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TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」

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ビットバレー投資家 コラムを発表しました · 10/18 05:30
AIの需要は本物だ」― $台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング (TSM.US)$経営陣は17日の決算説明会で力強く語った。米 $エヌビディア (NVDA.US)$の画像処理半導体(GPU)を受託生産する同社が発表した24年7〜9月期決算は、旺盛なAI半導体需要により売上高、純利益ともに過去最高を更新した。AI需要の強さが市場に再確認され、エヌビディアの株価は同日、約4か月ぶりに過去最高値を更新した。
一方、翌18日の東京株式市場では一部のTSMC関連株がポジティブな動きを示したが、オランダの製造装置大手 $ASMLホールディング (ASML.US)$予想を下回る決算米国の対中輸出規制などへの懸念は根強く、関連株の多くは軟調な反応だった。
今月末に発表される $マイクロソフト (MSFT.US)$など米ハイテク大手の決算でAI需要の不透明感が一段と払しょくされれば、国内半導体株の株価調整に終止符を打つ可能性もある。エヌビディアとタッグを組むTSMCのサプライヤーである”黒子”銘柄の中でもAIとの関連性が強い、あるいは安定的な業績が見込めそうな銘柄をピックアップした。
注目のTSMCサプライヤーは?
●TSMCのサプライヤーである $ディスコ (6146.JP)$(売上高全体に占めるTSMC売上は7.7%)は17日に市場予想を上回る第2四半期決算を発表したことを主な要因として、18日は一時前日比9%高となった。ディスコを除くと $ローツェ (6323.JP)$ $芝浦メカトロニクス (6590.JP)$ $東京応化工業 (4186.JP)$ $RS Technologies (3445.JP)$ $大氣社 (1979.JP)$などが上昇した。
$ディスコ (6146.JP)$ $ローツェ (6323.JP)$は業績が好調だが、7月高値からの下落が大きく、中国売上高が高いこともあり、戻りに時間がかかっている。いずれも高ROE(自己資本利益率が高く資金効率が良いとされる)銘柄であり、長期線(200日移動平均線)は上向きを維持している。
$芝浦メカトロニクス (6590.JP)$は年初来では73.57%上昇し、18日は上場来高値を更新した。先端品のパッケージが好調。
●値動きが強い上昇を示すパーフェクトオーダー(現在価格が一番上で、短期線、中期線、長期線の順番に上向き)となっており、順張り投資に向いているのは、 $芝浦メカトロニクス (6590.JP)$ $RS Technologies (3445.JP)$。AI先端品のテスタ需要が強い $アドバンテスト (6857.JP)$は18日には下落したが、このところほぼパーフェクトオーダーとなっており、底堅い動きを続けている。
●半導体用超純水を手掛ける $オルガノ (6368.JP)$やクリーンルームの $大氣社 (1979.JP)$はいずれも株価が調整中だが、長期線(200日移動平均線)は上向きで、順調に下値を切り上げていけば買いを検討することもできそうだ。
$レーザーテック (6920.JP)$は、TSMCに次ぐ水準で $インテル (INTC.US)$への売上高も大きく、レガシー半導体の比重が大きいインテルの投資意欲低下がアナリストから懸念されている。
18日に上昇したTSMCのサプライヤー
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
$ディスコ (6146.JP)$
半導体、電子部品向け切断・研削・研磨装置で世界首位。17日に発表した今期第2四半期連結売上高は、半導体向け出荷が急拡大し、前年同期比41.8%増の1790億円、純利益は63.4%増の534億円と二桁の大幅増収増益だった。引き続き生成AI関連の需要が継続するとみており、25年3月期第3四半期売上高は前年同期比29.3%増の2629億円、純利益は52.1%増の742億円を見込む。好業績だが、18日終値は7月11日高値から約45%安の水準。
24年初からの株価推移(以下同)
24年初からの株価推移(以下同)
$ローツェ (6323.JP)$
半導体ウエハーやガラス基板の搬送装置を製造。販売先はTSMCや米 $アプライド・マテリアルズ (AMAT.US)$。中国政府の半導体自給率向上に向けた動きに伴い、現地の製造装置向けが伸びている。10月11日に発表した今期中間決算では、連結売上高が前年同期比46.9%増の602億円、純利益は61.2%増の158億円だった。25年2月期連結売上高は前期比29.5%増の1207億円、純利益は17.1%増の229億円を見込む。23年2月期の過去最高純利益(213億円)を更新する。好業績だが、18日終値は7月9日高値からは45%安の水準にとどまっている。
直近決算説明資料より
直近決算説明資料より
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
$芝浦メカトロニクス (6590.JP)$
半導体製造装置メーカー。枚葉式ウエハ洗浄装置で世界首位。前工程のロジック用は中国向けに堅調。生成AI用GPU需要増で後工程の先端パッケージ装置が想定を超えている。25年3月期連結売上高は前期比8.1%増の730億円、純利益は0.1%増の88億円。年初来では73.57%上昇し、18日は上場来高値を更新した
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
$東京応化工業 (4186.JP)$
半導体製造工程で使われる材料フォトレジストで世界首位級。先端ロジック・DRAM向けが急拡大。後工程用も増加。25年12月期もAI半導体拡大が追い風となる。24年12月期連結売上高は前期比19.2%増の1934億円、純利益は55.8%増の198億円を見込む。株価下落により割安感が出ているとして、10月4日、JPモルガンは投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」に引き上げ、目標株価を4200円から4400円に引き上げた。
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
$RS Technologies (3445.JP)$
半導体製造装置の調整やテストに使う再生ウエハーのグローバルシェア33%を握り、世界首位。半導体は不良品が発生しやすいため、生産ライン検証のために大量のテスト用再生ウエハーが必要となる。顧客のコスト意識が高まるほど需要が増えるため、景気変動や半導体市況の影響を受けにくいとされる。同社は半導体メーカーから使用済みウエハーを預かり、テスト用として再生。再生ウエハーの需要は活況でフル稼働となっている。主な販売先は、キオクシア、 $ソニーグループ (6758.JP)$ $台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング (TSM.US)$。時価総額は1000億円程度だが、上海市場に上場している子会社GRITEKの株式持ち分価値は1400億円以上もある(決算説明会で同社)という。24年12月期連結売上高は前期比5.8%増の549億円、純利益は1.3%減の76億円を見込む。
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
$オルガノ (6368.JP)$
東ソー系。半導体や電力向け純粋製造装置を手掛ける。半導体向け超純水装置の維持管理事業が好採算で好調。25年3月期連結売上高は6.4%増の1600億円、純利益は1.7%増の176億円を見込む。国内証券は9月20日、「株価に割安感が乏しい」とし、目標株価を7750円から7650円に引き下げたが、電子産業向け超純水製造装置の市場規模は拡大すると予想しており、「中長期的な成長性は不変」とした。25年3月期連結売上高は前期比6.4%増の1600億円、純利益は1.7%増の176億円を見込む。
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
$大氣社 (1979.JP)$
TSMCの熊本工場(菊陽町)建設で、クリーンルームや生産排気処理などの設備工事を担当。産業空調分野に強みを持ち、1930年代から台湾での実績がある。90年代には半導体工場の大型クリーンルームの設計施工を非日系顧客を含め複数請け負ってきた。1Qは前年同期にあった工事の反動減で営業減益となったが、期初計画通り。国内アナリストは「特段のネガティブ材料でない」とし、売上総利益率が15.5%(前年同期は14.7%)に上昇したことや、塗装システム事業が黒字転換したことを評価している。25年3月期連結売上高は前期比紀12.1%減の2580億円、純利益は34.6%減の102億円を見込む。
TSMCの”黒子”に注目!国内半導体7銘柄!エヌビディアは最高値更新、「AI需要は本物」
TSMCサプライヤーの売上高に占めるTSMC売上比率と資金効率の高さを示す前期ROE(自己資本利益率)
記事中に記載のない関連銘柄: $フジミインコーポレーテッド (5384.JP)$ $ジャパンマテリアル (6055.JP)$ $SCREENホールディングス (7735.JP)$ $SUMCO (3436.JP)$
Bloombergデータからmoomooが作成、単位は%
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出所:各社IR資料、四季報、日本経済新聞、ブルームバーグ、moomoo
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