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コラム:石油価格、中東危機のリスク指標として力不足

2024年8月1日午後 6:34 GMT+9(一部抜粋)
石油価格はしばしば、地政学的リスクを示す物差しだと見なされる。従って、北海ブレント油価格が31日に2.5%の上昇にとどまったことは、イランでイスラム組織ハマスのハニヤ最高指導者が暗殺されたにもかかわらず、中東における戦火拡大をトレーダーが過度に懸念していない、と解釈することも可能だ。しかし、この解釈は全体像をとらえていない可能性がある。
一見すると、石油トレーダーは事態を楽観しているようだ。パレスチナ自治区ガザで戦争が長引いているにもかかわらず、オックスフォード・エネルギー研究所によると原油価格は年初からおおむね1バレル=75─85ドルの範囲内で推移している。イランが4月、イスラエルに向けて数百発のミサイルを発射した時、北海ブレント油の当初の反応は相場下落だった。ロシアがウクライナに侵攻した2022年2月に30%も跳ね上がったのとは好対照だ。
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