半導体、AI需要で大躍進!東エレクなど3社が今期2回目の上方修正!対中規制の荒波超えられる?【決算まとめ】
日経平均株価指数への影響が大きい半導体関連6社の2Q決算(レーザーテックは1Q)は、4社が増収増益だった。通期では全社が増収増益を見込んでいる。通期業績予想については、 $東京エレクトロン (8035.JP)$、 $アドバンテスト (6857.JP)$、 $SCREENホールディングス (7735.JP)$の3社が1Qに続いて今期2回目の上方修正を発表した。AIサーバー向けなどの旺盛な需要が継続している。3社は世界的な半導体不足で好況期を迎えた21年3月期、22年3月期にも連続的な上方修正をしており、今期も同様の動きが始まったように見える。
一方で、株価の動きはさえない。半導体製造装置メーカーの足元の株価は、米国による対中輸出規制強化への懸念が重しとなっている。中国売上への依存度が高い銘柄の下落は特に著しい。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)によると、来年(25年)の半導体製造装置市場全体では前年比プラス成長になると考えられているものの、規制強化を前に駆け込み需要があった中国市場については反動による需要減速でマイナス成長も見込まれるという。また、AIブームに乗り切れず業績が低迷する $インテル (INTC.US)$向けへの依存度も明暗を分ける要因となっている。
株価面で独り勝ちとなっているのが $アドバンテスト (6857.JP)$だ。米AI半導体大手 $エヌビディア (NVDA.US)$のサプライヤーであり、輸出規制のリスクが低いことなどから資金が集中している。過去2年平均の株価収益率(PER)は40倍程度だが、直近株価の上昇で足元のPERは60倍を超えている。一方、 $レーザーテック (6920.JP)$の足元のPERは27倍程度で、2年平均の約56倍から大幅に下がっており、投資家の慎重姿勢が目立つ。取引先のオランダ $ASMLホールディング (ASML.US)$や米 $インテル (INTC.US)$の業績悪化といった悪材料で嫌気されている。各社の直近決算発表のポイントやアナリストの見方などをチェックした。
◆ $アドバンテスト (6857.JP)$
・AIチップテスト需要増加によりテスターが好調で、今期2回目の上方修正。今期純利益見通しは過去2番目に高い。
・通期予想・2Q実績ともにブルームバーグ予想を上回った。
・決算と同時に上限500億円の自己株式取得も発表。
・同社の試験装置(テスタ)は加工装置と異なり、米国の対中半導体規制の直接的な対象とはなっていないとされる。 $エヌビディア (NVDA.US)$の重要なサプライヤーであることに加え、経営不振のインテル向けの取引が少ないとみられており、リスクの低さにおいても選好されている。
・今期下期の為替レートについては1ドル=140円。対ドルで1円の円安が営業利益を年11億円押し上げるため、上振れ余地がある。
・アナリストは「高い市場期待を超える好決算」と評価。
・決算を受けモルガン・スタンレーMUFG証券は目標株価を7700円から1万400円に引き上げた。
・AIチップテスト需要増加によりテスターが好調で、今期2回目の上方修正。今期純利益見通しは過去2番目に高い。
・通期予想・2Q実績ともにブルームバーグ予想を上回った。
・決算と同時に上限500億円の自己株式取得も発表。
・同社の試験装置(テスタ)は加工装置と異なり、米国の対中半導体規制の直接的な対象とはなっていないとされる。 $エヌビディア (NVDA.US)$の重要なサプライヤーであることに加え、経営不振のインテル向けの取引が少ないとみられており、リスクの低さにおいても選好されている。
・今期下期の為替レートについては1ドル=140円。対ドルで1円の円安が営業利益を年11億円押し上げるため、上振れ余地がある。
・アナリストは「高い市場期待を超える好決算」と評価。
・決算を受けモルガン・スタンレーMUFG証券は目標株価を7700円から1万400円に引き上げた。
◆ $東京エレクトロン (8035.JP)$
・旺盛なAIサーバー向け投資が継続しており、今期二回目の上方修正を発表。
・通期予想・2Q実績とも市場予想を上回った。
・外資証券アナリストは「現時点では株価は依然として下落しているが、本質的な上昇余地がある」と指摘。25年の見通しがより明確になれば、上昇局面が訪れるとみている。
・下期(10月-3月)の中国売上比率は上期実績の約45%から30%台に下がる見通し。来期以降も30%台に収まる。
・700億円上限に自己株取得へ
◆ $信越化学工業 (4063.JP)$
・シリコンウエハーなど電子材料が伸びたが、塩化ビニール樹脂はさえなかった。
・下期想定為替レートは1ドル=140円と従来(150円)から円高方向に見直し。対ドルで1円円安が進むと経常利益を年間約46億円押し上げるため、足元の円安が続けば上振れが期待される。
・4〜9月期の経常利益の会社計画に対する進捗率は54%。
・現預金は9月末時点で約1.8兆円と過去最高水準で、資本効率の観点から疑問の声もきかれる。今期中の自社株買い追加発表が期待される。
・アナリストは「決算の第一印象はポジティブ」などと評価。
・シリコンウエハーなど電子材料が伸びたが、塩化ビニール樹脂はさえなかった。
・下期想定為替レートは1ドル=140円と従来(150円)から円高方向に見直し。対ドルで1円円安が進むと経常利益を年間約46億円押し上げるため、足元の円安が続けば上振れが期待される。
・4〜9月期の経常利益の会社計画に対する進捗率は54%。
・現預金は9月末時点で約1.8兆円と過去最高水準で、資本効率の観点から疑問の声もきかれる。今期中の自社株買い追加発表が期待される。
・アナリストは「決算の第一印象はポジティブ」などと評価。
・EUV光源の検査装置を実用化した唯一のメーカー。マスクブランクス検査装置でオランダ製造装置 $ASMLホールディング (ASML.US)$と強い取引関係を持つが、10月にASMLが発表したネガティブな決算内容を受け売りが強まった。
・四半期ごとの受注実績、受注残高の開示をやめると発表したこともネガティブ視された。
・顧客である $インテル (INTC.US)$の競争力低下の影響を受けると予想されている。
・アナリストは「悪材料出尽くしとなるのはまだまだ先で、慎重なスタンスを維持したい。」などとネガティブな見方。
・四半期ごとの受注実績、受注残高の開示をやめると発表したこともネガティブ視された。
・顧客である $インテル (INTC.US)$の競争力低下の影響を受けると予想されている。
・アナリストは「悪材料出尽くしとなるのはまだまだ先で、慎重なスタンスを維持したい。」などとネガティブな見方。
・生成AI(人工知能)に使われるHBM向け装置のシェアをほぼ独占。
・同社は1四半期先までの業績予想のみ開示:2024年10〜12月期の連結純利益が前年同期比29%増の207億円になる見通し 同見通しは市場予想を大きく下回る。
・2Q中国向け売り上げは33%。
・想定為替レートは1ドル=135円。対ドル1円の円安で通期営業利益に対する影響額はプラス約15億円。
・JPモルガンが10月18日、パワー半導体の見通し懸念から25年12月末に向けた目標株価を54000円から39000円に引き下げた。
・同社は1四半期先までの業績予想のみ開示:2024年10〜12月期の連結純利益が前年同期比29%増の207億円になる見通し 同見通しは市場予想を大きく下回る。
・2Q中国向け売り上げは33%。
・想定為替レートは1ドル=135円。対ドル1円の円安で通期営業利益に対する影響額はプラス約15億円。
・JPモルガンが10月18日、パワー半導体の見通し懸念から25年12月末に向けた目標株価を54000円から39000円に引き下げた。
・2Q営業利益は市場予想上回った。
・今期2回目の上方修正。洗浄装置の受注が伸びている。
・増配を発表。年間配当予想247円は過去最高。
・製造装置の中国売上高比率は上期の45%から下期は38%へ低下する見通し。
・今期2回目の上方修正。洗浄装置の受注が伸びている。
・増配を発表。年間配当予想247円は過去最高。
・製造装置の中国売上高比率は上期の45%から下期は38%へ低下する見通し。
―moomooニュースKei
出所:各社IR資料、ブルームバーグ、日本経済新聞、moomoo
出所:各社IR資料、ブルームバーグ、日本経済新聞、moomoo
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