前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比276円15銭安の3万8165円85銭と、続落して取引を終えた。為替の円高進行を嫌気した売りで、日経平均は一時370円安となる場面があった。自動車など輸出関連株が軟調だった一方、ディフェンシブ株は底堅く推移した。
日経平均は前営業日比114円安でスタートした後、すぐに下げ幅を拡大。対ドルでの円高が進むと日本株も下げ幅を広げ、379円安の3万8062円77銭で午前の安値を付けた。足元のドルは152円台後半と、前日午後3時時点に比べて1円ほど円高となっている。売りが一巡した後は3万8100円台を中心に小動きとなったが、プライム市場では9割近くの銘柄が値下がりし、弱い地合いが続いた。
市場では「トランプ次期政権ではさらに関税強化に動く可能性もあり、株式市場にとっては好ましい状況ではない」(GCIアセットマネジメントのポートフォリオマネージャー・池田隆政氏)との声が聞かれた。目先については「米経済指標次第では一段と為替の円高が進むとの警戒感も意識され、上値を追いづらい」(池田氏)という。