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投資で失敗する認知バイアスとは? その1

さて、今回から投資の世界における「認知バイアス」のお話を書いていこうと思います。
投資で失敗する認知バイアスとは? その1
なぜ我々は投資で成果が出せないのか。
なぜ人はAIに勝てないのか。
なぜ我々は毎回同じミスを繰り返すのか。
なんか書いてて切なくなりました(笑)
しかし、みなさんもある程度の投資経験があれば同じように悩み、苦しんでいるのではないでしょうか。投資で成功した人でも必ず最初は失敗し、それを乗り越えた先の結果なんじゃないかと思います。
投資はAIやコンピュータではなく、結局人間の欲で左右され、それは人間の脳で生み出されます。ということで、脳の癖、認知バイアスについて知っておくと、少しでも投資で成功に近づけると思います。
以前、著名投資家の「成功する手法や戦術」は簡単に再現・真似できないが、「先人が失敗した手法」を回避することは再現性があると書きました。人間の脳が生み出す「認知バイアスによる失敗」を回避できれば、それだけ投資の成功に近づけます
なので、ここから数回に分けてみていきたいと思います。
1:アンカリング効果
投資におけるアンカリング効果で一番分かりやすいものは、
・1000円だった株価が920円まで下げたので買ったが、さらに850円まで下落。でも1000円まで戻るだろうと思って持ってたら800円割ってしまった・・・もう損切りできない・・塩漬けや。
このパターン。
損切りできないと投資では確実に勝てないのですが、なぜ機械的に損切りできないかと言えば「損したくない」の感情とこのアンカリング効果によるものです。ちなみに「損したくない」はプロスペクト理論と呼ばれる認知バイアスなんで、実は重要な認知バイアスの2つの合体技で人は損切りができないんです。
プロスペクト理論も後で考察するとして、まずはこのアンカリング効果。
既に見てしまった、知ってしまった、含み益として感じてしまった・・・ものを忘れることができず、しかも「あそこで利確していたらXXX円もプラスだったのに」と考えてしまうので、常に「損した気分」「上手く立ち回れなかった感」が付きまといます。
この時点で自身の投資戦術に自身と確信が持てず、さらに別の戦術やあの一番いいところで利確できる戦術を探し求めてしまいます。
逆のパターンでは「下がったら買う」ですよね。
・半導体は下がったら欲しいなあ
・あの銘柄 XXX円で指値入れた! (チャートサインや戦術による指値ではなく、値ごろ感だけの指値)
結果、延々と買えないまま「株価が上がってしまった」「目をつけてたのに」「スクリーニングは悪くなかった」と、無意味な取らぬ狸になっています。このタイプも一生勝てません。安値を覚えてしまって、トレンドや地合いが変わったことに気付けない、気づく術を持っていないので、感覚・値ごろ感トレードになります。
押し目待ちに押し目なし・・です。
これらはいわゆる「高値覚え」「安値覚え」と日本語では解説される現象です。
これをアンカリング効果といいます。
チャートをきちんと考察するのは、この自分で知らずのうちに抱いてしまっているアンカリング効果を客観的に打ち消すために行うわけです。以前も書いたように、相場を予測するためにチャートを使うのではなく、正しい相場感を客観的に捉えて、そして相場が動いてから追随するために使います。
アンカリング効果で間違ったイメージを払拭し、動いたら高くても買う、安くても売るを実行するために使うわけですね。
もう一つ重要なアンカリングは、過去のデータに引っ張られすぎることです。
2023年、2024年の株価上昇を当てられなかった専門家は、みな過去のデータから未来を予測しようとして失敗した人たちでした。
・米国は2023年にはリセッションに陥る
・2024年は日米金利差が縮まって円高、135円くらいになるだろう
・半導体やAIは過去のテックバブルから見ればそれ以上のバブルだ
昔ながらの手法・ノウハウで挑んだ専門家は、アンカリング効果で過去のデータ、歴史どおりに相場が動かなかったことで外してしまいました。私も米国の失業率推移や逆イールド、リセッション確率のデータから2023年に米国はリセッションになると考えたので外しました。
過去のデータを見ても無意味だということではないのですが、一方で知らずのうちにアンカリング効果で過去のデータや成功体験、ノウハウ、常識に囚われるのが人間です。
一方で、それをバランス良く打ち破って、必要な時に過去の常識やデータとは違うトライをリスクを張って行う人が成功者になれるとも言えます。過去のデータや常識を解説、トレースしているだけでは成功者にはなれないということですね。。
まずは個人投資家として意識すべき人間の癖として「アンカリング」ということを覚えておくといいと思います。
そして、間違った感覚で投資判断をしないよう、最適なポイントを掴むためにチャートを勉強する。
結果、自身の相場感と違ったサインが出ても、それに従って粛々とルールを守る
これが、アンカリング効果で損を避ける最善策です。

勝てる戦術ではなくとも、負けにくくなる戦術、負けるような失敗を1つ回避する・・・が大事です。
ちなみに、爆損を抱えたまま耐えて、運良く含み損が消えたところで決済、よかったー助かったー・・・も強力なアンカリングです。
この助かった経験が「次も耐えたら報われる」の感覚となり、次で爆死します。
結果、きちんと早めにLCをして、「LCしたから軽症ですんだ」「次のサインで取り返せた」というアンカリングにしないとダメだということですね。
免責事項:このコミュニティは、Moomoo Technologies Inc.が教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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