円・金利が上昇!植田日銀総裁の発言受け銀行株が続伸 ストラテジストらの見方は?
日本銀行の植田和男総裁が金融政策正常化に向けて踏み込んで発言したことを受け、11-12日の東京株式市場では、金利上昇による利ざや拡大を見込んだ買いが銀行株、保険株に集まった。9日付の読売新聞朝刊に掲載されたインタビューで、植田氏が賃金と物価の好循環を見極めるデータが年内にもそろう可能性がゼロではないと示唆し、金利先高観が広がった。
TOPIX銀行業指数は今週5.5%高となり、長期金利の指標となる新発10年国債利回りは一時0.71%と2014年以来の水準に上昇。円相場は146円台前半と大きく円高方向に動いた。
多くの専門家が植田氏の発言目的や市場の反応を巡る考えをリポートやブルームバーグなどへの取材対応で示した。大和証券の壁谷洋和チーフ・グローバル・ストラテジストは、「金融政策が正常化に向かうにはインフレ定着など条件がそろう必要があり、期待先行に見えなくもない」とマーケットの反応の強さに違和感を示した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美チーフ債券ストラテジストは、円安をけん制するための発言との見方を示している。
SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは「植田総裁発言は年内に物価材料がそろい来年1月に政策修正との期待を高める」とし、為替動向によって「年内会合についてもライブ(臨場)感が増していくだろう」と指摘。三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、「発言内容は、田村審議委員よりもタカ派」とし、マイナス金利解除の金融正常化を織り込ませようという意図ではとの見立てを示した。
日銀は来週21、22日に金融政策決定会合を開き、決定後の22日午後に植田総裁の会見が行われる。
出所:日本経済新聞、Bloomberg、moomoo
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コメント
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kei敬 : アメリカのインフレもそろそろ落ち着きをみせているのでアメリカ様側からの許しが出たのかな?日本の利上げに対しての!