【決算プレビュー】AI、アップルの新たな"切り札 "？「マグ7」のアップル、2日(金)に決算発表予定！

●米「マグ7」の一社である $アップル(AAPL.US)$は日本時間8月の2日（金）に決算を発表する予定。
●市場は同社の売上高が前年同期比2.87%増の841.42億ドル、EPSは前年同期比5.88%増の1.33ドルと予想。
●投資家たちは、中国でのiPhoneの販売が安定しているかどうかに注目する可能性が高い。
●AI（人工知能）関連の最新情報を提供する可能性もある。

$アップル(AAPL.US)$は日本時間の2日（金）に決算を発表する予定。同社の株価は年初来で13.51%上昇した。J.P.モルガンのアナリストは同社株に強気のレーティングを与えている。また、他の大手金融機関や研究機関などもレーティングと目標株価($300~$180)を発表した。

AI、中国市場で苦境に直面するアップルの新たな 「切り札 」？
近々導入されるApple Intelligenceと中国での苦境に直面するなか、投資家はiPhoneの業績を注目するだろう。 市場では現在、同事業の売上高はさらに減少して377億ドルになると予想されている。

Counterpoint が7月15日に発表した最新レポートによると、世界のスマートフォン販売台数は3四半期連続で前年同期比6％増となった。 一方、Counterpointのレポートでは、アップルのiPhoneの世界販売台数は横ばいにとどまり、欧州とラテンアメリカでの力強い成長が、ファーウェイを含む中国現地企業との厳しい競争に直面している中国での販売台数の低迷によって相殺されると予測している。

調査会社Canalysが発表した最新のレポートでも、アップルの中国での出荷台数は今年第2四半期に大きく落ち込み、上位5位から滑り落ちたことが示されている。Visible Alpha社がまとめた一般的な予想によると、アナリストらはアップルの第3四半期の中華圏における売上高は2.6％減少すると予想している。大中華圏は2023年度のアップルの総売上高の18％以上を占めており、中国はアップルにとって非常に重要な市場であることに変わりはない。

一方、CFRAのアナリストは、第3四半期はアップルの売上減少の終焉となり、その後回復に向かう可能性があると述べた。 同行のアナリストは、大中華圏でのiPhone出荷台数を押し上げている価格割引により、アップルの運命は好転しつつあると見ている。

J.P.モルガンのアナリスト、Samik Chatterjee氏も楽観的な予想を示し、決算発表を前にアップルを「ポジティブ・ウォッチ」リストに入れた。 また、同氏は、アップルは間もなく到来する人工知能サイクルを利用するのに有利な立場にあると述べた。

Chatterjee氏は、「アップルが投資家を安心させるために、来るべきAIアップグレードサイクルは2025年度（9月末）に正式に始まり、2026年度にさらに進む 」と予想している。同氏は、iPhoneの販売台数と総売上高の両方が市場予想を上回ると予想しており、アップルの評価に対する投資家の懸念を和らげる可能性がある。また、同氏はアップルの第3四半期の売上高は853億ドルに達し、1株当たり利益は1.38ドルになると予想しており、いずれも市場の一般的な予想を上回ると見ている。

ソフトウェア・サービスの力強い成長
ソフトウェア・サービス事業は、App Storeの売上とサブスクリプションの伸びに牽引され、引き続き力強い成長が見込まれる。 また、同事業の売上総利益率は、プレミアム製品の売上とサービス売上の増加により上昇する見込みである。

前四半期、サービス事業は総収益の26％以上に達しており、サービス市場におけるアップルの大きな優位性と、アップルだけがデバイスを活用してサービス事業を拡大する能力を持っているという事実により、この事業が近い将来アップルの新たな成長エンジンになると期待されていることをアナリストは示している。

アップルは、自社のアプリだけでなく、ハードウェアやサービスのエコシステムにもAIを統合している。6月10日、オープンAIとアップルは、iOS、iPadOS、mac OSシステムを含むアップルのエクスペリエンスにChatGPTを統合するためのパートナーシップを発表した。 今後、アップルはより多くのAI機能をOSやハードウェアに統合し、サブスクリプション収入の増加を促進する可能性がある。 投資家はまた、アップル独自の生成AIソフトウェア「Apple Intelligence」のアップデートにも注目しており、これがデバイスの大規模なアップグレードサイクルの起爆剤となる可能性もある。

Counterpoint Research社最近の調査は、ハードウェアとサービス部門の成長により、2024年にはアップルの総収入が初めて4000億ドルの大台を突破すると予想している。2025年までに、アップルのサービス事業は同社の収益の4分の1を占め、初めて年間1000億ドルの大台を突破する可能性がある。 また、iPhoneが依然として収益の半分を占めているものの、アップルのサービス戦略と新興市場の成長が事業全体を牽引しているため、iPhoneの売れ行きが鈍ったとしても、サービス事業が企業価値を高めるだろうとしている。
出所：moomoo、Bloomberg
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