米国株、大統領選挙年にどう動く？年前半が調整、8月と12月が絶好調？

今年、大統領選サイクルの4年目に入り、米株式市場にとって極めて重要な1年である。米Investopediaの最新調査によると、去年11月初旬以降、投資家の半数以上（61％）は2024年の米大統領選がポートフォリオに影響を与えることを懸念している。また、回答者の間では選挙が最も懸念されており、次いで中東戦争、潜在的な景気後退、インフレが上位を占めている。

米国株市場では、一般的に、大統領就任後2年間の株価パフォーマンスは低く、3年目と4年目のパフォーマンスは高いと言われている（大統領選サイクル理論とも呼ばれている）。1928年までさかのぼるデータによると、大統領任期4年目は米株式市場にとって2番目（1番目は大統領任期の3年目）に好調な年であり、 $S&P 500 Index(.SPX.US)$のリターンは中央値で10.7％、平均値で7.5％と堅調である。

1928年以降の24回大統領選挙のうち、18回がプラスとなった。S&P 500指数の具体的なパフォーマンスは以下の通り。

バンカメによると、歴史的に見れば、大統領選サイクルの4年目には米株式市場は75％の勝率を記録し、堅調なリターンを上げているが、このような上昇はかなり不安定で、年後半に至るまで上昇しにくい。

「大統領選サイクル4年目のS&P500の月次平均リターンを見ると、1月から5月は冴えず、6月から8月はサマー・ラリー、9月から10月は選挙前の落ち込み、11月から12月は選挙後の反発となっている」と、バンク・オブ・アメリカのテクニカル・ストラテジスト、Stephen Suttmeier氏は最新のレポートで指摘した。

年間で最も好調な月は8月で、平均3％強の上昇、勝率71％を記録。一方、大統領選の不透明感を払拭した12月は最も勝率が高く、83％に達した。そして5月は平均1.1％の下落で、1年の中で最も弱い月となる傾向がある。