「トランプ2.0」新政権政策タイムライン一覧！注目すべき投資機会は？

11月6日のトランプ氏再選以来、「トランプ・トレード」が加速し、米国債金利は4.5％まで上昇し、ドル指数は一時108を突破、ビットコインは10万ドルに迫る一方、金は下落した。アナリストたちは、トランプ大統領の2期目の政策は1期目と大差がないと予測しているが、期待されるのはより厳格な移民・通商措置による「米国第一主義」の強化。

最近、閣僚チームのメンバーが続々と決まり、関連政策を "具体化 "するだけでなく、「トランプ・トレード」にさらに火を付けた。次に、トランプ大統領のさまざまな政策がどのような道筋で推進されるかは、「トランプ・トレード」の方向性を直接決定することになる。

トランプ大統領就任前（現在～2025年1月20日）：人事任命
トランプ氏は政権一期目よりも早く内閣を発足させようとしている。 11月22日、投資家のスコット・ベッセント氏を財務長官に指名した。ベッセント氏は62歳で、グローバル・マクロ・ヘッジファンドのキー・スクエア・グループを設立し、ソロス・ファンド・マネジメントの元CIOである。 財務長官は、「ビッグ4」と呼ばれる内閣の役割のひとつで、経済・金融問題について大統領に助言を与え、金融安定監督評議会を管理し、制裁を実施し、国債を監督する。 トランプ大統領の減税とドル高の計画は、財務省の実行にかかっている。

11月19日、商務長官を金融サービス企業CEOのラトニック氏に任命した。ラトニック氏は、トランプ氏の重要な経済顧問であり、政権移行チームの共同代表を務めていた。 トランプ氏は、「ラトニック氏は商務長官として、米国通商代表部（USTR）と協力しながら、関税と通商政策を主導する」と述べた。

さらに、連邦準備制度理事会（FRB）議長の留任か退任が注目されている。パウエルFRB議長の2期目任期は2026年5月まで続くが、11月のFOMC会議後、自発的に辞任することはないと述べた。

●外交政策：ロシアとウクライナの休戦協議を開始、米国の対外援助支出を削減。
外交政策の主張が強まる。ルビオ国務長官、ピート・ヘグセス国防長官、マイケル・ウォルツ国家安全保障顧問など指名されたあるいは指名される可能性のある多くの中心人物が、比較的「タカ派」的な政策見解を示している。

●移民政策：移民・国境警備政策を再起動、大規模の不法移民強制送還を開始、米墨国境での国境の壁を建設。
不法移民の強制送還作戦を開始する可能性が高い。国境警備の強化について、バンス副大統領、ルビオ国務長官候補、マット・ゲッツ司法長官、クリスティ・ノーム国土安全保障長官、トゥルシ・ガバード国家情報長官など、複数の閣僚の意見が一致した。トランプ大統領が新たに任命したトム・ホーマン国境長官は、「史上最大の不法移民強制送還プログラム」を実施すると述べた。
関連銘柄： $ゲオ・グループ (GEO.US)$、 $コアシビック (CXW.US)$。

●エネルギー政策：米国がパリ協定を再離脱、伝統的なエネルギーへの規制緩和。
化石燃料を推進する可能性が高い。クリス・ライト・エネルギー長官候補、ダグ・バーガム内務長官、リー・ゼルディン環境保護庁長官は、いずれも伝統的なエネルギー源の採用を主張しており、供給を増やすために国産化石燃料の開発を支援すると述べ、自動車のテールパイプ規制などバイデン政権の主要な気候変動に関する複数の措置を撤回する予定だと明言している。
関連銘柄： $シェブロン (CVX.US)$、 $エクソン・モービル (XOM.US)$、 $コノコ・フィリップス (COP.US)$。

●金融政策：銀行への規制緩和。
トランプの金融政策主張は金融規制緩和である。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者（CEO）は先週、トランプ次期大統領が2期目の任期中に規制を緩和し、銀行業界を活性化させると述べた。ウォール街のアナリストは、トランプ氏の当選は銀行セクターにとって規制のゲームチェンジャーになると予想している。トランプ政権は規制負担を軽減し、銀行株は資本要件の引き下げから恩恵を受ける可能性がある。
関連銘柄： $ジェイピー・モルガン・チェース (JPM.US)$、 $バンク・オブ・アメリカ (BAC.US)$、 $ウェルズ・ファーゴ (WFC.US)$、 $ゴールドマン・サックス (GS.US)$、 $モルガン・スタンレー (MS.US)$など。

●暗号資産政策：史上初の仮想通貨特命官ポストを検討。
報道によると、トランプ次期大統領の政権移行チームは、暗号資産政策に特化した役職を新設するかどうかについて、業界関係者と協議を行っている。現地11月21日、Fox Newsは、仮想通貨コミュニティから「仮想通貨の父」と呼ばれているクリス・ジカルロ弁護士が、ホワイトハウスの新しい役職の有力候補であることを明らかにした。同チームは、3兆ドル規模のデジタル資産市場の成長を支援するため、新政権の役職に任命することを検討している。

関連銘柄： $マイクロストラテジー クラスA (MSTR.US)$、 $ライオット・プラットフォームズ (RIOT.US)$、 $マーラ・ホールディングス (MARA.US)$など。

就任後第2段階（2025年3月～2026年末）：
減税や関税政策など、中核的な政策措置の推進に重点を置く
トランプ大統領の経済政策の核心は減税＋関税引き上げである。

減税政策は2025年内に法の整備が完了する見込み。トランプ大統領は法人税率を21％から15％へ引き下げることを目指しており、企業利益を押し上げ、中長期的に米国株に恩恵をもたらす可能性がある。ゴールドマン・サックスは、トランプ大統領の減税により、今後2年間でS&P500種構成企業の収益が20％以上増加する可能性があると指摘している。

「トランプ2.0」政権の中心的な政策は、すべての輸入品に対する関税の引き上げである。 バンス副大統領とルビオ国務長官候補は、アメリカ国内製造業の発展を促進するための関税引き上げに賛成している。市場は、関税引き上げがインフレを引き起こす可能性があると懸念している。

SaaS、インターネット、ソーシャルメディア、デジタル技術、コミュニケーション企業など、物理的な商品を生産していない企業は、関税政策から受ける影響が薄い。タイタンのクレイトン・ガードナー共同最高経営責任者（CEO）は、低マージンで国際規模が小さなシクリカル企業（循環的な景気変動に業績が左右される企業）が、最小限の関税影響に直面しながら、より低い法人税を享受するため、トランプ大統領の政策から最も利益を得ると考えている。
関連銘柄： $クローガー (KR.US)$、 $ダラー・ゼネラル (DG.US)$、 $スタンレー・ブラック・アンド・デッカー (SWK.US)$、 $サウスウェスト航空 (LUV.US)$、 $ビルダーズ・ファーストソース (BLDR.US)$など。