米国市場の展望：米CPIとFOMCに注目　ダウ平均は14ドル安でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は14.09ドル安の38784.90ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が49.68ポイント安の17083.45で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は5.77ポイント安の5341.22。

5月の米雇用統計、下方修正の見込み
●5月の米雇用統計で非農業部門就業者数が市場予想より大きく伸びた一方で、失業率が4％と、4月の3.9％から若干悪化した。
●労働省はプレスリリースで、これら二つの数字は別々の月次調査によるものだと述べている。前年同月の失業率は3.7％で、失業者数は前年同月の610万人から660万人に増加したという。

「街角の信用」を失ったニューヨーク連銀
●ニューヨーク連銀は多くの上級管理職が退任し、その重厚さと「威厳」の低下を懸念している。歴史的にみて、ニューヨーク連銀は危機を乗り切る金融システムの舵取りに重要な役割を果たしてきた。
●現在は流動性を引き出す役割を担っており、来年には、米国財務省が法定借入権限を使い果たすため、潜在的な混乱の兆候を早期に察知することが重要になるだろう。

米、「仕事がない」と考える人が増加
●米国では5月の就業者数の伸びが予想を大きく上回ったが、仕事がないと考える人が増えている。
●米労働統計局（BLS）の最新データによると、5月の求職意欲喪失者数は4月の36万2000人から46万2000人に増加した。一方、非農業部門就業者数は前月比27万2000人増となり、エコノミスト予想（19万人増）を上回った。

住宅コストの急増
●経済全体が高インフレに見舞われる中、税金、保険料、光熱費などの出費が急増したため、米国では住宅を所有するための費用が2020年以降26％増加している。
●一般的な一戸建て住宅を所有・維持するための年間平均支出額（住宅ローンを除く）は、3月時点で合計18,118ドルに上ることが、個人向け金融サイト「バンクレート」の調べで判明した。

アップルのAIプッシュ
● $アップル(AAPL.US)$ はAIの初期のパイオニアであったが、過去2年間にChatGPTやその他の最先端技術が登場して以来、遅れをとっていると見られている。
●月曜日に開催される開発者会議では、アップルがこの分野で主要なプレーヤーになれるかどうかが示されるだろう。基調講演でアップルは、アップル・インテリジェンスと呼ぶ一連の機能を披露する見込み。

メモリ業界の 「スーパーサイクル」、2025年は 「前例のない 」需給不均衡に＝モルガン・スタンレー
●モルガン・スタンレーは木曜日のレポートで、メモリは「前例のない」需給不均衡とメモリ価格の上昇を迎えるだろうと述べた。
●現在のサイクルにおける業界の設備投資額は、過去と比較して容量を維持するために必要な額を大きく下回っており、2022年第3四半期以降、容量が減少していると指摘した。 このような投資不足は、メモリサプライチェーンがHBMに急速に移行している時に生じている。HBMは通常のDRAMの2倍のビットあたりのウェーハ容量を必要とし、生産歩留まりも低い。
●2025年までにHBMの市場シェアが拡大する一方、市場全体の供給不足はより顕著になると予測している。