【決算プレビュー】アップル、金曜に決算発表予定　"王の帰還"か？中国でのiPhone販売急増とApple intelligenceで、ウォール街の予想を超える？

● $アップル (AAPL.US)$ は米東部時間10月31日引け後（日本時間の11月1日金曜日の朝6時）に決算を発表予定。
●市場コンセンサスによると、アップル 2024Q4業績予想は、売上高が前年同期比5.38%増の943.16億ドル。EPSは前年同期比4.77%増の1.53ドルと予想されている。
●iPhone16に対する市場の需要が今回決算の焦点。
●Apple Intelligenceが「スーパーサイクル」をもたらす？

【決算プレビュー】アップル、金曜に決算発表予定　"王の帰還"か？中国でのiPhone販売急増とApple intelligenceで、ウォール街の予想を超える？

$アップル (AAPL.US)$ は米東部時間10月31日引け後（日本時間の11月1日金曜日の朝6時）に決算を発表予定。市場コンセンサスによると、アップル 2024Q4業績予想は、売上高が前年同期比5.38%増の943.16億ドル。EPSは前年同期比4.77%増の1.53ドルと予想されている。

iPhone16が焦点
決算説明会では、アップルの最高経営責任者（CEO）Tim Cook氏がiPhoneの最新需要データを発表する予定。

市場は第4四半期のiPhoneの売上高に対し、前2四半期の減少から一転し、3.8％増加すると予想している。 iPadの売上高は、前四半期の23.7％増に対し、10.1％増の70億9,000万ドルになると予想されるが、これは主に前四半期にiPadのより高性能なバージョンが導入されたためである。サービス収入は13.3％増と、前四半期を若干下回ると予想される。

地域別では、アップルの総収益のほぼ半分にあたる422億3,000万ドルが米州からのもので、中国の収益は160億8,000万ドルと予想され、前年同期比で6％以上の増加となる。アップルが中国市場でシェアを回復している。

IDCのデータによると、アップルは第2四半期に6位に落ちた後、第3四半期には15.6％と中国スマートフォン市場で2番目に高いシェアを獲得した。これはiPhone 16の発売によるところも大きい。データによると、iPhone 16の初期売上はiPhone 15と同程度であった。 IDCは、「今後のプロモーションやApple Intelligenceの発売により、iPhoneの需要はさらに伸びるだろう」と述べている。

調査会社Counterpoint Researchのデータによると、中国におけるiPhone 16の販売台数は、iPhone 15シリーズと比較して、発売後3週間で20％増加した。このデータはまた、中国の消費者がより高価なProとPro Maxモデルを好んでいることも示しており、前年同期比で44％の販売増となっている。

一方の米国市場では、市場調査・分析会社KeyBanc Capital Marketsのアナリスト、ブランドン・ニスペル氏によると、ベライゾン、AT&T、T-モバイルなどの米ワイヤレスキャリアの最新データでは、iPhoneのアップグレードが前年同期比で9％減少しており、悪い兆候である。

ウォール街のアナリスト、iPhone 16をどう見る？
JPモルガンのアナリスト、Samik Chatterjee氏は、iPhone 16シリーズの納期サイクルが9月の発売から8週目に入り減速しており、高価格帯のProモデルはさらに大きな引き戻しが見られると指摘した。Chatterjee氏は、「減速幅は1年前より若干大きくなっているが、トータルの納期サイクルは iPhone15はほぼ一直線であり、昨年の水準をわずかに下回るものの、需要は引き続き底堅いことを示唆している」と述べている。同氏は、Appleの第4四半期の業績は予想を上回るが、2025会計年度（2024年12月期）第1四半期の業績はアナリストの平均予想を下回ると予想している。Chatterjee 氏は、Appleの株価を「hold」、目標株価を265ドルと予想している。

Chatterjee 氏は、「iPhone 16シリーズの販売は、iPhone 15よりも低調なスタートとなり、ここ数週間で勢いを取り戻したものの、販売はまだ昨年の水準をわずかに下回っている。その結果、2025年度第1四半期のアップルのiPhoneの売上はアナリストの平均予想を下回ると予想している」と語った。

バークレイズのアナリストによると、アップルの第3四半期決算は、iPhone 15の後期の好調とサービス事業の成長から恩恵を受ける可能性があるという。 iPhoneの出荷台数はアナリストの平均予想である5,100万台を上回る可能性が高く、サービス収入は前年同期比で約13%から14%の伸びとなり、市場予想をやや上回るという。バークレイズも同様に、iPhone 16の台数がまちまちであるため、アップルの2025年度第1四半期の業績がリスクにさらされる可能性があると見ている。

バークレイズによると、「潜在的な減産が2025年初頭の出荷台数に影響を与える可能性がある」という。

シティはまた、特にApple Intelligenceの発売延期など、アップルにとって前途多難と見ている。第4四半期と2025年度第1四半期のiPhone全体の売上は、Apple Intelligenceの一部機能が来春まで延期されるため、ウォール街の予想を下回ると予想している。とはいえ、シティはアップルの2025年度については楽観的な見方を崩しておらず、iPhone 17が力強いアップグレードサイクルを牽引すると予想している。

Apple Intelligenceが「スーパーサイクル」をもたらす？
決算説明会では、投資家はアップルAIの最新の進捗状況にも注目するだろう。アナリストたちは、Apple Intelligence機能の展開の遅れが、市場が待ち望む「スーパーサイクル」に影響を与えるのではないかと懸念している。

BernsteinのアナリストToni Sakconaghi氏は、「iPhone 16のサイクルの強さは、2024年度第4四半期と2025年度第1四半期に向けて最も重要な問題である。投資家は、アップルがiPhone 16とApple Intelligenceについて楽観的であることを期待すべきだが、それだけではこのサイクルが最終的に成功するかどうかを判断することはできない」と語った。

一方、長年アップルに強気なWedbushのアナリスト、Dan Ives氏は、アップルの第4四半期決算がウォール街の予想を上回るだけでなく、2025年度第1四半期（2024年12月期）も同様に好調になると見ている。

Ives 氏は、「アジアのサプライチェーンでは、今回のiPhoneのアップグレードサイクルが歴史的なものとなり、スーパーサイクルの舞台となる可能性があることを示す兆候が続いている。我々は、全世界で約3億台のiPhoneが4年以上アップグレードされていないと予想している」と述べた。さらに、「AIによるアップグレードサイクルが続けば、アップルは今年度2億4,000万台以上のiPhoneを販売する可能性があり、これはアップル史上最高のiPhone販売台数となるだろう」と同氏は付け加えた。

Ives 氏はアップル株を「アウトパフォーム」とし、目標株価を300ドルとしている。

Apple Intelligenceが実際にiPhone需要の押し上げに貢献するかどうかについては、まだ結論が出ていない。新しいAI機能がiPhoneの売上を押し上げると期待するアナリストもいるが、投資銀行Jefferiesのアナリストは最近のレポートで、限定的なハードウェア機能と比較的小規模なAIモデルを含むアップグレードは、iPhoneの売上成長を大きく押し上げるには十分ではないと述べている。

ーmoomooニュースZeber
出所：moomoo、Bloomberg
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