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米エネルギー省、次世代クリーン水素技術に約6,200万ドルの投資発表

米国エネルギー省(DOE)は8月30日、次世代クリーン水素技術の研究開発、実証、利活用を推進するため、約6,200万ドル15州にわたる20のプロジェクトに投資すると発表した。
バイデン政権は2050年カーボンニュートラルの実現に向け、2030年までに温室効果ガス(GHG)を50~52%削減することを目標としており、排出量削減が難しい工業部門や運輸部門でも、水素の利活用を進めることで脱炭素化を推進する方針だ。2023年6月には「国家クリーン水素戦略とロードマップ」を策定し、今回の取り組みではロードマップに沿って、特に輸送部門での水素の利活用を推進するべく、各種機材などの開発・実証や、許認可などの仕組みづくりの検討などを中心に据えて、地域の取り組みを支援する。今回のプロジェクトでは、水素ハブとの連携も意識しており、カリフォルニア水素ハブなどの実施地域に近いプロジェクトも多く採択している。また、利活用の推進と同時に、テキサス州やペンシルベニア州など石油や天然ガスなどの化石燃料の生産を行っていた地域(エネルギーコミュニティー)を配慮し、水素技術を提供することなどを通じて、こうしたコミュニティーでのエネルギー転換を奨励する取り組みも含んでいる。
選定プロジェクトは、5つの分野から構成されている。具体的なプロジェクトの詳細はDOEのホームページから確認できる。概要は次のとおり。
中、大型車両向け水素燃料供給コンポーネント(4プロジェクト、850万ドル):中・大型の車両向けに、燃料補給ステーションで水素燃料を供給するためのノズルやホースなどのコンポーネントを開発する。
標準化された未来の水素充填(じゅうてん)ステーション(4プロジェクト、4,000万ドル):中・大型トラック向けの低コストで標準化された横展開可能な水素ステーションの開発・実証を行う。
水素燃料電池駆動の港湾設備(1プロジェクト、250万ドル):水素を燃料とするトップローダー(コンテナ荷役用フォークリフト)や、これに燃料を供給する燃料供給トラックの開発・実証を行う。
水素利活用時の許認可と安全性の実現(7プロジェクト、700万ドル):バリューチェーン全体における立地、許認可、機器設置についての課題を明確にし、事業機会の探索に取り組む。
公平な水素技術の地域社会への関与(4プロジェクト、400万ドル):DOEや同省が出資するプロジェクトが効果的な地域社会(コミュニティー)活動を行えるよう実務能力を改善する。恵まれないコミュニティーの懸念をDOEがより深く理解するとともに、同コミュニティーに水素や関連技術に関する重要な情報を提供する。併せて、「コミュニティー・ベネフィット・プラン」(注)の充実を図る。
なお、DOEのジェニファー・グランホルム長官は今回の発表に当たり、「水素燃料は、経済活動の中で、最もエネルギーを消費し汚染を引き起こす部門からの排出を削減するために不可欠だ。本日の発表は、全米に新たな経済機会をもたらし、クリーンエネルギー技術で米国の世界的リーダーシップを今後何世代にもわたって強化するものだ」と述べ、水素の利活用を進める意義を強調している。
(注)インフラ投資雇用法(IIJA)やインフレ削減法(IRA)等に基づく助成を申請する際にDOEが提出を求める資料で、地域社会への関与、雇用への貢献などの計画を記載する。
免責事項:このコミュニティは、Moomoo Technologies Inc.が教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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