コール・オプション
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ある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なくあらかじめ決められた特定の価格(=権利行使価格)で買う権利のこと。
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プット・オプション
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ある商品を将来のある期日までに、その時の市場価格に関係なくあらかじめ決められた特定の価格(=権利行使価格)で売る権利のこと。
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プレミアム
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オプション取引において、オプションの買い手が売り手に対して支払う金額であり、その権利に対して付けられる価格。オプション料、オプション価格とも呼ばれる。
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本質的価値
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原資産価格と権利行使価格の差額のこと。差額がプラスであればその額が本質的価値となる。
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時間的価値
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オプションで、今権利行使をした場合と比較して将来の期待利益を測定する価値のこと。満期までの残存期間や原資産価格の予想変動率(ボラティリティ)の大きさなどによって決まり、残存期間が長ければ長いほど、また原資産価格の予想変動率が大きければ大きいほど、原資産の将来の価格の不確実性が増して時間的価値は大きくなる。そして、時間の経過とともに価値は低くなり、オプションの満期日にはゼロとなる。このことから、オプションのプレミアムは「本質的価値」と「時間的価値」の合計で算定される。
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原資産
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先物取引やオプション、スワップなどデリバティブ取引の対象となる資産。株式、債券、通貨、株価指数など様々なものがある。
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ギリシャ指標
(Greeks)
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オプション・プレミアムの変動を予測するための、数学的な指標。 デルタ、ガンマ、ベガ、セータの4種類がある。
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デルタ
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オプションの価格(プレミアム)変動と原資産の価格変動との間の関係。ごく短い期間におけるオプションの理論価格の変化幅を、その期間での原資産価格の変化幅で割って計算する。グラフの横軸に原資産価格、縦軸にオプション価格をとった関係曲線を描いた場合、その曲線の傾きがデルタとなる。
この曲線はオプション取引の原資産価格と権利行使価格の大小関係において、イン・ザ・マネーからアウト・オブ・ザ・マネーになるにつれ傾きが緩やかになる。例えば、コールオプションのデルタは0~1の間の数値をとり、イン・ザ・マネーになるほど1に近づき、アウト・オブ・ザ・マネーでは0に接近し、アット・ザ・マネーで0.5となる。一方、プットオプションのデルタは-1~0の間の数値をとる。
デルタとは元々、数学記号として使用されるギリシャ文字の一種であり、差分、変化分、微分値などを意味する。
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ガンマ
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原資産の価格変動に対する、デルタの変動率を表す指標。 コールに対してもプットに対しても常に正の値となる。 ガンマ値は、アット・ザ・マネーのオプションにおいて最も大きく、イン・ザ・マネーまたはアウト・オブ・ザ・ マネーに離れていくに従い少しずつ小さくなる。
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ベガ
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オプション取引のリスク管理指標(リスクファクター)の一つで、原資産のインプライド・ボラティリティ(予想変動率)が動いたときに、オプション価格(プレミアム)がどれだけ変化するかを表す指標。ベガの値はガンマに似た動きをする傾向にあり、アット・ザ・マネー付近で値が大きくなり、イン・ザ・マネーまたはアウト・オブ・ザ・マネーになるほど0に近づく。
【計算式】
ベガ=オプション価格の変化額÷原資産のボラティリティの変化
満期までの日数が長いオプションの方がボラティリティの影響を強く受けるため、ベガの値は大きくなる。
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セータ
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オプション取引のリスク管理指標(リスクファクター)の一つで、満期までの残存日数の減少により、オプション価格(プレミアム)がどれだけ減少するかという指標。
【計算式】
セータ=オプション価格の変化額÷残存日数の減少
一般に残存期間が短くなるほど時間的価値の減少が大きくなり、セータも大きくなる。
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インプライド・ボラティリティ(IV)
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オプション取引におけるテクニカル分析指標の一つで、将来の変動率(ボラティリティ)を予測したもの。予想変動率ともいう。
オプション取引のボラティリティの算出方法は2種類ある。1つは過去のデータに基づいて統計的に算出するヒストリカルボラティリティ。もう一つが市場で取引されている実際のオプション価格から逆算して導き出されるインプライド・ボラティリティ(Implied Volatility、IV)である。
インプライド・ボラティリティの計算にはブラックショールズモデルなどが用いられ、原資産価格、権利行使価格、金利、残存期間、原資産のボラティリティという構成要素からオプション価格(理論価格)を算出する。実際の市場オプション価格をもとに同方程式の構成要素である原資産のボラティリティを逆算するアプローチも可能。算出されたインプライド・ボラティリティには市場参加者の予測や期待などが反映されている。
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取引最終日
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(日本株オプション取引では)各限月の第2金曜日の前日
(休業日に当たる場合は順次繰り上げ)
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SQ
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Special Quotationの略称で和訳は特別清算指数。株式先物取引や株価指数オプション取引の最終決済を行うための価格(=清算指数)のことをいう。満期日前に反対売買による決済を行わない時の、清算価格として使用される。
機関投資家を始めとする投資家は、株価指数先物取引、株価指数オプション取引と現物取引を同時におこない、割安になっている方を買い、割高になっている方を売ることによる価格差で利益を得る取引をおこなう(=裁定取引)。これは、期限満了になると、株価指数先物取引、株価指数オプション取引が清算指数で清算されるという「SQ」の仕組みを利用している。
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権利行使
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株価指数オプション取引等において、オプションの保有者が権利行使価格で原資産の取引を行うこと。
なお、オプション取引のタイプ(アメリカンタイプ、ヨーロピアンタイプ、バミューダタイプ)によって権利を行使できる期日が異なる。
日本株オプション取引はヨーロピアンタイプです。
ヨーロピアンタイプは、権利行使日にだけ権利行使ができるオプション取引です。
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権利割当
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オプションの買い方が権利行使した場合、売り方はこれに応じなければならない。 これを権利行使の割り当てという。
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権利放棄
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権利放棄とは、オプション取引おいて、契約で定められた期日・期間になっても権利行使 を行わないこと。 この場合、オプションの権利は消滅し、購入時に支払った プレミアム (オプション料)は戻って来ない。
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アウト・オブ・ザ・マネー
(Out of the Money)
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オプションの買方が権利行使をした場合に「損失が発生する状態」であり、具体的には、コールオプションでは、行使価格が市場価格を上回る場合、またプットオプションでは、行使価格が市場価格を下回る場合を指す。
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アット・ザ・マネー
(At the Money)
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オプション取引において、オプション取引の権利所有者が権利行使した場合に、利益がゼロの状態を指す。コール(購入)オプション、プット(売却)オプションともに原資産価格と行使価格が等しい状態である。
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イン・ザ・マネー
(In the Money)
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オプション取引において、オプション取引の権利所有者が権利行使した場合に、利益が出る状態を指す。原資産価格がコール(購入)オプションの行使価格を上回っている状態またはプット(売却)オプションの行使価格よりも下回っている状態である。
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