッシュフロー潤沢な大型テクは相対的に魅力が減るのだ。

テクが売られる理由③不況が来るかも

ヘルスケアや生活必需品株は不況になってもあまり業績が落ちない。これらが強いのは相場が不況を織り込み始めているからだと解釈するのが妥当だろう。

金利が下がって不況を回避できるかもしれないけど、相場は不況の可能性を織り込み始めているように見える。

不況になってもマグ7はそれほど大きく影響は受けないとは思うけど、AppleやAmazon、Google、Teslaなどは業績に多少は影響が出るかもしれない。

これも相対的に魅力が減る分類だろう。

Nvidiaの決算の影響

さらに最近、Nvidia (NVDA)が好決算を出したのに、株が下がった。

これに関しては決算が出る前に書いたプレビューを読んでほしい(8月27日のポスト)。決算そのものよりも、決算に対する相場の動きが注目だった。

そしてなぜ決算が良かったのに株が下げたのかは、私が思うにガイダンスの$0.5と粗利率の低下だ。これに関しても決算後に書いてる(8月29日のポスト)のでそれを読んでほしい。

さらに火曜日はNVDAがJustice Departmentから独禁法に関する調査で情報召喚されたとBloombergが報じたが、水曜にNVDAは召喚されていないと声明を出した。

NVDAの株は長期的には上がるだろうけど、一番美味しい動きはすでに起こってしまったと思う。

だから決算を分析した後に、半分くらい整理しようと結論したが、私は8月5日に$100以下で買い足しているので、初めて売れる日は明日(私のヘッジファンドのルール)。待ってる間にもうすでに15%ほど下がってしまったので、一旦保留。

Broadcomの決算が次の鍵

Broadcom(AVGO)の決算は明日8月5日の引け後に発表される。

私は「負けない勉強会」で作った業績予想モデルの数字が今ひとつだなと思ったので、2023年6月からずっと持っていた株を8月末に全て売った。

そのモデルの一部をお見せする(エクセルのモデルは8月のスタンダードクラスモデルと動画集の記事を私のNoteから購入するとダウンロードできます。リプ欄にリンクあり)
まりーさんの見解
売り上げとEPS共にコンセンサス予想を超えて、さらにこの2024年の売り上げ予想が$51 billionのままで下方修正されなければおそらく株は大丈夫だと思う。

もし$52 billionに上方修正されたら株は上がるだろう。

今後のテクとAI株の動向はこのAVGOの2024年ガイダンスの数字に影響される可能性が大だ。

AVGOの売り上げの約2割はAAPLだし、GOOGにはTPU AIチップを売る予定だし、METAにもOpen AIにもASIC (application specific integrated circuit)を卸す予定なので、ガイダンスからマグ7達の動向が考察できるはずだ。

9月の相場の動きはAVGOと雇用統計の影響が大

もしAVGOのガイダンスが上方修正され、金曜の雇用統計が予想より良い数字が出たら、8月もそうだったように、テク株はすぐに戻すかもしれない。

でももしAVGOの数字がイマイチで、金曜の雇用統計が悪かったりしたら相場全体がおそらく下がるし、テク株はさらに売られ、相対的にアンダーパフォームすると思う。

AVGOは木曜の引け後で、雇用統計は金曜の開場前なので、金曜の相場が見ものだ。ドキドキワクワク。

これが米国相場という連ドラを毎週追いかける楽しみ。
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