米金融・債券市場では、利回りが低下した。トランプ次期米大統領が著名投資家スコット・ベッセント氏を財務長官に指名したことを受け、米国の財政軌道が懸念されていたよりも緩やかなものになるとの見方が浮上した。
指標となる10年債利回りは4.269%。一時、6日以来の低水準を付けた。
2年債利回りは4.274%。30年債利回りは7日以来の低水準となる4.451%を付けた。
2年債と10年債の利回り格差は、短期ゾーンの利回りが長期ゾーンを約0.5ベーシスポイント(bp)上回ったことで、わずかに逆転した。
キャピタル・エコノミクスはメモで、1カ月余りぶりとなるこの逆転は、ベッセント氏の指名を背景に財政懸念が和らいだことが一因だと指摘。ただ、利下げによる短期金利への下押し圧力と、財政不安による長期ゾーンの金利上昇により、今後イールドカーブはスティープ化するとの見方を示した。