米国市場の展望：相場変調に警戒感　ダウ平均は67ドル高でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は67.34ドル高の39186.20ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が41.30ポイント高の17773.90で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は10.60ポイント高の5471.08。

米国労働市場の現状は？
●金融ジャーナリストのNick Timiraos氏は、労働市場が緩やかに冷え込んだとしても、米国経済が景気後退に陥る可能性があると指摘した。 失業率は歴史的な低水準から上昇し、歴史的に同様の状況は景気後退を予兆する傾向がある。
●5月のPCE価格指数はインフレ率が目標を上回っていることを示したが、FRB高官は労働市場が健全である限り利下げを急ぐ必要はないと述べた。 しかし、労働市場の不均衡や求人数の減少により、FRBは政策調整を余儀なくされる可能性がある。
●市場は、FRBが予防的ではなく、景気後退後に利下げを行うのではないかと懸念している。 そのため、投資家は大型株の保有を増やす傾向にあるかもしれない。 同時に、経済成長が鈍化しインフレが冷え込むなか、利下げはそう遠くないという見方もある。

米国市場、相場変調に警戒感
●ゴールドマン・サックスは、ヘッジファンドが過去2年間で最も速いペースで米国株を売っており、特に $エヌビディア(NVDA.US)$ のようなTMTセクターの半導体株を売っていると報告している。
●ヘッジファンドはロング・ポジションの解消とショート・ポジションのカバーによってレバレッジを縮小し、ネット・レバレッジは53％まで低下した。上位11セクターのうち8セクターで売りが出ており、特に消費財セクターで空売りが多かった。
●ヘッジファンドがハイテク株を売る一方で、個人投資家は半導体株を中心に買いを続けている。Vanda Researchは、ヘッジファンドが多くのハイテク株を個人投資家に売り、市場の下で多くの銘柄入れ替えが行われた可能性があると指摘している。

アマゾンなどIT大手が原発に注目、データセンターへの電力供給巡り
●電力供給源を探し求めているIT（情報技術）各社は、新たなターゲットとして米国内の原子力発電所に狙いを定めている。
●人工知能（AI）ブームによる需要に対応するうえで必要なデータセンターに電力を供給するため、IT各社は国内にある原子力発電所を所有する企業の約3分の1と協議を実施中。
●事情に詳しい関係者らによれば、アマゾン・ウェブ・サービス（AWS）はコンステレーション・エナジーが所有する米東海岸の原発を巡り、直接電力の供給を受けることで合意に近づいているという。