バンス氏が米副大統領候補に！恩恵を受けそうな銘柄は？

米共和党は7月15日、トランプ前米大統領が共和党大統領候補に正式に指名された。トランプ氏は同日に、トゥルース・ソーシャルでの発表で、オハイオ州選出の上院議員J・D・バンス氏を副大統領候補に指名した。

バンス氏はイェール大学のロースクールでJD（法務博士）の学位を取得し、ハイテクのベンチャーキャピタルで数年の経験を積んだ。

●2016年から2017年まで「最強の起業家」とも称されるピーター・ティール（Peter Thiel）が所有するベンチャーキャピタル会社Mithril Capital Managementの取締役を務めた。
●2019年、バンス氏はオハイオ州シンシナティに本拠を置くNarya Capitalを共同設立した。同社の投資家にはピーター・ティール氏、Googleの元CEOエリック・シュミット（Eric Schmidt）氏、ネットスケープ・コミュニケーションズ（Netscape Communications）の創設者マーク・アンドリーセン（Marc Andreessen）氏が名を連ねている。
●2020年、ヴァンスはNarya Capitalのために9,300万ドルを調達した。
●バンス氏はティール氏および元トランプ大統領顧問のダレン・ブラントン氏と共同で、カナダのオンライン動画プラットフォーム「ランブル」（Rumble）に投資した。

バンス氏のビジネスや投資での成功経験は、トランプの選挙陣営にさらなる資源と支持をもたらすことになるという。

バンス氏保有割合の上位3銘柄は、 $インベスコQQQ 信託シリーズ1 (QQQ.US)$、 $SPDR S&P 500 ETF (SPY.US)$、 $SPDR ダウ工業株平均 ETF (DIA.US)$で、それぞれ24％を占め、今年はそれぞれ21.56％、19.6％、9.66％上昇している。

バンス氏はまた、フィデリティのビットコインETF $Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund (FBTC.US)$、金（ゴールド）ETF $SPDR ゴールド・シェア (GLD.US)$、米国債20年超ETF $iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF (TLT.US)$をそれぞれ6％を保有している。

バンス氏は、ソーシャルメディアでの肯定的な発言や仮想通貨に賛成する法案に投票していることから、コインベースの「スタンド・ウィズ・クリプト」イニシアチブで強力な仮想通貨支持者と評価されている。

スコープ・マーケッツ（Scope Markets）のチーフ・マーケットアナリスト、Joshua Mahony氏は、トランプ氏がバンス氏を副大統領候補に指名ことで、ビットコインが後押しされ、2024年暗号資産（仮想通貨）が主流になる年になるかもしれないと述べた。

その他、 $ランブル (RUM.US)$と原油ET $Proshares K-1 Free Crude Oil ETF (OILK.US)$をそれぞれ6%と2%のポジションで保有している。

バンス氏、シリコンバレーに歓迎の声
マスク氏はＸ（旧ツイッター）で、今回の人選を「素晴らしい選択」だと評価。トランプ、バンス両氏の顔ぶれで「勝利が鳴り響く」と投稿した。

しかし、バンス氏は「巨大テックの寡頭制」に対抗する立場にあると主張。22年の上院選に出馬し、ティール氏から支援を受けた選挙戦では、政治に過度な権力と影響力を行使しているとして大手ハイテク企業を批判した。

バンス氏はまた、バイデン政権のテクノロジーを中心とする反トラスト法の執行、特に連邦取引委員会のリナ・カーン（Lina Khan）委員長を評価している。

そのため投資家はテック大手に対する彼の姿勢に注意を払い、市場の動向や潜在的な政策変更をよりよく理解する必要がある。