ログアウト
donwloadimg

アプリをダウンロード

ログイン後利用可能
トップに戻る

エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?

avatar
ビットバレー投資家 コラムを発表しました · 06/25 03:38
エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?
$エヌビディア(NVDA.US)$が6月18日に終値ベースで史上最高値を付けた後、反落し、24日までに13%下落した。今回の急落はAIブームの終焉を示すのか、それとも単にスピード調整なのかその答えを探るために、真の売り要因を考察する。下値メドも併せて確認してみたいと思う。
売り要因
今回のエヌビディア売りの要因については、主に以下の3つが挙げられる。
1)上昇ピッチが速すぎた
2)セクターローテーション
3)需給要因

1)上昇ピッチが速すぎた
エヌビディアの株価と200日移動平均線を確認してみると、ともに上昇基調が続いた。しかし、株価の上昇ピッチが速すぎたため、200日移動平均との乖離率は拡大した。6月18日に高値を付けた際、乖離率は98%に達した。過去の事例からすると、乖離率が100%近くになった際、株価は足踏みするか、あるいは調整した。
エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?
2)セクターローテーション
エヌビディア株が調整した6月18日以降の米国市場を確認してみると、セクターローテーションの様相を呈した。S&P500指数の業種別騰落率では、エヌビディアを筆頭とする半導体で構成される情報技術が売られた一方、エネルギーや公益などが買われた
エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?
セクターローテーションの背景には、半導体株に対する高値警戒感と出遅れ銘柄への見直し買いに加え、6月期末を迎えている中でのポジション調整も影響したとみられる。
3)需給要因
●機関投資家による6月期末のポジション調整
エヌビディア株は個人投資家に人気なだけでなく、機関投資家の保有比率も比較的高い。多くの機関投資家は四半期末でポジション調整を行う傾向がある。たとえば、株価が著しく上昇した銘柄の保有比率がファンドの上限ルールを上回った場合、ファンドマネージャーはその銘柄について比率を落とす(株式を売る)必要がある。Bloomberg端末で機関投資家の売買動向を確認してみると、6月18日以降はポジションを減らしたファンドの数が多かった。

●トリップル・ウィッチングとロング・スクイーズ
6月18日はトリプル・ウィッチングで、個別株オプションと株価指数先物、株価指数のオプションが四半期に一度満期を迎える日だ。オプション取引やロング・スクイーズが株価に影響を与えたと指摘する声もある。

●ETFによる大量な資金流入期待の剥落
Bloombergは6月11日に、「エヌビディア比率急上昇か、アップル売却も-大型テクETFの再配分」を題として記事を掲載した(日本語版は6月12日)。Bloomberg Intelligence(BI)によると、14日時点でエヌビディアがアップルに対する優位を保てば(時価総額ベース)、670億ドル規模の $テクノロジー・セレクト・セクター SPDR ファンド(XLK.US)$でのエヌビディア保有比率は大幅に上昇する可能性があった。その場合、XLKの運営会社はエヌビディア株100億ドル相当を買う必要があるかもしれないと試算した。

しかし、6月11日以降、 $アップル(AAPL.US)$が予想外に急騰。時価総額ベースでエヌビディアから2位の座を奪還した。それを受け、BIは6月14日に、「アップル株の110億ドルの強制売却とエヌビディア株の100億ドルの強制購入は、6月10日には実現する可能性が高いと見られていたが、現在は実現しないかもしれない。」とレポートで記した。6月11日の記事は非常に注目を集めていたため、ETFからの大量なエヌビディア株買いを期待した投資家も多かったかもしれない。アップル株の急反発で、その期待は今のところ剥落したことになる。
エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?
なお、BIは最終決定についてはXLKが各企業の浮動株調整後時価総額に基づいて決定するとした。同時に、「3銘柄の時価総額の幅が狭いことを考えると、6月にXLKにおけるエヌビディアのウェイトに再び上限が設けられたとしても、いずれアップルやマイクロソフトを追い抜く可能性は十分にある」とし、XLKのリバランスの次の基準日(9月13日)に注目するとした。
なお、上記の他、バリュエーションの高さや経営陣の保有株売却も下落要因だと指摘する声もある。
●エヌビディアのバリュエーション
反落前の6月18日の予想PERは48倍で、SOX指数の40倍よりはやや高かった。ただ、半導体株の中でエヌビディアの利益成長率が突出して高いことを踏まえると異常な高さではない。ただし、48倍の水準自体は過去平均を上回り、割高領域にあり、高値警戒感を意識させる水準だったことは否めない。なお、3日間で13%の下落を経て、エヌビディアの予想PERは6月24日時点で42倍に低下している。
●経営陣による保有株売却
届け出資料によれば、ジェンスン・フアンCEOとコレット・クレスCFOは先週、それぞれ自社株を売却した。今回の売却は必ずしも大規模ではないが、過去よりは多いため、一部のトレーダーが追随するきっかけになった可能性があると指摘されている。なお、米国では経営陣による保有株売却は報酬の一部として認識されており、それ自体に異常に反応する必要はない。フアンCEOの売却は今年3月に公表された売却計画に沿ったものである。他方、経営陣の売却は短期的に株価の重石となる可能性はあるかもしれない。
総合的にみると、エヌビディア株売りの真の要因は、上昇ピッチが速すぎたための利益確定売りと考えられる。エヌビディア株の急落を受け、24年前に破裂したドットコムバブルに影響を受けた企業と比較するレポートや記事も増えている。全般的に、当時の $シスコ システムズ(CSCO.US)$と比較した際、エヌビディアの成長ストーリーはまだ終わっていないとの見方が多い
下値メド
●エヌビディアの過去の事例
エヌビディア自身の過去の事例からすると、約2割下落したところで買い優勢に転じた(※)。今回の高値(場中の史上最高値)から試算すると、2割下落した際の株価は約112.61ドルに当たる。
(※詳細は4月23日付の「[エヌビディアが10%下落] 真の要因は?今後の注目点は?」を参照されたい。)
エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?
●テクニカル分析
Bloombergによると、テクニカル・アナリストの多くはフィボナッチに基づいて、下値支持線を探っている。キングスビュー・パートナーズのチーフ・テクニカルアナリストであるバフ・ドーマイヤー氏は短期的な支持線は115ドル付近その次の節目は100ドル(50日移動平均は101ドル)とみている。この二つの水準は多くのテクニカルアナリストも注目する水準のようだ。

総合的にみると、 $エヌビディア(NVDA.US)$について、当面は112ドル~115ドルあたりで、下値支持があるかどうか注視する必要がありそうだ。中長期的には、依然としてAIブームの恩恵が期待できると言えそうだ。
エヌビディア13%急落!真の売り要因は?下値メドは?
24年6月25日作成 マーケットアナリスト Amelia
出所:Bloombergよりmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
59
4
1
1
+0
2
翻訳
報告
40K 回閲覧
コメント
サインインコメントをする
  • 181546531 : 意外と言えば意外、当然と言えば当然な値動きでしたね。でも、あの値動きを見たら持ってる人はうりたくなるし、持ってない人は買いたいが、あの急落を見てたら、怖くて買えない。人の心理として当たり前。

  • ミスターボインジャー : 時間外で115ドルまで下落して、そこから反発したのでまさにフィボナッチの見解通りになりましたね。

    嬉しいお小遣いが発生しました。